循環器科系

実地医家のための 狭心症・心筋梗塞の診断と治療

s00742
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狭心症への対応・治療法、心筋梗塞への対応、狭心症・心筋梗塞の一次・二次予防の肝

■講師 渡辺重行 先生(筑波大学水戸地域医療教育センター・総合病院水戸共同病院 院長)
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【セミナー概要】
プライマリーケアの現場において、あらゆる種類の胸部症状を、的確に診断し対応するには特別な臨床スキルが要求される。なぜなら、患者さんの来院時には、その症状が消えている状態であることが多く、病歴だけから診断を絞り込む必要があるからである。また、胸部症状が持続している状態で来院された場合も、胸部症状を呈する疾患の多くは、わかりやすい身体所見や検査所見を示すことが少なく、ある程度の心電図の判読力が要求されることも診断を難しくしている要因である。
そこで、本セミナーでは種々の胸部症状を取り上げそれらの臨床症状から狭心症や心筋梗塞はもちろんのこと、他の胸部症状の原因となる種々の疾患の診断スキルを獲得することを第一の目標とする。
本セミナーの第二の目標は、胸部症状に関連する身体所見と検査所見の読み方、特に種々の形を呈して出現してくる心電図所見を的確に読影するためのスキルを獲得することである。ここでは、たくさんの心電図に接していただき、心肺疾患の診断力を身についていただく。
第三の目標は、診断がついた後の対応法の獲得である。クリニックで治療しフォローアップしていけば良いものもあれば、循環器専門医に緊急転送する必要があるものもある。それら各場面における初期対応と継続治療について学んでいただく。
最後に虚血性心疾患をはじめとする胸部疾患の一次予防と二次予防の重要なポイントを学んでいただく。狭心症や心筋梗塞の再発率はかなり高いため、クリニックの先生方がいかに的確にコントロールしていくかがその患者さんの長期予報を左右することになる。

10:00-12:00  12:30-14:30
1)病歴から診断する胸部疾患へのアプローチ法を学ぶ!
2)胸部疾患診断のための検査所見、特に心電図の読み方を獲得!
3)胸部疾患への初期対応と継続治療法を身につける!
4)虚血性心疾患の一次予防と二次予防のキモ

セミナー要綱

セミナーNO. 742
開催日 2023年7月30日 10:00〜14:30
講師 ■渡辺重行 先生(筑波大学水戸地域医療教育センター・総合病院水戸共同病院 院長)
診療科目 循環器科
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■7月30日(日)に開催しました第742回医療技術セミナー『実地医家のための 狭心症と心筋梗塞の診断と対応-実臨床に直結する胸部症状全般への理解と対応を伝授』は盛会裡に終了しました。
講師には、筑波大学水戸地域医療教育センター/総合病院水戸共同病院 院長/筑波大学 名誉教授であります渡辺重行先生をお招きしました。渡辺先生は、昨年5月15日にセミナー『心電図の読み方 パーフェクトマニュアル−実臨床に直結する心電図読解のパーツを伝授』(#690)、本年1月9日にセミナー『不整脈の診断と治療』(#715)に続いて3回目のご出演です。今回は、「狭心症と心筋梗塞」に関連した「胸が痛い」「動悸がする」「呼吸が苦しい」「血圧が高い」「浮腫む」「検診で異常指摘」といった胸部症状を、心電図、胸部X線写真、血液尿検査の3種の検査による診断結果と、心筋梗塞(発作)という ある面 危機的な場面への対処を中心とした循環器疾患全般についての理解と診療のお話しをお願いしました。

当日の講義の組立ては以下の通りでした。

■午前の部  「プライマリ・ケアにおける循環器診療-一番重要なスキルは詳細な症状重視!」
・胸痛の究明  肋軟骨炎 Mondor病 心外膜炎 大動脈解離 心筋虚血由来の胸痛→内臓痛
・心臓由来の胸部症状  胸痛の場所 痛みの質・程度 放散痛→両腕、背部、頸部、顎、歯にくることも
・冠攣縮狭心症(異型狭心症;VAP) 労作狭心症(EAP) 不安定狭心症(UAP) 肺血栓塞栓症(PTE) 
・心原性失神   
・心因由来の胸部症状   症例解説   心電図のチェック項目   胸痛の症例  

■午後の部
・心筋虚血―心電図の読み方のおさらい13のパターン、ST上昇型心筋梗塞、 肥大型心筋症
・前壁梗塞  下壁梗塞  後壁梗塞  急性冠症候群-+不安定狭心症対応、+労作狭心症対応
・虚血性心疾患患者の長期フォロー-冠動脈リスク因子の管理、冠動脈イベントの予防 冠動脈攣縮
・動脈硬化性疾患  治療法・薬物治療:スタチン、小腸コレステロールトランスポータ阻害薬   
冠動脈イベントの予防-抗血栓療法
・心血管二次予防における抗血小板療法の効果
・心房細動による脳塞栓症は抗凝固薬でないと予防できない
・冠動脈疾患に抗凝固薬は有効か?
・動脈硬化性疾患に対する抗血栓療法

また、最後の箇所で「失神」を詳細に分けていただきまして、各々についての注意点と対処法について、症例を挙げて解説していただきましたが、珠玉のお話しの数々でした。
・脳虚血によるもの
・脳虚血によらないもの
血管迷走性失神 神経調節性失神 排尿失神 起立性低血圧
心原性失神
ポックリ病−−Brugada症候群

質問:Q1.心筋梗塞の急性期?のバイアスピリン、プラティクスを使用した抗血栓療法について、Q2.抗血栓療法でリクシアナ15mmの必要性、使用法と効果について、Q3.血管迷走性反射-交感神経系への影響の原理と“ソーリック効果”について、Q4.タコツボ型心筋症の原理とヘパリン治療の詳細について

■講師 渡辺重行 先生(筑波大学水戸地域医療教育センター・総合病院水戸共同病院 院長)
<略歴>
1984年筑波大学医学専門学群卒。卒後研修後、筑波記念病院内科科長、筑波大学講師、同助教授を経て、2009年より筑波大学教授、筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター長。2020年より現職。
循環器内科学、特に虚血性心疾患の診断、治療を専門とし、筑波大学附属病院水戸地域医療教育センターにおいて、何でもみることのできる総合診療能力を有する医師の育成に力を入れている。また、心電図の系統的読み方の指導に力を入れており、著書「心電図の読み方パーフェクトマニュアル」は医学生、研修医、医師に広く親しまれている。

<学会活動>
日本心血管画像動態学会評議員
日本心血管インターベンション治療学会評議員
日本不整脈学会評議員
日本循環器学会評議員
日本循環器学会用語委員会委員

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