整形外科系

実地医家のための腰部脊柱管狭窄症とその治療戦略

s00779
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保存療法と手術療法

■講師 中村幸男 先生(飯田病院整形外科 部長)
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【セミナー概要】
腰部脊柱管狭窄症は、50 歳代から徐々に増え始め、60~70 歳代に多く見られます。高齢者の 10 人に 1 人は腰部脊柱管狭窄症であり、推定患者数は本邦で約 580 万人と言われています。典型的な症状として、腰痛、下肢のしびれや疼痛、脱力感(麻痺)があります。日本人の不定愁訴の第一位は男女ともに腰痛です。腰痛の原因は不明な点が多いですが、そのメカニズムについて解説します。症状が進行すると、長距離の歩行が困難になる“間欠性跛行”を呈します。診断は臨床的症状に加え、MRI など画像的なツールを用いて行います。治療方法は局所の注射、内服等の保存療法と、手術療法があり、それらを解説します。
今回のセミナーでは、腰部脊柱管狭窄症の基本的な概念、診断、治療戦略(保存療法と手術療法)を解説します。
さらに。慢性疼痛に関する最近の話題を提供します。

午前の部(10:00~12:00)
「腰部脊柱管狭窄症について」
・病態 ・腰痛のメカニズム
・診断 ・治療
午後の部(12:30~14:30)
「慢性疼痛について」
・発症の要因、機序 ・病態
・薬物治療 ・運動療法
・手術 ・その他

セミナー要綱

セミナーNO. 779
開催日 2024年5月26日(日) 10:00~14:30 ※開場 9:30
講師 中村幸男 先生(飯田病院整形外科 部長)
診療科目 整形外科、麻酔科
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■5月26日に開催しました第779回医療技術セミナー『実地医家のための 腰部脊柱管狭窄症とその治療戦略、慢性疼痛』は盛会裏に終了しました。
講師には、飯田病院整形外科 部長 中村幸男先生をお招きしました。前回は2022年9月ですから2年ぶりの6回目のご登場です。中村先生は23年3月までは信州大学に在籍されておられ、“健康・長寿県”である長野県において大きな力と指導力を発揮してこられました。なお、これまでの実績としては、 ①『実地医家のための骨粗鬆症の診断と治療-疫学、骨代謝、骨折の観点から』(#629;2020年9月)、②『実地医家のための関節リウマチとその周辺疾患の診断と治療』(#649;2021年3月)、③『実地医家のための関節疾患と骨代謝-薬物療法、遺伝的観点も含めて』(#668;2021年9月)、④『実地医家のための骨粗鬆症と顎骨壊死、慢性疼痛について』(#675;2022年1月)、⑤『実地医家のための骨粗鬆症と関節リウマチの最近の話題と最新の薬物療法』(#701;2022年9月)でしたが、すべて新型コロナウイルスの感染拡大に伴いWebでの開催でした。具体的に挙げると,出張届を出すと「東京へ行くのは良いよ。でも帰ってきたら2週間は外来を含めて診療には出られないからね」との言葉に、涙を呑んで出張を断念された・・・。そういう経緯で、今回、初めての対面での講演でしたが、お話も明快で、素晴らしかったです。また、背も高くてハンサムな先生でした。最後に、ご著書はこれまでの『本当に必要な「ゆるスクワット」と「かかと落とし」:: 骨と筋肉、どっちも大事。ほどよい運動で若返る。』 (小学館実用シリーズ LADY BIRD;2018年7月)に加えて、『70歳からは「転んでも折れない骨」をつくりなさい 』(青春新書プレイブックス P 1211;2024年5月17日)を上梓されたばかりです。
今回のセミナーの講義の組立ては以下の通りでした。
「腰部脊柱管狭窄症について」
・病態
・腰痛のメカニズム
・診断
・治療
「慢性疼痛について」
・発症の要因、機序
・病態
・薬物治療
・運動療法
・手術      除圧術と固定
・その他

みの標準薬物治療(例)
NSAID’s(非ステロイド性消炎鎮痛薬)
筋弛緩薬
ビタミンB12

抗うつ薬、抗不安薬
プロスタグランジンE1製剤(内服、注射薬)
(オパルモン、プロスタンディンなど)
5-HT2受容体拮抗薬(アンプラーグ)

今回は、日本人の不定愁訴の中で一番多いという“腰痛”とその主な原因の1つと言われる「腰部脊柱管狭窄症」を取り上げました。中村先生は、スライドでの講義の他に、白板を使って受講者が日常診療で遭遇することの多くて興味を持っていただけそうな「座骨神経ブロック注射」で注射の位置と関連する近辺のポイント数カ所について、図を描かれて解説していただきました。これはデルマーム理論に基づきつつも、中村先生のこれまでの2, 3千件にもわたる治療経験による細かい想定により、実践的な講義をしていただきました。その想定は、1.痛い箇所が膝下の場合(L4)、2.両下肢のしびれの場合、3.両足裏のしびれの場合(S2~4)、4.両下肢外側のしびれの場合(L4,5)、5.左の太もも外側のしびれの場合(L2,3)、という具合に、起因関節の想定を変えてでした。この部分はTEXTにありませんので、ぜひDVDをお買い求め下さい。

質疑では以下の質疑が行われましたが、ここでは一部の質問のみを記し、回答を希望される方、興味ある方はDVDないし動画をお買い求めいただきまして、ご確認下さい。
Q1.椎体への注射ですが、神経根に注射を打つ・・・というイメージですか? Q2.薬剤治療ですが、キシロカインの中毒には注意しつつも、(不明)  Q3.ケンプサイン、SARテスト等については講義の中では出てこなかったですが、腰部脊柱管狭窄症は若者の疾患ではない・・・ということでしょうか? Q3.座骨神経ブロック注射の位置と深さ、薬剤の量ですが、もう一度ご説明下さい。 Q4.神経ブロック注射は一種のトリガーポイント注射なんですね?! Q5.座骨神経ブロックは、何ゲージの針を何センチ刺しますか? 薬液は何をどの程度の量を入れるんですか? Q6.以前、富山医科薬科大学辻教授が、腹筋・腸腰筋を鍛え「自然のコルセット」を作ると仰有っていました。腸腰筋はいかがでしょうか?

■中村幸男 先生(飯田病院整形外科 部長)
 
<略歴>
自治医科大学卒業
信州大学整形外科及び関連病院勤務
米国ハーバード大学医学部
Associate professor
信州大学整形外科(現職)

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