循環器科系

インスリンは老化ホルモンか? Webセミナー

s00714
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基礎生物学シリーズ2

■講師 佐藤拓己 先生(東京工科大学応用生物工学部先端食品学 教授)
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【セミナー概要】
インスリンは血糖値を下げるホルモンとして知られるが、生物学的にさらに大きな役割、すなわち老化ホルモンとしての役割をもつことが明らかになりつつある。老化の問題をサイエンスとして定量的に扱うことを可能にしたのはハーマンが1956年に提出した酸化ストレス学説である。それ以来 酸化ストレス学説は老化学説の中で特別なものとして扱われてきたが、主役がインスリン学説に交代しつつあると感じる。ケニヨンが線虫のDaf2変異体を用いて1993年に提出したインスリン学説は、マウスの変異体を用いた実験から老化研究の新たな展開が起きている。
本講演ではこのような老化研究を踏まえ、インスリンやIGF-1受容体欠損マウスを用いた実験結果から認知症の予防と治療の新展開を展望したい。さらにインスリンはケトン体の合成を常に抑制していることから、インスリン学説とケトン体学説はコインの裏表の関係にあるのでケトン体学説との関連も述べたい。
 皆さま、奮ってネット受講をお願いします。
 
この医療技術セミナーは、「基礎生物学シリーズ2」として、4月30日に開催しました『ブドウ糖神話の崩壊とケトン体の奇跡;脳エネルギー革命』に次ぐものです。 線虫からの教訓
鳥の場合
マウスの場合
インスリン学説

セミナー要綱

セミナーNO. 714
開催日 2022年12月25日 13:00〜15:00
講師 ■佐藤拓己 先生(東京工科大学応用生物工学部先端食品学 教授)
診療科目 循環器科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■12月25日(日)に開催しました第714回医療技術セミナー『インスリンは老化ホルモンか』(原題タイトル:『脳エネルギー革命 ブドウ糖神話の崩壊とケトン体の奇跡;認知症、うつ病の原因 ”脳の”エネルギー不足を防ぐ方法』は盛会裏に終了しました。
 講師には東京工科大学応用生物学部アンチエイジングフード研究室 教授佐藤拓己先生をお迎えしました。昨年4月30日開催の『脳のエネルギー革命』に次いで2度目のご出演です。
 佐藤先生は、一昨年9月に光文社新書1157『脳の寿命を延ばす「脳エネルギー」革命−ブドウ糖神話の崩壊とケトン体の奇跡』というご本を出され評判を呼び、主宰子も手にする機会がありました。主張は、ヒトの脳の栄養としてはこれまではブドウ糖(のみ)とされてきたのが、実はケトン体も重要な役割を果たしていたし、そのケトン体こそが脳のエネルギーとしては重要で、エネルギー不足は認知症、うつ病の原因である・・・ということのようです。

 当日の講義の組み立ては以下の通りでした。
フリーラジカル学説
フリーラジカル学説は本当か
ミトホルメーシスという仮説
(ブレイク5分)
インスリンというホルモン
インスリン受容体欠損マウス
インスリン学説の誕生
インスリン学説の拡大
IGF-1は老化マーカーか

 主宰子の若い頃の「フリーラジカル説」前後の学説については、改めて興味をそそられました。

 高齢社会に突入している社会の医療上の大きな課題としては、認知症であると考えております。認知症は人間が人間ではなくなるようなことで(テレビ朝日の玉川さん)あり、何とか解決すべきであると考えます。今日のテーマも内容も臨床にはすぐには役立ちそうもない基礎のお話しですが,こうした研究の蓄積が医療を動かすことになると確信しております。

 講義は、ラットやヒトの胎児の胎盤や脳のエネルギーは最初はケトン体優位で20日を過ぎて30暇で位にブドウ糖優位に置き換わる。しかし、その後は・・・。
 この辺は産婦人科の医師で胎児の脳においてはケトン体で満たされているという「ケトン体は人類を救う」の著者である宗田哲男先生の主張とも一致。関連していく主張としては「妊娠糖尿病」「インスリン学説」「糖質制限」「絶食」「粗食」・・・とこれまでの学説が紹介されました。

 問題は、”認知症”です。一番なりたくない疾患ではないでしょうか! 自分のことが分からなくなる・・・、人間性を失ってしまう・・・ことになる疾患ですから。考えただけでもイヤ!

 スキルアップセミナーでは、これまでに関連して下記の多くのセミナーを開催し続けて参りました。

宗田哲男先生(市原市・宗田レディースクリニック 院長)関連
「糖質制限を含む新しい糖尿病治療の最前線」(宗田哲男/水野雅登 #390 2016年10月)
「ケトン体の基礎知識と、それを進化させたビタミン・ケトン療法(VKT)」(宗田哲男/門脇 晋 #416 2017年3月20日)
「糖質制限・ケトン体高値」と「低インスリン療法」(新井圭輔 #437 2017年7月)
「ケトン体に関する新知見とアトピー性皮膚炎の“脱ステロイド診療”」(藤沢重信 #450 2018年3月)
「がんを兵糧攻めにする免疫栄養ケトン食療法」(古川健司 #506 2018年9月)
「ケトン食による高齢者の認知症治療と予防」(功刀浩 #507 2018年9月)
溝口 徹先生(新宿溝口クリニック 院長)
「最強の栄養療法 オーソモレキュラー−がん、うつ、アレルギー発達障害、不妊、慢性疲労・・・等分すべての不調を根本から解決する食事と栄養素の力」(溝口 徹 #544 2019年4月) 
「認知症の治療と予防−いま可能となった予防法と治療法について」(白澤卓二 #669 2021年11月23日)

これらの他に『糖質制限』が主張の北里研究所教授の山田悟先生
「科学的根拠に基づけば緩やかな糖質制限(ロカボ)は必然〜ロカボ、こう考える、こう指導する」(山田 悟 2019年8月18日)
他、3回   老化学説の歴史

■講師 佐藤拓己 先生(東京工科大学応用生物工学部先端食品学 教授)
<専門分野>
アンチエイジングフード、神経科学、ケミカルバイオロジー
<略歴>
東京大学農学部畜産獣医学科卒業
京都大学大学院医学研究科修了
博士(医学)京都大学
大阪バイオサイエンス研究所・神経科学部門・研究員
岩手大学工学部応用化学生命工学科・准教授
東京工科大学応用生物学部・教授
バーナム研究所神経科学部門・客員教授

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