皮膚科系

世界標準治療と異なる日本のアトピー性皮膚炎治療

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なぜ日本のアトピー性皮膚炎患者は良くならないのか

■講師 渡辺晋一 先生(帝京大学 名誉 教授)
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【セミナー概要】
私が入局した40年前は、重症アトピー性皮膚炎患者はほとんどいなかった。しかし脱ステロイド療法が提唱され、重症アトピー性皮膚炎患者が増えた。その後脱ステロイド療法の見直しが行われたが、再び重症アトピー性皮膚炎が増えてきた。そこで難治性アトピー性皮膚炎患者が受けていた治療をみると、保湿剤を全身に外用した後にステロイドを患部だけに外用するとか、ステロイド外用薬を保湿剤と混合して使用するなど、保湿剤を多用する減ステロイド療法であった。
このような治療法は今までの皮膚科教科書には記載がなく、しかも世界標準のステロイド外用療法とは異なるものであった。しかしこのような治療を受けていた難治性アトピー性皮膚炎患者でも最も強力なステロイド外用薬単独で治療すると、2〜3週間程度で良くなり、痒みも劇的に消失し、その後の再燃もほとんどない。つまり世界標準治療と異なる日本独特の減ステロイド療法が、重症アトピー性皮膚炎を生み出している主な原因であることがわかった。実際海外では重症アトピー性皮膚炎患者はほとんどいない。
そこで今回の医療技術セミナーでは、日本で行われている治療の問題点を世界標準の皮膚科教科書や欧米のガイドラインに基づいて解説する。
皆さま、奮ってご参加ください。10:00アトピー性皮膚炎の症状
10:15血液検査は必要か
10:20我が国のアトピー性皮膚炎治療
1)内服療法
2)外用療法
3)保湿剤療法
10:50私が行った治療とその結果
11:00正しい外用薬の使い方
1)どの外用薬を選択するか
2)正しい外用方法
11:40新しい治療法の効果と問題点
11:45質疑応答
 

午後に開催予定のセミナー『ワクチンの全貌とコロナ禍の終息への
処方箋』にもご出席いただける方には、昼食のお弁当をご用意いたしますので安心して、午後のセミナーにもご出席ください。

セミナー要綱

セミナーNO. 681
開催日 2021年12月19日 10:00〜12:00
講師 ■渡辺晋一 先生(帝京大学 名誉 教授)
診療科目 皮膚科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■12月19日(日)の午前に開催しました第681回医療技術セミナー『実地医家のための世界標準治療と異なる日本のアトピー性皮膚炎治療−なぜ日本のアトピー性皮膚炎患者は良くならないのか』は盛会裏に終了しました。
講師には、帝京大学名誉教授であります渡辺晋一先生をお招きいたしました。もう15回以上お出でいただいております。渡辺先生は、88年にアメリカ留学から帰られ、日本でレーザー治療を初めて始められた方ですが、皮膚科領域でも、医真菌(主宰子との出会いも、前職の学会センター時代で、当時帝京大学の医真菌研究センター時代;保存菌株のリストを出版させていただいていた)治療、爪白癬菌治療等を含めた幅広い研究と治療をなさる方で、業績を挙げて来られました。
渡辺先生は、昨年、『学会では教えてくれないアトピー性皮膚炎の正しい治療法』(20年;日本医事新報社)、今年2月に『誰も教えてくれなかった本当のレーザー治療・美容皮膚科治療』(21年;文光堂)を出され、来年1月には、『間違いだらけのアトピー性皮膚炎治療−なぜ日本の患者は治らないのか、どうすれば治るのか』(文光堂)を上梓されるとのことです。
 
今回の講義の組立は以下の通りでした。
・湿疹・皮膚炎群とは
・外因性の湿疹
・内因性の湿疹
脂漏性皮膚炎
アトピー性皮膚炎
・今まで受けていた治療
・正しい治療法(世界標準治療)
・外用薬の使い方
・ステロイドを適切に外用しても良くならない時に考えること
・プロアクティブ療法
・治療の原理・原則
・新規の治療法
 
お聞きしていると、アトピー性皮膚炎の治療では、一方ではステロイドを危険視し、怖がる方の根強い考え方もある中で、もう一方のステロイドを使う側の問題では、ステロイド治療をどう使うか、どう治療するか・・・であり、怖がってチマチマ長期間にわたって使うか、大胆に大量に短期間で使うことで皮膚炎を抑え込むか・・というところにあるようです。
ただし、次の別の問題は、製薬企業や多くの皮膚科医の考え方で、治してしまうと患者さんが診療に来なくなり・・・売り上げが上がらなくなる・・・という、飛んでもない考え方であるとの指摘でした。日本の学会も似たような考え方が蔓延しているとの警鐘でした。
あと、短期間にステロイドの大量処方に気使って、電話で確認を入れてくる薬局があるので、そこは突き放すことも大事である、とのことでした。薬局にすれば、処方者に電話を入れると点数が付くのだそうです。

■講師 渡辺晋一 先生(帝京大学 名誉 教授)
<専門>
医真菌学、レーザー医学、皮膚の組織病理学、
化学療法、アトピー性皮膚炎
 

<略歴>
78年東京大学医学部医学科卒業
東京大学医学部皮膚科研修医
79年東京大学医学部文部教官助手
83年東京大学医学部皮膚科医局長
84年三楽病院皮膚科部長
85年米国ハーバード医科大学マサチューセッ
ツ総合病院皮膚科researchfellow
88年帝京大学医学部皮膚科助教授
94年帝京大学医学部皮膚科教授
98年帝京帝京大学医学部皮膚科主任教授
17年帝京大学名誉教授

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