整形外科系

骨粗鬆症と関節リウマチの最近の話題と最新の薬物療法

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■講師 中村幸男 先生(信州大学医学部整形外科 准教授)
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【セミナー概要】
現在、我が国における骨粗鬆症患者数はおよそ1250万人と言われています。骨粗鬆症ベースの脆弱性骨折、特に大腿骨近位部骨折の発生数は年々増加しており、我が国の寝たきりの主要な原因となっています。従いまして、大腿骨近位部骨折防止への取り組みは急務であります。
骨への3栄養素(カルシウム、ビタミンD、ビタミンK)や亜鉛、マグネシウムをはじめとした骨関連ミネラルの十分な摂取、大腿骨近位部への適度な衝撃を与える運動・体操は、骨粗鬆症対策として非常に重要であります。骨関連ミネラル動態が骨代謝に与える影響、我々が考案した「おへそひっこみ・かかと落とし体操」を ご紹介いたします。
一方で、薬物療法の面では、昨今、デノスマブやロモソズマブ、テリパラチド、イバンドロネート、ミノドロネートなどの骨粗鬆症治療薬が次々と臨床使用可能になり、治療薬選択の幅が広がるとともに、生活習慣病との関連や続発性骨粗鬆症に関する知見が蓄積されてきています。さらに、我々はこれまでに、小児骨量減少・多発骨折例、妊娠・出産後骨粗鬆症、透析や糖尿病に伴う骨粗鬆症、超高齢者における骨粗鬆症、など各種薬剤の治療成績や有害事象の発生についての報告を数多く行ってきました。
我々は骨粗鬆症治療と歯の関係についても研究を進めています。歯周病や歯の損失が骨粗鬆症と密接な関係があると考えています。医科と歯科の連携を含めた話題を提供
します。さらに、関節リウマチに関する最近の話題を提供します。10:00−12:00 
1.骨粗鬆症について
  ・骨粗鬆症の病態について
  ・最新の知見をもとにした栄養・体操の骨への重要性
  ・長野県内における健康寿命延伸に向けた様々な取り組み(骨粗 
    鬆症・ロコモティブシンドローム対策など)
  ・骨粗鬆症の薬物療法について(最新のデータを踏まえて)
 
13:00−15:00 
2.歯関連疾患、顎骨壊死について
  ・発症の要因、機序
  ・病態
  ・骨粗鬆症との関連について
 
3.関節リウマチについて
  ・発症の要因、機序
  ・病態
  ・薬物治療
  ・運動療法
  ・手術
  ・その他

セミナー要綱

セミナーNO. 701
開催日 2022年9月11日 10:00〜14:30
講師 ■中村幸男 先生(信州大学医学部整形外科 准教授)
診療科目 整形外科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■9月11日(日)に開催しました第701回 医療技術セミナー『実地医家のための骨粗鬆症と関節リウマチ 最新の話題』は盛会裏に終了しました。
 講師には、信州大学医学部整形外科准教授中村幸男先生をお招きしました。5回目です。最初の講演が2020年9月でしたが、その年の2月から新型コロナウイルスの感染拡大が始まり、Webセミナーとなりましたが、結局5回とも全てがWebセミナーになってしまいました。
 中村先生のこれまでの5回のタイトル等を以下にお示しします。
第1回目の『骨粗鬆症の診断と治療』(2020年9月;#629)、2回目の『関節リウマチとその関連疾患』(2021年3月;#649)、3回目の『多関節疾患と骨代謝』(2021年9月;#668)、4回目は『骨粗鬆症と歯周病・歯喪失・顎骨壊死、慢性疼痛』(2022年1月;#675)
と続き、今回は5回目に当たります。
 
 今回のセミナーのお話の組立ては以下の通りでした。
午前の部 
1.骨粗鬆症について
 ・骨粗鬆症の病態について
 ・最新の知見をもとにした栄養・体操の骨への重要
 ・長野県内における健康寿命延伸に向けた様々な取り組み
  (骨粗鬆症・ロコモティブシンドローム対策など)
 ・骨粗鬆症の薬物療法について(最新のデータを踏まえて)
午後の部
2.歯関連疾患、顎骨壊死について 50
 ・発症の要因、機序、病態
 ・骨粗鬆症との関連について
3.関節リウマチについて 87
 ・発症の要因、機序
 ・病態
 ・薬物治療
 ・運動療法
 ・手術
 ・その他
 
 お話をお聞きしていて、重大な問題だと思ったのは、骨粗鬆症の患者は1300万人と推定され、60歳代女性の3人に1人が骨粗鬆症で、約8割の患者が未治療であるとの現状に驚きました。毎年、多大な医療費を使いながらも約8割が未治療!何の疾患もそうですが、底知れない現状です。
 「いつの間にか骨折」という言葉を聞くようになって久しいと思いますが、この現象は東洋でしかない現象なのだそうです。あと、骨折は生命予後に関わる重大な疾患で、特に太ももの付け根の骨折は要注意! ”寝たきり”になり幸せな老後が送れなくなる・・・に関わる重大事に繋がるのだと思います。
 その他、薬物療法の他に、基本的な食生活上の注意で日光とともにCaVitamin D、Vitamin K 摂取の重要性、微量元素Fe亜鉛、銅等摂取の重要性などにも触れていただきました。
 
 今回は、テーマから容易に推測できることですが、女性の医師がZoomで熱心に質問され、盛り上げていただきました。

■講師 中村幸男 先生(信州大学医学部整形外科 准教授)
 
 

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