医業経営・法律系

実地医家のための「なんとなく」からの完全脱却!本当に使える身体診察

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本当に使える身体診察

■講師 高橋 良 先生(昭和大学附属東病院 リウマチ・膠原病科 助教)
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【セミナー概要】
診断をしていく上で最も大切なのはいうまでもなく病歴聴取(アナムネ)です。有能な内科医であれば病歴聴取のみで70%を越える診断精度を持つと言われています。 一方、診断推論の過程における身体診察(フィジカル)は“得るものが実はあまり多くない(low yield)もの”として広く認識され、おざなりにされています。なんとなくパフォーマンスとして行なっている感覚。臨床医ならおそらく誰にでも心当たりがあるはずです。 フィジカルの極意は①その真意を意識し、②そこに潜むピットフォールをしっかり意識した上で、 ③納得いくまで丁寧にとる、です。特に実地医療の現場では、これらに加えて、④短時間に必要な情報だけを確実にとりにいく、という大切な課題もあがります。
本医療技術セミナーでは演者が実際に大学病院で行なっている研修医指導を再現し、いわゆる「なんとなくフィジカル」から脱却し、どのようにして有効な武器にしていくのかを解説します。 フィジカル好きな先生方にもフィジカルにあまり自信のない先生方にも楽しんでいただける内容になると思います。ぜひご参加いただければと思います。皆さま、ご参加を心よりお待ちしております。

10:00~12:00 午前の部  12:30~14:30 午後の部
4時間かけて胸部、腹部、頚部、その他(バイタルサインや皮疹のみかた、など)、一般内科医がマスターすべきフィジカルを講義と模擬患者診察とを合わせて解説します。

セミナー要綱

セミナーNO. 782
開催日 2024年5月19日(日) 10:00~14:30 ※開場 9:30
講師 高橋 良 先生(昭和大学附属東病院 リウマチ・膠原病科 助教)
診療科目 診察技術、総合診療
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■5月19日(日)に開催しました第782回医療技術セミナー『“なんとなく”からの完全脱却! 本当に使える身体診察』は盛会裏に終了しました。

講師には、昭和大学医学部附属東病院リウマチ膠原病内科 助教 高橋良先生をお招きしました。今回で6回目です。これまでの実績は以下のような内容です。①『リウマチ・膠原病シリーズ1 血管炎』(#685;2022年3月)、②『リウマチ膠原病シリーズ2 リウマチ-関節診察のロジックとピットフォール』(#709;2022年12月)、③『リウマチ・膠原病シリーズ3 ステロイド薬 使用のコツとピットフォール』(#735;2023年4月)、④『リウマチ・膠原病シリーズ4 今日から使える“痛み”の診療-病歴聴取OPQRST基礎から、その先の一歩まで』(#758;2023年12月)、⑤『リウマチ膠原病シリーズ5 4時間で学ぶ 実地医家のための抗核抗体 限られた診察時間内に最大のパフォーマンスを』(#777;2024年3月;)というように、これまで大胆で野心的で挑戦的な企画の連続でした。お若いのにすごい先生です。

今回のセミナーの講義の組立ては以下の通りでした。
1.「フィジカル」イントロダクション
2.今日から使えるフィジカル  ~理論と実践
①頸部リンパ節
②肺の聴診
③腹部フィジカル
④むくみのフィジカル

※今回予定されて取り上げられなかった項目
⑤心音
⑥心不全
⑦末梢神経
⑧中枢神経
⑨顔の診かた
⑩手~前腕の診かた
⑪バイタルサイン
⑫皮膚の診かた
Part2を依頼するとともに企画中です!

「診察技術」と1口に言っても、恐らく奥深いものなのでしょう。医学部学生の頃には一通り教わるのでしょうが、まだまだ実際の医療の具体的な知識の方に目と頭は行っているので、患者さんの観察の仕方、聞きたいこと等に就いてはどういう質問をすればよいのか?等 分からないことばかりの連続であったに違いありません。

スキルアップセミナーでは、「フィジカル」領域では、20年から15年前に放映されたNHKの番組『Dr.G』の初期の頃に活躍された徳田安春先生(当時は聖路加国際病院から筑波大学水戸地域医療教育センター+JAの水戸協同病院へ。現在は沖縄科学技術大学へ行かれてしまいました)のグループが形作られたものと主宰子は歴史的な流れの中で認識しております。「G」はGeneralのことで、ある面では「総合診療」に通じたのですが、結局、症状や疾患を前にして行うことは『診察・診療』であり、そのための診察技術の基本を身につけておき実践するしかないということになるのです。今回の高橋良先生は、グループ的には徳田先生とはおそらく別だと思われ、ご自分で今回の境地に到達されたと思うのですが、実践的には、基礎へ回帰され、今回のセミナータイトル『日常診療における“なんとなく”からの完全脱却!』を叫ばれるとともに、かつ 多くの医師にとっては、共通して、ドキッとされてしまう・・・のではないでしょうか?

講義では、若い被験者を相手に頚部やお腹を実際に触られながら、こういう具合に見るんですよ・・・というように、まず打診、聴診等のイロハから示にして行かれました。また、“聴診器”の選択や活用の仕方にも詳しく触れられました。今の一次医療の現場では、『患者に触る』という行為が、患者さんの変な人権意識も相俟って、あるいは忙しすぎて行われなくなっている・・との警鐘ではないでしょうか?! また、教科書と実際の患者との違いにもたくさん指摘され、考察されました。一方で、考えてみれば恐ろしいことに受講者の面々は講師よりもずっと年齢も高く、高齢・ベテランの域に達しておられそうな方もおられるのですが、受講者の皆さん、怒り出すこと無く、真剣に聞かれ、勉強を続けられましたが、これも高橋先生をして初めて出来ることかと考えました。案外、痛い処を突かれた指摘なのでしょう。

質疑では以下の質疑が行われましたが、ここでは一部の質問のみを記し、回答を希望される方、興味ある方はDVDないし動画をお買い求めいただきまして、ご確認下さい。
Q1.保育所での検診に呼ばれて行くと、頚部のリンパを触知できる子どもが多くいて、時にかなり大きな場合があります。殆どは表面平滑で可動性が有り病的では無いと思えるのですが、どの位以上の大きさがあると、どういう病気の表れだと考えたら宜しいでしょうか? 判断する基準はあるのでしょうか? Q2.“むくみ”のところですが、弾性ストッキングの使い方について、種々ご教示下さい。

■高橋 良 先生(昭和大学附属東病院 リウマチ・膠原病科 助教)
 
<略歴>
05 年 昭和大学初期臨床研修医
07 年 昭和大学救急医化学科
09 年 昭和大学リウマチ膠原病内科
13 年 日赤医療センターアレルギー・リウマチ科
14 年 昭和大学リウマチ膠原病内科 助教(現職)
<著書>
『本当に使える症候学の話をしよう~とことんわかる病態のクリニカルロジック~』(2020 年、じほう社)

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