呼吸器科系

見逃していませんか? 間質性肺炎とその合併症

s00648
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対策と治療について;肺炎,COPD,肺癌,肺高血圧症 等

■講師 杉野圭史 先生(一般財団法人慈山会医学研究所付属坪井病院呼吸器内科、間質性肺炎)
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【セミナー概要】
間質性肺炎(interstitialpneumonia;IP)には、原発性肺癌、肺高血圧症(pulmonaryhypertension;PH)、肺感染症、気胸、急性増悪などを合併することが知られており、いずれも予後に重大な影響を与える合併症である.したがって、合併症対策の意義は大きく、早期発見・診断ならびに適切な対応が求められる.
原発性肺癌の診断は時に遅れる場合もあり、血液中の腫瘍マーカーの測定と胸部CT所見を経時的に比較することが肝要である.また、手術および化学療法は、IPの急性増悪や薬剤性肺障害のリスクが問題となるため、治療適応は制限される.
PHの頻度は、対象患者の重症度や診断方法の相違によりその頻度は一定していないが、気腫合併肺線維症では高くなることが知られている.治療は酸素療法が主体となるが、肺血管拡張薬の適応も検討するべきである.
肺感染症では、肺アスペルギルス症、細菌性肺炎、ニューモシスチス肺炎、サイトメガロウイルス(CMV)肺炎などのリスクが高くなる.したがって、定期的に血中β-D-グルカン、アスペルギルス抗原・抗体ならびにCMVアンチゲネミアなどの測定を行うことが必要である.
IPでは気胸や縦隔気腫を合併しやすく、中等度以上の気胸では、胸腔ドレナージを考慮する.エアリークが遷延する症例では、胸膜癒着術や外科的治療なども考慮しなければならないが、IP急性増悪の誘因になる可能性があるため、実際には自己血癒着を行うことが多く、治療に難渋する場合も多い.
以上、今回の医療技術セミナーでは、IPの合併症対策について、自験例を交えながら概説する.
皆さま、奮ってご参加ください。
10:00-12:00
?間質性肺炎とは(疾患概念、疫学、分類など)
?診断方法(外科的肺生検の意義、MDD診断の有用性など)
?坪井病院での取り組み
 
12:30-14:30
?治療方法(抗炎症療法と抗線維化療法について)
?特発性肺線維症における早期診断と治療介入の意義
?実臨床における包括的医療サポートと地域医療連携

セミナー要綱

セミナーNO. 648
開催日 2022年1月10日 10:00〜14:30
講師 ■杉野圭史 先生(一般財団法人慈山会医学研究所付属坪井病院呼吸器内科、間質性肺炎)
診療科目 呼吸器科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■1月10日(祝・月)に開催しました第648回医療技術セミナー『見逃していませんか間質性肺炎とその合併症−対策と治療について;肺炎、COPD、肺癌、肺高血圧症等』は盛会裏に終了しました。
講師には、一般財団法人慈山会医学研究所付属坪井病院副院長/呼吸器内科部長/間質性肺炎・肺線維症センター長であります杉野圭史先生をお招きしました。このセミナーは2021年3月に予定したのですが、コロナの感染拡大により、呼吸器科医師である私がコロナの拡大の中ではやるわけにはいかない・・との立場で延び延びになりようやく実現した次第で、今回は3回目です。
 
講義の組立は以下の通りでした。
午前の部
・間質性肺炎とは(日常診療における診断方法)
・間質性肺炎の合併症
肺炎
COPD
1.原発性肺癌
2.肺高血圧症
午後の部
・間質性肺炎の合併症
3.急性増悪
4.肺感染症
5.気胸
・坪井病院での間質性肺炎診療の現状と課題
 
話をお聞きして分かったことは、間質性肺炎は特発性肺線維症(IPF)とも言い、細胞と細胞の間(間質)が固くなってしまい、酸素と二酸化炭素のガス交換がうまくいかなくなり、息苦しくなる疾患。原因はタバコ、住宅の真菌、カビ、埃、羽毛、を吸い込むこと。症状としては薄っぺらな胸。強皮症、レイノー症。薬物では漢方薬によることも多い。なかなかクリアーカットに診断ができない疾患といえる。家族や兄弟で発症する。秋口から冬に多い。急性に増悪しやすい。いつの間にかCommonDiseaeになってしまっている。
 
質疑では、会場からも、ネット受講者からもたくさんたくさん殺到し、盛り上がりました。
 
ところで、杉野先生の所属されている坪井病院の創設者は、以前、国立がんセンターにおられ肺癌の権威であった坪井栄孝先生とのこと。がん専門病院として設立された。

■講師 杉野圭史 先生(一般財団法人慈山会医学研究所付属坪井病院呼吸器内科、間質性肺炎)
<専門分野・研究内容>
呼吸器一般、中でも間質性肺炎の診療.
特発性肺線維症の病態ならびに治療に関する研究.
 
<略歴>
1999年3月東邦大学医学部医学科卒業
同付属大森病院にて研修
2004年10月国家公務員共済組合連合会虎の門病院呼吸器内科に出向
2007年4月東邦大学大学院医学研究科博士課程入学
2011年3月東邦大学大学院医学研究科博士課程修了、博士
2013年4月イギリス(ロンドン)ロイヤルブロンプトン病院放射線科に留学
2014年4月東邦大学医学部医学科講師
2017年4月一般財団法人慈山会医学研究所付属坪井病院に出向
2018年1月同間質性肺炎・肺線維症センター長
2019年7月同呼吸器科部長兼間質性肺炎・肺線維症センター長
2020年7月同副院長
 
<所属学会>
日本内科学会
日本呼吸器学会
日本呼吸器内視鏡学会
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
日本感染症学会
日本肺癌学会
AmericanThoracicSociety;ATS
TheAmericanCollegeofChestPhysicians(CHEST);ACCP
EuropeanRespiratorySociety;ERS
AsianThoracicSocietyofRespirology;APSR
 
<資格>
日本内科学会認定内科認定医・専門医
日本呼吸器学会呼吸器内科専門医、指導医、代議員
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会代議員
日本サルコイドーシス/肉芽腫性疾患学会評議員
気管支鏡専門医
日本感染症学会専門医

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