誰も教えてくれなかった!新型コロナ時代の風邪の診かた
-誰も教えてくれなかった「風邪」の診かた 2-
■講師 岸田直樹 先生(一般社団法人 Sapporo Medical Academy(SMA)代表理事)
>講師詳細はこちら
【セミナー概要】
【開催の意義とお誘いの言葉】
新型コロナウイルス感染症の流行により、風邪診療はより難しさを増していると感じます。“withコロナ”の方針となりましたが、我々医療者が“風邪”にまぎれるコロナ患者を日常診療の一つとして診られなくて、国民がコロナを真に受け止めることができるでしょうか?。では我々医療者はどの様にしたらコロナをも“自分たちの一部”とすることができるでしょうか? 皆さんと一緒に考えていくきっかけとなれたら幸いです。そのためにもぜひ、2013年に行った“風邪の診かた””(No.234)を基本事項として復習しておいていただけると助かります。そしてもっと未来の準備ができたらと思います。コロナ以上の波がせまっており、求められる感染症診療もパラダイムシフトを迎えています。それに立ち向かうためにも“12の戦略”をもとに一緒につくっていけたらと思います。
セミナー要綱
セミナーNO. | 740 |
開催日 | 2023年1月29日 9:00~13:00 |
講師 | ■岸田直樹 先生(一般社団法人 Sapporo Medical Academy(SMA)代表理事) |
診療科目 | 感染症科系 |
DVD価格 | 5,500円(会員価格/税込) |
終了したセミナーの報告と開催の模様
■第740回セミナー『新型コロナ時代の風邪の診かた』は盛会裏に終了しました。
1月29日(日)に開催しました第740回医療技術セミナー『実地医家のための 誰も教えてくれなかった 新型コロナ時代の風邪の診かた-誰も教えてくれなかった風邪の診かた2』は盛会裏に終了しました。
講師には、総合診療医/感染症コンサルタントで、Sapporo Medical Academy 代表理事であり、札幌科学大学薬学部客員教授、札幌市危機管理局参与であります岸田直樹先生をお招きしました。9年ぶり3回目のご出演です。
これまでのご出演ですが、第一回目は『誰も教えてくれなかった風邪の診かた-風邪という主訴に紛れた重篤な疾患を見落とすな』(#234;2013年12月8日)、2回目は『ジェネラリストのための外来で遭遇する感染症疾患アップデート-経口抗菌薬over view 前編』(#272;2014年8月31日)でした。で、たくさんあるご著書の中でも、『誰も教えてくれなかった風邪の診かた 感染症診療12の戦略 第2版』という改訂版が2019年11月に出されましたので、3回目のご出演をお願いして決まったのが2020年2月でしたが、新型コロナウイルス感染拡大が、しかも横浜港へのダイアモンドプリンセス号寄港とともに,札幌・北海道で「雪まつり」に訪れた中国からの観光客が持ち込んだ?と思われるところから感染拡大が始まり、セミナー処では無くなり、開催が延び延びになっていたところでした。が、逆に今回実現したことで、岸田先生の冒頭のお言葉としては「延びて良かった。コロナ・パンデミックの事例を経験して風邪の診かたがより深まった・・・」ということです。特に、この冬の時期コロナとインフルエンザと風邪が三つ巴で感染拡大が進んでいる状況で、時宜にかなったセミナー開催となりました。
今回のセミナーの組立ては以下の通りでした。
前半の部
●“With コロナ”の方針となりましたが、我々医療者が“風邪”にまぎれるコロナ患者を日常診療の一つとして診られなくて国民がコロナを受け止めることが出来るでしょうか?
●外来診療における新型コロナウイルス感染症とその周辺-発熱の鑑別の室を高めよう5類指定に向けて
後半の部 『感染症診療“12”の戦略』
1.人口学demography
2.無症候性感染asymptomatic infection
3.免疫老化immunosenescence
4.慢性肺臓病/化学性肺臓炎
5.高齢者の発熱・炎症所見“チェックリスト”
6.診断を一元的に考えない
7.エスカレーション治療
8.早期内服・早期帰宅戦略
9.重症/コモンな感染症
10.簡易懸濁法
11.R≠耐性≠無効
12.高齢者新興感染症
というものでした。
コロナ対策のマスク使用の解除の時期が5月8日であることに、妥当な線であるとの評価でした。
ところで、岸田先生のお師匠さんは、ここ数年のコロナ騒動で大活躍された北海道大学から先日京都大学に移られた西浦博先生と、静岡県立静岡がんセンターから国立国際医療研究センター 国際感染症センター所長で来られて、中心的な役割を果されております大曲貴夫先生のお二人だそうです。
■講師 岸田直樹 先生(一般社団法人 Sapporo Medical Academy(SMA)代表理事)
総合診療医・感染症医/感染症コンサルタント
北海道科学大学・東京薬科大学 客員教授(臨床推論)
【専門分野】 内科学、総合診療、感染症
【略歴】
95年10月 国立東京工業大学理学部中退
96年4月 国立旭川医科大学医学部医学科入学
02年3月 国立旭川医科大学医学部医学科卒業
05年3月 手稲渓仁会病院初期臨床研修修了
08年3月 手稲渓仁会病院総合内科
手稲-ハワイ医学教育フェロー修了
10年3月 静岡県立静岡がんセンター 感染症科フェロー修了
4月 手稲渓仁会病院総合内科・感染症科
感染症科チーフ 兼 感染対策室室
12年4月 旭川医科大学医学部非常勤講師
14年4月 一般社団法人 Sapporo Medical Academy 代表理事
17年4月 北海道薬科大学客員教授
18年3月 北海道大学医学院公衆衛生修士課程修了(MPH:人口学/感染症疫学:西浦研)
18年4月 北海道科学大学薬学部客員教授(臨床推論)
20年5月 札幌市危機管理対策室 参与(感染症対策担当)
21年4月 北海道大学大学院医学院 非常勤講師、旭川医科大学 非常勤講師
北海道大学CoSTEPフェロー(上席客員研究員)
22年3月 厚生労働省医政局長賞 優秀賞受賞(上手な医療のかかり方アワード)
北海道大学社会医学博士課程修了(PhD:人口学・感染症疫学の数理モデル)
22年4月 東京薬科大学客員教授、京都大学客員研究員、札幌市危機管理局 参与
チェーンドラッグストア協会 学術顧問
<著書>:
■誰も教えてくれなかった“風邪”のみかた -重篤な疾患を見逃さない!- 医学書院 2012年
【書籍 (主編者)】
■ジェネラリストのための内科外来マニュアル 医学書院 2013年
■「いきなり名医!見逃したらコワイ外来で診る感染症- 感染症診療コツのコツ」jmedmook 他