循環器科系

検診でも使える 実地医家の外来での心電図学~自動診断を生かして

s00650
s00650

■講師 三原純司 先生(三原内科循環器クリニック 院長)
>講師詳細はこちら 
 

【セミナー概要】

セミナー要綱

セミナーNO. 650
開催日 2024年1月21日 10:00〜14:30
講師 ■三原純司 先生(三原内科循環器クリニック 院長)
診療科目 内科、循環器科
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■1月21日(日)に開催しました第650回医療技術セミナー『検診で使える 実地医家の外来での心電図学2-自動診断機能を生かして』は盛会裡に終了しました。
講師には、江戸川区の三原内科循環器科クリニック院長の三原純司先生をお招きしました。『読影にすぐ使える心電図のよみかた1-心電図の自動診断のための考え方と症例』(#642;2021年1月)に続いて2回目でした。セミナーナンバー「650」は1回目好評であったことから、すぐの実現が待望されてきて、スケジュール表にも掲載され続けて来ましたことの裏付けです。2週間前の池田隆徳先生のセミナー『今さら聞けない不整脈のマネージメントA to C』(#762;2024年1月)の講演の中では,最近のF社やNK社の心電図計測装置には自動診断の機能が付けられており、結果について何らかの評価とコメントが付くようになっている。コメント等の解析精度は70%であると考えるが、問題なのは医師の中には忙しいからか、そのコメントを頭から信じて診療に用いて、患者に告知したり、カルテに記入して済ませてしまう現状があるようで、実に嘆かわしいことである、と触れられました。今回の三原先生は、心電図自動診断に疑問を感じられてか、その評価をコツコツと検証され続けられておられる医師であるということです。なお、共同研究者は故東京女子医科大学の関口守衛先生でした
当日の講演の組立ては以下の通りでした。

午前の部 
1.心電図の基本(前回の復習)  正常心電図、P波の構成、P波はI,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳで見る、上室不整脈はaVRでみる、ORS波、Q波、異常Q波、ST部
2.外来で緊急を要する疾患、冠動脈疾患  
3.心筋疾患   たこつぼ心筋症とST部分の鑑別 微少血管狭心症、心筋梗塞(MINOCA)と非閉塞性冠動脈疾患(INOCA)、中年女性のST-T変化
4.弁膜症  
5.QT延長症候群  
午後の部
6.不整脈
7.リードの付け方  
8.成人先天性心疾患(ACHD)  
9.コロナ、ワクチン関連事項 
10.パターンで読む心電図 

講義は、患者の年齢と性別、外来に至るエピソードと心電図、その自動診断と解析結果が示される・・・という構成の症例が全部で32症例が紹介されました。最後の辺で、健診で見られた希有な症例、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関連した症例、そして現在執筆に取り組まれている「パターンで読む心電図」2例をご紹介いただきました。自動診断の解析結果についての三原先生の評価は概ね80%。解析が正しくて気付かせられることもあれば、気になることも多いとのことで、先の32症例を詳細に解説されました。また、最後の治療の箇所では漢方処方で、心気虚タイプの動悸・期外収縮によく効くとして「炙甘草湯」の紹介もありました。
質疑では以下の質疑が行われましたが、ここでは一部の質問のみを記し、興味ある方、回答を希望される方は復習用DVDないし動画をお買い求めいただきまして、ご確認下さい。
質疑は、Q1.(症例相談ですが)57歳男性の心房細動の患者さん、CHADSスコア:0点でしたら、抗凝固剤は無しで良いですね? むしろ害がありえますか? Q2.鼠径ヘルニア術前に際し、内科医院にて抗凝固剤投与の患者がおられますが、術前後の抗凝固剤中止に際しお聞きしますが、降圧剤の服用無く、スタチン、βブロッカーは服用中、収縮期血圧126、脈拍84/分、心電図時は107/分 不整。V1、V5高電位との自動診断です。 Q3.「左脚前枝ブロック、房室ブロック1度、軽度ST-T異常、Ⅰ、aVL、V6」と、自動診断で出た患者さんです。胸部誘導で、M字型の変化などなく、自動診断が無ければ気づきませんでした。読み取りのコツなどありますでしょうか? Q4.歯科的処置IE予防のための抗生剤は,何をどのタイミングで処方すれば良いでしょうか? Q5.多源性上室性頻脈に対してワソランを処方する際に、気を付けるべき心電図所見と症状?中止すべき病態は? Q6.多元性心房頻脈(MAT)で、診断基準①1分間に100以上の心房頻脈で、治療にワソラン等のCa拮抗薬やβ遮断薬で、脈が100未満になれば、その診断基準から外れますが、その他の特徴は持続しますか?普通のpAFと鑑別は可能ですか? Q7.先ほどの質問ですが、MATにワソラン投与により改善するとお示しいただいたように、落ち湯いた後の心電図のように改善するのですね? Q8.マイクロバスキュラーアンジャイ使用の予後は動なんでしょうか? Q9.心臓神経症の更年期の女性患者(=微小血管狭心症)ですが、ヘルベッサーはいつ頃から使用すべきでしょうか? βブロッカーは使っても宜しいものでしょうか?

■講師 三原純司 先生
(三原内科循環器クリニック 院長)
<略歴>
82 年 杏林大学医学部卒業
82 年 日赤医療センター内科系レジデント
84 年 赤羽中央病院内科
92 年 徳洲会病院勤務、帝京大学第二病理学教室より学位授与
02 年 三原内科循環器科クリニック開業
2010 年より関口教授と定期的勉強会、共同で東京保険医協会循環器研究会代表幹事を務める。
<著書>
『検診で使える 心電図自動診断との付き合い方-明日からの読影にすぐに役立つ症例集』(三原内科循環器科クリニック 院長 三原純司、元東京女子科大学循環器内科 教授 関口守衛 共著、2020 年 4 月、南山堂) 症例数35症例
B5 判 168 頁、定価(本体 3,000円+税)

ビジターは購入できません。

医師会員、コ・メディカル会員

販売価格  ¥5,500(税込)

商品選択

数量  

SOLD OUT