脳神経内科系(神経内科)

実地医家のための 脳神経内科の探偵学1

s00721
s00721

一過性意識障害(失神とそれ以外)、肩こり、レビー小体型デメンチア(認知症)

■講師 福武敏夫 先生(亀田メディカルセンター脳神経内科 部長)
>講師詳細はこちら 
 

【セミナー概要】
私のセミナーは「増加中のコモンな神経疾患」と題するシリーズとして続けてきましたが、今後は「脳神経内科の探偵学」と題するシリーズとして始めたいと思います。今回は、外来や救急場面でしばしば出会う「一過性意識障害」とコモンな神経症状と考えている「肩こり」、そしてアルツハイマー病に次いで多いデメンチア(認知症)である「レビー小体型」を取り上げます。
皆さま、奮ってご参加ください。
午前の部(10:00〜12:00) 午後の部(12:30〜14:30)
①一過性意識障害(失神以外)の実例と考えかた
②一過性意識障害(失神)の実例と考えかた
③肩こり:第4のコモンな神経症状
④2 番目に多いデメンチア(認知症)であるレビー小体型を知る

① 一過性意識障害はプライマリーケアにおけるコモンな様相であり、2 番目に多い神経学
的緊急症状です。その 90%以上は失神、てんかん、心因性非てんかん性発作(PNES)
によります。その診断では誤診が 25%〜30%に及ぶと言われます。前半では失神と間
違えられることの多いてんかんや代謝異常・中毒、脳血管障害などを取り上げます。
② 後半ではコモンな神経反射性失神や起立性失神の考えかたと危険な心原性失神につ
いてお話します。
③ 私の長い経験では、肩こりは頭痛やめまい、しびれに次ぐ第 4 の神経症状と言っても
過言ではないと思っています。その原因/誘因は多様で、さらにその結果として頭痛や
めまい、失神しそうな感じ、さらに漠然たる不調や抑うつ感、不眠などをきたしています。
④ レビー小体型デメンチアは記憶障害が目立たず、精神症状や自律神経症状などを呈
するために、よく見逃されています。私の経験例を具体的に提示します。

セミナー要綱

セミナーNO. 721
開催日 2023年3月26日 10:00〜14:30
講師 ■福武敏夫 先生(亀田メディカルセンター脳神経内科 部長)
診療科目 脳神経内科系(神経内科)
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■3月26日(日)に開催しました医療技術セミナー『実地医家のための 脳神経内科の探偵学1-一過性意識障害(失神とそれ以外)、肩こり、レビー小体型デメンチア(認知症)』は、盛会裡に終了しました。
講師には、亀田メディカルセンター脳神経内科、福武敏夫先生をお招きしました。今回は7回目にあたりますが、これまでのタイトル「増加中のコモンな神経疾患」を変えられまして『脳神経内科の探偵学』に改められました。
この領域の呼称は、これまでの「神経内科」から「脳神経内科」と変更されたり・・・と改革が進行中です。
福武先生も、これまで「頭痛・めまい・しびれ・非定型的脳梗塞」(#542)、「デメンチア(認知症)・パーキンソン病・心因性神経症状」(#575)、「ふるえ・けいれん・せん妄と精神症状・意識障害」(#621)、「てんかん・肩こり・金属由来の神経症状・糖尿病による神経障害」(#639)、「糖尿病(中枢神経障害)・ビタミン欠乏症・電解質異常・内分泌異常」(#662)、「片頭痛・内科疾患による頭痛・脳梗塞・パーキンソン病とその周辺」(#678;+講師安藤哲朗先生)・・・と、各4コマづつの構成で続いてきており、今回が「一過性意識障害(2コマ)・肩こり・レビー小体型認知症」(#721)というものです。

今回の講義の組立ては以下の通りでした。
午前の部
・一過性意識障害の診かた・考え方〜脳神経内科での経験から〜 
午後の部
・“肩こり”は“万病”から生じ、“万病”のもととなる  
・Lewy Body Dementia/Dementia of Lewy Bodies   
  発症時の症状-その多様性を具体的症例提示で考える-

午前の部の「一過性意識障害」では、その症状として①失神(起立性低血圧、神経反射性、心原性),他)、②低血糖・低酸素、 ③てんかん、くも膜下出血、全般てんかん、代謝性脳症、本態性混迷・・・等々解説されました。(この部分に受講者も興味を持って参加されておられると想像され、焦点でした。)
午後の部の『“肩こり”は“万病”から生じ、“万病”のもととなる』は“言い得て妙”で、大変重要ですね。
「レビー小体型認知症」は、最近、大分 解明が進んでいるようですね。

他に、講義の冒頭で、NewsWeek誌の2019-2023のWorld’s best hospital記事の紹介で、亀田メディカルセンターが47位でランキングされたことを嬉しそうに紹介されました。ちなみに,日本の医療機関でランクされたのは東京大学が17位、聖路加国際病院が28位のランキングでした。なお、トップはMayo Clinic、第二位はCleveland clinicだそうです。

福武先生には、他にも、休憩時間中には色々の世間話しをしていただけるのですが、今回は、「(国立に限らず)大学所属の医師の給与が海外の医療機関に比べて安い状況についてもご意見を述べられました。主宰子にとって、永年の疑問であった「外勤」と称して、関連の医療機関で勤務されていることの意味についても、ようやく納得がいったものです。

■講師 福武敏夫 先生(亀田メディカルセンター脳神経内科 部長)
<略歴>
東京大学理学部数学科中退、医学系予備校講師を経て、
1981年3月、千葉大学医学部卒業
同年5月、千葉大学神経内科に入局
千葉県救急医療センター、鹿島労災病院勤務の後、
2000年6月、千葉大学神経内科助教授
2003年4月、亀田メディカルセンター神経内科(2018年10月脳神経内科に改称)部長、現在に至る(内科チェアマン兼任)。
この間千葉大学・徳島大学・福島県医大・亀田医療大学非常勤講師なども歴任

<著書>
単著「神経症状の診かた・考えかた−General Neurologyのすすめ−、第2版」(医学書院)、「脊髄臨床神経学ノート」(三輪書店)
編著「Dynamic diagnosisに必要な脊椎脊髄の神経症候学」(三輪書店)、「しびれ感」(日本神経治療学会;医学書院)

ビジターは購入できません。

医師会員、コ・メディカル会員

販売価格  ¥5,500(税込)

商品選択

数量  

SOLD OUT