実地医家のための 高齢者の筋骨格系へのアプローチ
プライマリケア医が遭遇する脊椎骨折、偽痛風、リウマチ性多発筋痛症を含めて
■講師 塚原聡 先生(湘南第一病院 副院長/整形外科 部長)
>講師詳細はこちら
【セミナー概要】
複数の疾患をもつ高齢者の日常診療では、専門領域以外の病態に遭遇することは珍しくありません。さらに要介護高齢者を診るとき、患者さんの症状やその誘因について問診できず、効率よく検査や理学所見が取れないこともしばしばあります。
今回の医療技術セミナーでは、プライマリケア認定医・指導医であり整形外科専門医、リウマチ専門医である演者が、日常に遭遇する高齢者の筋骨格系障害、痛みの疾患について幅広く、日常診療のヒントになるよう企画しました。
近年腰痛疾患ガイドライン、慢性疼痛ガイドラインなどエビデンスを参考にできる一方で、鎮痛剤だけではどうにもできない慢性疼痛と向き合わなければならなかったり、偽痛風など繰り返し発症してマネジメントに困ったりすることもあります。苦い経験を交えながら診断や治療について解説します。
皆さま、奮ってご参加ください。
10:00〜12:00 午前の部
12:30〜14:30 午後の部
「見落としやすい高齢者の筋骨格系障害」
「急性期に高齢者が全身の痛みを呈するときの鑑別診断」
「腰痛の診断アプローチとマネジメント」
「慢性疼痛マネジメントリウマチ性疾患、変形性膝関節症、帯状疱疹後神経痛を含めて」
「日常診療ケーススタディ」
セミナー要綱
セミナーNO. | 719 |
開催日 | 2023年3月12日 10:00〜14:30 |
講師 | ■塚原聡 先生(湘南第一病院 副院長/整形外科 部長) |
診療科目 | 整形外科系、 総合診療系、 老年・高齢者医療 |
DVD価格 | 5,500円(会員価格/税込) |
終了したセミナーの報告と開催の模様
■ 3月12日(日)に開催しました第719回医療技術セミナー『実地医家のための高齢者の筋骨格系へのアプローチ-脊椎骨折、偽痛風、リウマチ性多発筋痛症を含めて』は盛会裡に終了しました。
講師には、湘南第一病院 副院長/整形外科 部長である塚原聡先生をお招きしました。昨年の6月19日(#693)と本年2月19日(#718)にお話になられました同病院の循環器内科 部長の長嶋道貴先生(医局で机が隣同士だそうです)のご推薦でのご登場です。お二人とも東京女子医科大学での同僚であった関係が窺えますし、講義終了後の雑談によりますと、リウマチ膠原病でこれまで約20回に及ぶほどお話しいただいて参りました現杏林大学の岸本暢将先生と同級生だそうです。お聞きすれば確かに北里大学同士であり、ウインドサーフィン部の仲間で、岸本先生が部長を努めておられたのだそうです。
病院の待合室の写真をお見せいただきましたが、高齢者や高齢障害者にシフトされた医療体制であることが垣間見れました。超高齢社会で、高齢者が多くを占めるようになる本邦で、多くの医療施設や介護施設が、同じような道を目指しているのだと思います。
今回のセミナーの講義の組立ては以下の通りでした。
午前の部
・腰痛で動けない患者が来たとき〜腰痛の診断アプローチ〜
・慢性疼痛マネジメント〜慢性腰痛、帯状疱疹後神経痛を含めて〜
午後の部
・骨粗鬆症治療の考え方と処方
・全身が痛い患者が来たとき、あなたはどうする?
・関節が腫れて痛い患者が来たとき〜関節炎の診断アプローチー
・関節リウマチ
講義は身につまされながらお聞きしたのですが、椎体骨折と検査の仕方、筋力低下を最小化し、合併症としての誤嚥性肺炎と尿路感染症の予防。そして疼痛コントロールとリハビリテーション。超高齢者会での高齢者医療の実態がありました。
質疑応答で、とっても惜しいと思うことがよくあります。通常は講師の方への質問はマイクを通していただき録画にも残るのですが、時々、それを嫌がられる受講者が居られるのです。そういう方は逆にオフィシャルな講義時間ではない休憩時間になると俄然元気になられ、実に良い質問を次々とされるのです。主宰子は休憩時間の、録画に残らない質疑を何とか記録に残せないかと、受講者の方にお願いしているのですが、応じて下さらない方が多いことを大変残念に思います。
この日、腰痛の治療法といわれるAKA博田法、鍼や灸、ピップエレキバン等の効果、鎮痛効果をもつノルスパンテープやバンブースパインテープ、リリカやタリーゼの薬物、帯状疱疹後の神経痛の痛みへの対処法、等、記録に残っていない質問と回答がたくさんありました。実に惜しく思います。
■講師 塚原聡 先生(湘南第一病院 副院長/整形外科 部長)
<学歴>
99年3月 北里大学医学部卒業
02年4月 弘前大学大学院 医学研究科入学
03年4月 東京大学 医科学研究所 ゲノム情報応用診断部門 に国内留(05年9月まで)
06年3月 弘前大学大学院 医学研究科 博士課程修了
<職歴>
99年5月 弘前大学医学部付属病院 整形外科医員
06年4月 東京女子医科大学 附属膠原病リウマチ痛風センター助手(のち助教)
08年8月 同 准講師
09年9月 湘南第一病院 整形外科部長
13年3月 同 副院長(現在に至る)
<資格>
博士(医学)
日本リウマチ学会専門医、評議員
日本専門医機構認定整形外科専門医
日本プライマリ・ケア連合学会プライマリ・ケア認定医、指導医
<所属学会>
日本リウマチ学会、日本整形外科学会、日本プライマリ・ケア連合学会
<社会貢献活動>
日本リウマチ友の会特別会員
藤沢リウマチネットワーク世話人
日本メディカルスキルアップは対面形式のセミナー(会場受講)を重視し、2009年4月より計800回以上医療技術セミナーを開催してまいりました。製薬企業とは無縁の独立系セミナーで、臨床現場、専門領域の第一線で活躍する講師の質と圧倒的な学習時間で医療業界に貢献してまいります。整形外科系の他、さまざまなジャンルのセミナーを開催しております。