整形外科系

実地医家のための 「下肢・股関節関連の痛み」鑑別と治療

s00764
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■講師 大川孝浩 先生
(久留米大学医療センター 病院長補佐(前病院長)整形外科・関節外科センター 教授)
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【セミナー概要】
下肢関節疾患による移動能力の低下・生活動作の低下は、フレイル・サルコペニアに直結し、要介護・要支援の原因として即座に負のスパイラルを生じてしまいます。さらには加齢による経年的なものだけではなく、若壮年期から発症する解剖学的・生理学的な病態に起因する症例も含まれます。腰部、臀部を含めた下肢帯の痛みを中心とする愁訴からは、様々な病気の鑑別が必要となります。
今回のセミナーにおいては、変形性膝関節症より頻度は少ないものの、見逃しがちな「股関節関連疾患」の診かたと診断鑑別のポイント、さらに股関節症の保存的治療から観血的治療を必要とする場合のアルゴリズムについて、見逃してはいけないタイミングを考察します。また骨切り術・関節鏡手術などの関節温存を行う手術のタイミング、そして再置換術(入れ換え)を含めた人工股関節手術に関して現在の考え方とpitfalls を解説し、第一線の診療を担われる「実地医家」の先生方と共に考えたいと思います。また現在われわれが股関節症の保存的治療のひとつとして取り入れているジグリング(貧乏ゆすり)と、「健康ゆすり」としての意外な効果についても概説します。 多くの皆様のご参加をお待ちいたします。

午前の部(10:00~12:00)
1)股関節周囲の構造と下肢関節の重要性
2)下肢帯の愁訴と診断鑑別のポイント 3) 股関節障害をきたす病態と疾患

午後の部(12:30~14:30)
4)股関節症の治療と観血的治療の適応の認識
5)近年の人工股関節手術のpitfalls
6)「貧乏ゆすり(ジグリング)」:意外な効果と股関節症治療への応用

セミナー要綱

セミナーNO. 764
開催日 2024年1月14日 10:00〜14:30
講師 ■大川孝浩 先生(久留米大学医療センター 病院長補佐(前病院長)整形外科・関節外科センター 教授)
診療科目 整形外科
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■1月14日(日)に開催しました2024年新春記念セミナー3/第764回医療技術セミナー『実地医家のための「下肢・股関節関連の痛み」の鑑別と治療-貧乏ゆすり(ジグリング)から人工関節まで』は盛会裡に終了しました。
講師には、久留米大学医学部医療センター整形外科・関節外科センター教授、病院長特別補佐であります大川孝浩先生をお招きしました。大川先生に着目させていただいたのは、毎週土曜日午後の15時から,衛星放送テレ朝5chで『たけしの○○○』に出演され、「貧乏ゆすりは股関節を常に微妙に動かす動作で関節が硬くなるのを防ぐ“健康ゆすり”なのだ」との解説をされていたことです。この番組はコロナ禍の最中でも時々放映されておりましたが、決定的な依頼の切掛になったのは半年前に、テレ朝5ch午前8時からの「羽鳥慎一のモーニングショー」に出演され紹介された事でした。2024年の新春記念セミナーの1つとしてご依頼をして、お引受けいただきましてご講演が決まった次第でした。今回、初めてお会いした際の感想として外科の医師らしい身体の大きな方だな・・・と思いました。お話では「聴衆が内科の医師さんも多いので保存療法中心で観血的な手術の話は概括的な範囲で・・・」と求めた主宰子に対して、大川先生のこだわりは「“貧乏”ゆすり」の“貧乏”がネガティブなイメージがあるので「ジグリング(jiggling)」という表現と、「“貧乏”ゆすり」ばかりを強調して取り上げて欲しくないとのお考えでした。後の講演の中では「骨切り術」1,000件、「人工関節置換術」3,000件の実績が明らかとなり、申し訳ない思いとともに納得が行ったものです。一方で、今回のテーマは、高齢社会での高齢者の転倒による骨折が“寝たきり生活”の切掛けになるという深刻な状況により、あるいは関節の変形による各種の障害の対処と治療等についての学習も今日的な意義があると考えます。
当日の講演の組立ては以下の通りでした。

午前の部 
1)股関節周囲の構造と下肢関節の重要性   
2)下肢帯の愁訴と鑑別診断のポイント   
3)股関節障害をきたす病態と疾患
午後の部
4)股関節症の治療と観血的治療の適応の重要性 
5)近年の人工関節手術のPitfalls-人工股関節の「明」と「暗」
人工関節も良いですよ。30年は持つようになりましたが、再置換が必要にもなります。 リスクもあり。
  材質は金属(チタン)、セラミック  怖いのは感染、アレルギー、破損、等
6)貧乏ゆすり(ジグリング)-意外な効果と股関節症治療への応用
  生活指導の範囲で行うジグリング指導

講演は、ロコモーションや、サルコペニアとフレイルの違い、股関節周囲の解剖等の基本的なところから始まりました。会場に来られた受講者の多くは、たくさん出た質問の傾向から判断すると、ヒアルロン酸の関節注射のやり方やステロイド処方にも興味があったのではないかと推測しています。
質疑では以下の質疑が行われましたが、ここでは一部の質問のみを記し、興味ある方、回答を希望される方は復習用DVDないし動画をお買い求めいただきまして、ご確認下さい。
質疑は、Q1.エコーガイド下のヒアルロン酸の注射のやり方について。Q2.ジグリングにも関係するかと思いますが、へバーリン結節は動かさない方が良いでしょうか?それとも動かした方が? Q3.ジョイクルという薬剤をヒアルロン酸と一緒に入れているのですが診療所レベルでは難しいでしょうか? 手術はいやだ・・・という患者に行っているのですが。 Q4.再生医療での手術療法について Q5.手術療法を受けるため,紹介する場合は、血液検査データは?血液検査項目で、特に追加すべきものは?総蛋白Hbの他は? Q6.具体的に、必ず説明すべき要点を教えてください。 Q7.高齢者の股関節症のレントゲン撮影の間隔は、1カ月でしょうか? Q8.人工関節で再手術の際、屋根やカップは簡単に取れるものでしょうか? Q9.ジグリングマシーンの功罪の罪(問題点)についてお教えください。  Q10.“かかと落とし運動”との違いは? Q11.変形性股関節症はマイクロフラクチャーであるという評価・考え方があるかと思いますが?

■講師 大川孝浩 先生((久留米大学医療センター 整形外科・関節外科センター 教授/病院長特別補佐)
<略歴>
86年 久留米大学医学部 卒業
久留米大学整形外科 入局
90年 久留米大学大学院 卒業
96年 済生会二日市病院整形外科部長
03年 ベーラー医科大学(USA,HoustonHouston)留学
08年 久留米大学医療センター 整形外科・関節外科センター開設
15年 同上 および 久留米大学医学部 教授 現在に至る
19年 久留米大学医療センター 病院長
23年 同上 病院長特別補佐 現職奮闘中。
<役職>
日本整形外科学会代議員
日本股関節学会理事
日本人工関節学会評議員
日本関節病学会評議員 他

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