内分泌代謝内科系

実地医家のための 内分泌代謝疾患診療のツボ(糖尿病を除く)

s00743
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内分泌代謝疾患の基礎から最先端までを習得する

■講師 能登洋 先生(聖路加国際病院内分泌代謝科 部長)
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【セミナー概要】内分泌代謝疾患(糖尿病を除く)というと、ホルモン検査が難解、投薬調整に慣れていない、代謝疾患は食事や運動の影響を大きく受ける、などの印象があるかもしれません。確かに教科書を丸暗記しようとすると検査・治療に限界があるでしょうし、代謝疾患を「生活習慣病」として捉えると重篤な遺伝疾患を見落とすことにもなりかねません。
そこで本医療技術セミナーでは,ホルモン値のパターン認識ではなく病態の理解を優先します。さらに,専門医に紹介する基準やタイミングの実地アドバイスなどを含めて明日からの診療に活かせる実地的な解説をします。適確な診断・治療判断につながるよう、ぜひご参加下さい。

午前の部(10:00~12:00)
・甲状腺疾患
・副腎・下垂体疾患
・副甲状腺疾患・骨粗鬆症
午後の部(12:30~14:30)
・二次性高血圧
・脂質異常症
・高尿酸血症
・肥満症
・低血糖

セミナー要綱

セミナーNO. 743
開催日 2023年9月10日 10:00〜15:00
講師 ■能登洋 先生(聖路加国際病院内分泌代謝科 部長)
診療科目 内分泌代謝疾患
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■9月10日(日)に開催しました第743回医療技術セミナー『実地医家のための 内分泌代謝疾患診療のツボ(糖尿病を除く)-内分泌代謝疾患の基礎から最先端までを習得する』は盛会裡に終了しました。
講師には、聖路加国際病院内分泌代謝科部長であります能登洋先生をお招きしました。能登先生はこれまでの『糖尿病診療のエビデンス-その正しい読み方と使い方』(♯694;2022年6月)、『都市伝説エビデンスを斬る(糖尿病診療のエビデンス2)』(#717;2023年1月)に続いて3回目です。今回のテーマですが、「内分泌代謝疾患」というと幅が広くて、いつも「糖尿病」だけで終わってしまい他の疾患が取り挙げられないので、「糖尿病は除く」とさせていただきましたが、除いても、時間内では終わりませんでした。

さて、今回のセミナーの講義の組立ては以下の通りでした。能登先生は、全てのスライドについて終了予定時間時間を過ぎても、詳細に解説していただきました。

午前の部 内分泌ホルモン
1.甲状腺疾患
  視床下部TRH→下垂体前葉TSH→甲状腺T4→肝臓などT3 ホルモンも移る過程で変化する
  甲状腺ホルモン異常:甲状腺機能低下症  甲状腺中毒症  甲状腺機能亢進症  
            潜在性甲状腺機能低下(亢進)症
  甲状腺中毒症原因:バセドウ病、無痛性甲状腺炎、中毒性結節性甲状腺腫(プランマー病)
           アイソトープ治療後、薬剤性、TSH産生下垂体腫瘍、甲状腺眼症
           甲状腺クリーゼ
           甲状腺機能低下症:橋本病(慢性甲状腺炎・自己免疫性)の症状・検査・治療
           粘液水腫性昏倒  薬剤性甲状腺機能異常  潜在性甲状腺機能異常
2.下垂体疾患:下垂体ホルモンと標的器官  下垂体疾患  機能性下垂体腺腫  プロラクチノーマ
         先端巨大症  下垂体機能低下症  抗利尿ホルモンと尿崩症
3.副腎疾患:非機能性腫瘍  原発性アルドステロン  褐色性細胞腫  副腎性クッシング症候群  癌
4.副甲状腺疾患:副甲状腺ホルモン疾患-原発性副甲状腺機能亢進症、二次性亢進症、機能低下症
5.骨粗鬆症:高Ca血症、他

午後の部  「代謝」
6.二次性高血圧:重症高血圧、レニン/アンジオテンシン系阻害薬投与語の急激な腎機能の悪化 
         原発性アルドステロン症
7.脂質異常症:原発性脂質異常症
8.高尿酸血症:高尿酸血症、痛風関節炎・結節
9.肥満症:二次性肥満-クッシング症候群、甲状腺機能低下症、インスリノーマ、性腺機能低下症、
  薬剤-食欲抑制薬、GLP-1受容体作動薬、リパーゼ阻害薬、減量手術
10.低血糖:ブドウ糖・グルカゴン投与、原因追及・再発予防、糖尿病・重症低血糖・大血管症
 
質疑では以下の質疑が行われましたが、ここでは質問のみを記し、回答を希望される方はDVDないし動画をお買い求めいただき、ご確認下さい。
Q1.甲状腺エコーの血流増加と機能亢進は相関しますか?バセドー病で機能亢進しているが血流増加がUS検査で見られないことはありますか? Q2.機能低下の橋本病でUS上血流増加することはありますか?下垂体腫瘍を疑いCT、MRI検査するときは造影が必要ですか?Q3.シックデイでの点滴処方例と投与期間を教えて下さい。Q4.コルチゾールのシックデイでの投与方法を教えて下さい。Q5.TSH低下のみの潜在性甲状腺亢進状態は全例メルカゾールなどで治療した方が良いですか?治療開始基準はありますか?その場合メルカゾールは通常量からの開始で良いですか?Q6.TSHほぼ正常で抗TG抗体陽性もしくは抗TPO抗体陽性の場合橋本病と診断できますか?Q7.倦怠感、下腿浮腫などで、TSHを測定したらら高値でも10以下なら、原因は他と考えチラージンは投与しないものでしょうか?あるいはFT3/FT4を測定して、その結果によるものでしょうか?あるはごく少量のチラージンで経過観察でしょうか?Q8.高Ca血症、副甲状腺腫の患者で全身状態不良、高齢などで手術しずらい状況の場合でエボカルセツ投薬を間が選れ場合、補正カルシウムを度売れくらいから投薬開始したらいいですか?Q9.SIADHで水分制限以外に食塩投与する場合、度売れぐらい投薬すれば良いですか?Q10.VitDの測定は1,25(OH)で良いですか?

質問が会場受講者からはもちろん、ネット受講者からもたくさん届いてれも、詳細で丁寧にお答えいただき、時間も大幅に超過してしまいました。

■講師 能登洋 先生(聖路加国際病院内分泌代謝科 部長)
<略歴>
93年 東京大学医学部 卒業
   東大病院内科 研修医
94年 米国ニューヨーク州ベス・イスラエル医療センター内科 研修医
97年 東京厚生年金病院内科 医員
98年 東大病院糖尿病代謝内科 医員
03年 米国テキサス州テキサス大学サウスウェスタン医療センター内分泌代謝内科臨床 フェロー
06年 東芝病院代謝内分泌内 医員
09年 国立国際医療研究センター糖尿病内分泌代謝科 医長
14年 聖路加国際病院内分泌代謝科 医長
16年 聖路加国際病院内分泌代謝科 部長

<資格・学会>
医学博士
東京医科歯科大学医学部臨床教授
聖路加国際大学臨床教授
日本内分泌学会専門医・指導医
日本糖尿病学会専門医
日本内科学会総合内科専門医・指導医
日本糖尿病・ヒューマンデータ学会 理事
米国医師免許, 米国内科専門医
米国内分泌代謝糖尿病専門医
米国内科学会上席会員(FACP)

<著書(抜粋)>
・レジデントのための内分泌代謝教室〈米国専門医に教わる全13章〉.日本医事新報社.2021年 
・最新 糖尿病診療のエビデンス(改訂版).日経BP.2019年.
・スッキリわかる!臨床統計はじめの一歩 改訂版 羊土社.2018年.
・ 2週間でマスターするエビデンスの読み方使い方のキホン すぐにできるEBM実践法.南江堂.2013年.

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