脳神経内科系(神経内科)

ふるえ・せん妄/精神症状・一過性意識障害を知ろう

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軽微な症状で始まる重篤な疾患を知ろう(「コモンな神経疾患の諸症状3)

■講師 福武敏夫 先生(亀田メディカルセンター脳神経内科 部長)
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【セミナー概要】
これまでの私の2回のセミナーでは、「頭痛」「めまい」「しびれ」という三大神経症状と「(非典型的)脳梗塞」「デメンチア(認知症)」「パーキンソン病」「心因性と紛らわしい疾患」といったコモンな病態について解説してきた。
今回は、三大神経症状の次に問題になることの多い「ふるえ」「せん妄・精神症状」「一過性意識障害」について外来で遭遇する症例を中心に紹介し、それぞれの病態機序、診断のポイント、対処法について解説します。同じ症例が別の角度から登場することもあり、復習になったり、立体的に理解できるようになったりすることも目的の一つです。
もう一つのプロクラムでは「神経救急」を取り上げますが、よくある疾患別の解説ではなく、軽微と思われる症状であっても診断が遅れると重大な後遺症や不幸な転帰に至る可能性のあるというお話をします。
皆さま、奮ってご参加ください。
10:00-11:00外来で「ふるえ」の相談を受けたら
外来で相談を受ける「ふるえ」はほとんどけいれんではない。本態性振戦が最も多く、しばしばパーキンソン病ではないかと心配している。薬剤性や尿毒症性の「ふるえ」(ミオクローヌス)に要注意。
 
11:00-12:00「せん妄・精神症状」を考える
「精神症状」で最も遭遇するのはせん妄である。感染、中毒、薬物の副作用、アルコールや鎮静剤の離脱、脳血管障害(側頭葉、後頭葉、脳底動脈先端症候群など)、片頭痛、ビタミン欠乏症、心筋梗塞、脱水、軽度の肝性脳症など原因は多彩。他に脱抑制や幻覚、心気症、一過性健忘、自発性低下、環境依存、人格変化、カタトニアなどもあり。
 
(昼食・休憩)
 
12:30-13:30「一過性意識障害」の診かた
「一過性意識障害」では失神が多く、中でも迷走神経反射(神経調節性失神)が最も多いが、高度不整脈、低血糖、頸動脈洞症候群、ビタミンB12欠乏症、睡眠時無呼吸症候群などに注意。過眠症とナルコレプシーについても言及する。
 
13:30-14:30こんな症状は「神経救急」なので
麻痺や高度の意識障害だけでなく、神経救急はありうる。軽微な症状で発症するくも膜下出血、失明が怖い側頭動脈炎、しばしば発見が遅れる脳静脈洞血栓症など。
 

セミナー要綱

セミナーNO. 621
開催日 2020年7月12日 10:00〜15:00
講師 ■福武敏夫 先生(亀田メディカルセンター脳神経内科 部長)
診療科目 神経内科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■7月12日(日)に開催しました第621回医療技術セミナー『増加中のコモンな神経疾患3ふるえせん妄・精神症状一過性意識障害神経救急−軽微な症状で始まる重篤な疾患を知ろう』は盛会裏に終了しました。
講師には、亀田メディカルセンター脳神経内科部長福武敏夫先生をお招きしました。今回は3回目です。これまでには2019年3月21日に『実地医家のための神経症状の診かた・考え方1−頭痛・めまい・しびれ・非定型的脳梗塞』(#542)と、2019年11月4日に『増加中のコモンな神経疾患2−ディメンシア(認知症)・パーキンソン病・心因性疾患に対応しよう』(#575)の、2回ご出演いただいております。
 
講義の組立ですが、下記のとおりで大変に充実した内容でした。
◆外来で「ふるえ」の相談を受けたら
振戦、ミオクローヌス、舞踏運動、ジストニア、コジェニコフ
◆内科領域における「せん妄・精神症状」の診かた・考え方
肝性脳症、振戦せん妄、精神症状
◆「一過性意識障害」の診かた・考え方
失神、てんかん発作、けいれん発作、頂部硬直
◆こんな症状は「神経救急」なので
−神経救急の診かた−重症化を見逃さない
くも膜下出血、静脈洞血栓症、動脈解離、髄膜炎、
側頭動脈炎、肥厚性硬膜炎
 
福武先生には、よく吟味されたスライド・テキストや動画をご準備いただき、分かりやすい講義でした。会場からもネット受講者からも質問が絶えませんでした。
 
次回は、来年1月10日の、新春記念セミナー1を飾っていただく予定になっております。皆さま、大いにご期待ください。

■講師 福武敏夫 先生(亀田メディカルセンター脳神経内科 部長)
<略歴>
東京大学理学部数学科中退、医学系予備校講師を経て、
1981年3月、千葉大学医学部卒業
同年5月、千葉大学神経内科に入局
千葉県救急医療センター、鹿島労災病院勤務の後、
2000年6月、千葉大学神経内科助教授
2003年4月、亀田メディカルセンター神経内科(2018年10月脳神経内科に改称)部長、現在に至る(内科チェアマン兼任)。
この間千葉大学・徳島大学・福島県医大・亀田医療大学非常勤講師なども歴任
 
<著書>
単著「神経症状の診かた・考えかた−GeneralNeurologyのすすめ−、第2版」(医学書院)、「脊髄臨床神経学ノート」(三輪書店)
編著「Dynamicdiagnosisに必要な脊椎脊髄の神経症候学」(三輪書店)、「しびれ感」(日本神経治療学会;医学書院)

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医師会員、コ・メディカル会員

販売価格  ¥5,500(税込)

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