循環器科系

今さら聞けない不整脈のマネージメントA to C

s00762
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■講師 池田隆徳 先生(東邦大学大学院医学研究科 循環器内科学 教授)
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【セミナー概要】
内科領域におけるコモンディジーズとして、最近では高血圧や糖尿病のように“不整脈”も含められることが多くなっています。高齢化によって罹病率が増えているということもありますが、社会全体が不整脈に関心を寄せるようになり、不整脈という病気が広く知れわたった結果だと思われます。
不整脈は、その心拍数によって徐脈性と頻脈性に大別され、頻脈性はさらに上室性と心室性に分けられます。日常診療において遭遇することが多く、かつ治療対象になることが多い不整脈といえば、頻脈性上室性不整脈に分類される心房細動です。心房細動は、一般臨床医が診る機会がとても多くなっています。
午前の部では診断編として、「不整脈の概説」、「心電図の基本」、「診断の進め方」、「検査法の解説」について、午後の部では治療編として、「治療法の種類」、「治療の進め方」、「薬物治療」、「非薬物治療」についてお話しします。
本講演会では、多様化する不整脈(心房細動)を、いかにして早期に診断し、最適な治療を施すかについて、ガイドラインに準じた戦略を紹介できればと考えています。
多くの方々の参加をお待ちしております。

午前の部(10:00~12:00) 診断編
・不整脈とは  ・心電図の基本
・診断の進め方 ・検査法の解説
午後の部(12:30~14:30) 治療編
・治療法の種類 ・治療の進め方
・薬物治療   ・非薬物治療

セミナー要綱

セミナーNO. 762
開催日 2024年1月7日 10:00〜14:30
講師 ■池田隆徳 先生(東邦大学大学院医学研究科 循環器内科学 教授)
診療科目 循環器科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■1月7日(日)に開催しました第762回医療技術セミナー『今さら聞けない 不整脈のマネージメントA to C』は盛会裡に終了しました。
講師には、東邦大学大学院医学研究科循環器内科学 教授 池田隆徳先生をお招きしました。前回が2010年の9月のセミナー『これで分かる不整脈の診かたと治療法-実際の臨床に即したノウハウを知る、特に薬物治療』(#067)でしたから約14年ぶりのご出演でした。タイトルからもお分かりいただけると思いますが池田先生は実際の臨床に添った点に心をくだかれたお話をしていただけるのです。また、製薬企業に阿ること無く薬剤ARBを厳しく評価をされておられました。当時は杏林大学におられましたが、その直後に出身校の東邦大学に帰られ、循環器学会や心電学会等の「診療ガイドライン」作成の中心的役割を果される等 斯界のトップランナーのお一人になられました。その後は何回かお誘いしたのですが、お忙しかったのかお出でになることは叶いませんでした。池田先生は、ガイドラインや他の方が触れられない領域や書かれない話題についても精力的な執筆活動も行われております。今回は、“2024年新春記念セミナー”としての企画ですが、企画に相応しい内容でした。
当日の講演の組立ては以下の通りでした。

午前の部  診断編
・不整脈とは
・心電図の基本
・診断の進め方                                 
・検査法の解説
午後の部  治療編
・治療法の種類
・治療の進め方
・薬物治療
・非薬物治療(カテーテルアブレーション、直流電気ショック、自動体外式除細動器;AED、人工ペースメー-カー、植込み型除細動器;着用型のあり)
・テキストの最後に、クイズ8問とご著書の紹介;主要な著書だけで37点が紹介されております。

講演は、心臓の大きさ、心拍数、脈が速い遅い、12誘導心電計の電極の貼り方、貼る位置の注意、不整脈、上室性(心房・心室の区別が付かないので)、脚ブロック、期外収縮、等 最初の20分間は基礎中の基礎の話でしたが、詳しい内容は理解できない主宰子には、「“検脈”で心房細動を見つけられる・・・」という言葉に興味が湧きました。この仕事を続けている基本的な興味が、医師は何の検査機器も無い孤島の診療所でも聴診器とX線撮影装置があれば診療が出来て、手に負えない疾患に遭遇したら本島の上位診療機関へ送る判断ができるような技術・実力を身につけていただきたい・・・ということですが、聴診器のあと一歩前に?『検脈がある・・・』と気が付きました。具体例では新幹線や飛行機の中で、救急患者が出たとのアナウンス等で医師に呼びかけがなされているのを耳にすることがありますが、恐らく聴診器さえもない ああいう事例の現場での処理ででも、活躍していただきたく思います。もちろん、生死に関わることで最終結果が問われることですから責任は重いのですが。
また、最近の心電計には自動診断装置が組み込まれており、異常があればコメント・診断が付いてくるようですが、池田先生によれば、自分で検討されることなくそのままカルテに書かれる医師も多くおられることは嘆かわしいことであるし、心電計が下す評価の約20%は間違いであるとのことでした。通常 医師がそうしたコメントを100%信じての診断や治療をされている・・・ということになるとエライことになりますね。実は、その点を論じるセミナーがこの1月21日に企画/予定しておりますセミナー『明日からの読影にすぐ使える心電図の読み方2-心電図の自動診断のための考え方と症例』(三原純司先生;#650:“1”は#642)です。
質疑では以下の質疑が行われましたが、ここでは一部の質問のみを記し、興味ある方、回答を希望される方は復習用DVDないし動画をお買い求めいただきまして、ご確認下さい。
質疑は、Q1.心房頻拍とPSVT(発作性上室心拍)の鑑別は? Q2.Brugada synd.のsaddle back型について再度解説してください(Textの16頁下・右)。また、「まんぷくテスト(池田method)」についても。 Q3.心房細動でDOACを使っている患者ですが、手術の時の注意について、止めるのですか? Q4.心房細動で、リズムコントロールをする場合、いろいろな薬物の注意書きを考慮した使い方について? その場合、どの位の期間続ければ宜しいでしょうか? Q5.心房細動が一回見つかったら、抗凝固療法をやるべきでしょうか? Q6.アブレーションは、脳塞栓の再発を抑えられるのでしょうか? Q7.アブレーション処置を受けた後も、DOACを続けている患者が居るんですが、止めても宜しいですね? Q8.リズムコントロールする場合、レイトコントロールする薬は続けた方が宜しいでしょうか? Q9.心房細動患者がサンリズムを内服しながら紹介され、NSRが続いている場合、中止の基準はいかがでしょうか? Q10.Brugada synd.のsaddle back型は、家族歴・既往歴に異常がなければ、専門医への紹介は不要でしょうか?

ところで、1月1日のお正月の日の夕刻、能登地方で、大規模な地震『能登半島地震』が起こりましたが、その被害の状況が少しずつ分かって参りましたが、甚大な被害が出た模様です。亡くなられたり被害に遭われた方々に心よりお見舞いを申し述べるとともに、1日も早い復旧と日常生活が戻ることを祈念します。

■講師 池田隆徳 先生(東邦大学大学院医学研究科 循環器内科学 教授)
<略歴>
86年 東邦大学医学部 卒業
93年 東邦大学医学部第三内科 助教
94年 米国シーダスサイナイ医療センター・カリフォルニア大学ロサンゼルス校 研究員
02年 杏林大学医学部第二内科 講師
05年 杏林大学医学部第二内科 准教授
10年 杏林大学医学部第二内科 教授
11年 東邦大学大学院医学研究科循環器内科学 教授
12年 東邦大学医療センター大森病院 循環器センター長
<学会活動>
国際学会ISHNEISHNE(理事長) 国際学会ISEISE(常務理事)
国際学会ISCPISCP(知事) 日本心血管協会(理事長)
日本循環器学会(理事) 日本不整脈心電学会(理事)
日本内科学会(評議員)

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