循環器科系

実地医家のための 慢性腎臓病(CKD)の診かた

s00739
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一般論からフレイル高齢者まで

■講師 柴垣有吾 先生(聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科 主任教授)
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【セミナー概要】
医療の進歩により患者予後は改善したが、結果として慢性腎臓病(CKD)患者を増加させている。CKDの最終像は透析であり、人生の最後に行う治療としては、辛いものである。
よって、CKDを進展させないことが重要であり、近年はRAA系阻害薬やSGLT2阻害薬など、腎保護効果が期待される薬剤が増えてきている一方、腎専門医に紹介される時点で、既に治療が奏功しないか遅すぎる状態となっていることが多い。つまり、早期CKD発見と腎専門医への紹介・治療開始が極めて重要となる。
また、最近のCKD患者の多数がフレイル高齢者であることがCKDケアを複雑にしている。つまり、早晩、単に透析を遅らせることだけがゴールではなく、透析になっても、透析が辛くなく出来るだけの身体・認知機能を保ち、残りの人生を生きがいをもって過ごせるようにすることがより切実な問題である。

午前の部(10:00~12:00) 慢性腎臓病(CKD)の診断と管理の一般論
午後の部(12:30~14:30) フレイル高齢 CKD 患者のケア

セミナー要綱

セミナーNO. 739
開催日 2023年11月23日 10:00〜15:00
講師 ■柴垣有吾 先生(聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科 主任教授)
診療科目 内科一般、腎臓病、電解質代謝
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■11月23日(木・祝日)に開催しました第739回医療技術セミナー『実地医家のための 慢性腎臓病(CKD)の診かた-一般論からフレイル高齢者まで』は盛会裡に終了しました。
講師には、聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科 主任教授 柴垣有吾先生をお招きしました。初めてです。前任教授の木村健二郎先生にお出でいただいたのはメディカル・コア(日本医学中央会)時代の2009年2月に『慢性腎臓病(CKD)と血圧管理の意義と実際-末期腎不全化と心血管疾患の抑制のために』(#1648)でしたし、恐らく柴垣先生のお弟子さんに当られる行徳総合病院の村澤昌先生に『高血圧、腎疾患の診断と治療-効率よく診察を行うためのTips』(#725;2023年2月)もお願いしております。この領域は、腎臓透析や脳卒中、心不全に関わる重要な領域ですので、いっぱい開催実績があります。東北医科薬科大学若林病院腎臓・高血圧内科/透析センターの安藤重輝先生に『慢性腎臓病(CKD)と高血圧の診断と治療2』(#737;2023年7月)と、『慢性腎臓病(CKD)の本質、最先端を学ぶ-CKD治療の本質を理解し、最新の治療薬を使いこなす』(#688;2022年11月)の2回、東京慈恵会医科大学腎臓・高血圧内科の栗山哲先生の『SGLT2阻害薬の腎保護って実臨床で使えるの?-糖尿病性腎臓病(DKD)治療の最新の潮流』(#604;2020年5月)、総合医療センター成田病院の最上康生先生の『最新の糖尿病の薬物療法-CKD,DKD,慢性貧血と関連付けて』(#640;2021年1月)も実践的なお話しでした。それ以前になると、吉祥寺あさひ病院安田隆先生(#381)、中山寺いまいクリニック今井圓裕先生(#219)、埼玉医科大学腎臓・高血圧内科鈴木洋通先生(#002,#174)も忘れてはなりません。
当日の講義の組立てですが、以下の通りでした
午前の部
1.CKD(慢性腎臓病)を診断する
  1)治療を考える 
  2)予後を考える
2.CKDを治療する(進行を抑制する)
  1)CKD自体の進行を抑制する
  2)AKI(急性腎障害)の発症を予防する
午後の部
3.CKD“患者”を守る
  フレイル高齢CKD患者のケア
柴垣先生は、冒頭には「薬を出すしか能の無い医者ですが・・・」と自己紹介をされて話出されましたが、いえいえ、どうしてどうして、章立てを見ていただければお分かりいただけるように、治療と予後、発症予防と患者を守る・・・というように患者の方々への思いやりにあふれたお話しとお人柄でした。特に、最後の辺で、80歳を越えられた高齢者の治療をどうするか・・・。“赤髭医者”の心境で患者に臨んでいる・・・とのことでした。
質疑では以下の質疑が行われましたが、ここでは一部の質問のみを記し、興味ある方、回答を希望され
る方はDVDないし動画をお買い求めいただきまして、ご確認下さい。
Q1.eGFRプロットのスロープを自分で作成するソフトについて欲しいのですが、ご紹介下さい。 Q2.各種の薬剤の使い方の注意点をお教え下さい。また、基幹病院への紹介基準について再度ご説明下さい。 Q3.帯状疱疹の薬で、腎不全や心不全を避けるための注意点について。また副反応についても。Q4.FRプロットのスロープのことですが、年齢による低下が、0,2~0,3と言うことですが、ざっくり言った場合3~4以上だとまずいと思っていいですか? Q5.GFRプロット曲線は、一般用語で何と呼ばれているのですか? Q6.蛋白尿ないCKDで(若年でない人、中高年)SGLT2阻害剤を投与した方が良い状況はありますか? Q7.レンディアでeGFR first dipは頻繁に起こりますか? Q8.蛋白尿がもともとない腎硬化症の患者が末期に蛋白尿が増加することがあるのは何故ですか? Q9.テキストp12の「腎硬化症は臨床診断可能ですか」の表で、糖尿病網膜症とは増殖性ですか(単純性の場合は関係ないですか)? Q10.経口HIF阻害薬で、先生がお使いの、お薦めの薬や注意点をお教え下さい。

■講師 柴垣有吾 先生(聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科 主任教授)
<略歴>
1993年 東京大学医学部医学科卒
1999年 米国ミシガン州ヘンリー・ フォード病院腎高血圧科臨床フェロー
2001年 米国オレゴン州 オレゴン健康科学大学腎移植科臨床フェロー
2002年 東京女子医科大学腎臓外科
2003年 東京大学腎臓内分泌内科
2008年 聖マリアンナ医科大学腎臓・高血圧内科
<著書(単著)>
輸液のキホン(2010.3 )
より理解を深める!体液電解質異常と輸液(2007.4)
保存期腎不全の診かた-慢性腎臓病(CKD)のマネジメント(2006.6)

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