内分泌代謝内科系

実地医家のための 糖尿病患者における健康寿命確保を目指した治療戦略

s00596
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血糖変動・骨粗鬆症との深い関係とは

■講師 岡田洋右 先生(産業医科大学第一内科 准教授)
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【セミナー概要】
糖尿病治療の最終目的は合併症制御による健康寿命の確保です。実地臨床においてHbA1cは合併症抑制に関して優れたエビデンスのある指標ですが、近年ではHbA1cでは分からない低血糖や血糖変動の重要性が明らかになっています。また、寝たきりの大きな要因となる骨折に関しても糖尿病患者では骨折リスクが高く、現在では骨粗鬆症も合併症の1つとされています。しかし、血糖変動の国際統一指針も2019年の米国糖尿病学会で初めて示されたばかりですし、糖尿病患者における骨粗鬆症治療の重要性に関しても未だ未だ十分な認識がされていないのが現状です。
今回の医療技術セミナーでは、健康寿命と血糖変動や骨粗鬆症との深い関係について出来る限り実地臨床のデータを用いて、実地医家の先生方が明日から実践できる治療戦略について議論したいと思います。
皆さま、奮ってご参加ください。
 

(ご注意)
当初のタイトルであります『糖尿病治療におけるDPP-4阻害薬とSGLT2阻害薬の位置付け』に関する内容は代わりませんが、特に血糖変動の観点を中心に第1部で話させていただきます。合併症(今回は骨粗鬆症)をテーマにした第2部での講演内容との関係で、総括的な演題名に変更しました
 

10:00-12:00病態と血糖変動を考慮した糖尿病治療戦略
 
実地臨床においては持続血糖モニター(CGM:ContinuousGlucoseMonitoring)の登場により、糖尿病患者のより詳細な血糖変動を把握することが可能となり、非常に有用なツールである。
今回のセミナーでは、血管合併症抑制を目指した糖尿病治療という観点から、特に病態と低血糖・血糖変動を考慮した糖尿病治療についてCGMやEndo-PATを用いた当科での実地臨床のデータを中心に概説します。
 
13:00-15:00糖尿病患者における骨粗鬆症治療の重要性
 
糖尿病において骨粗鬆症は他の合併症ほど認知されていないが、糖尿病患者では骨質低下など多面的な要因により、健康寿命を損なう大きな要因である骨折リスクが高いことは明らかである。
今回のセミナーでは、糖尿病における骨粗鬆症の病態、その骨折リスクおよび薬剤の関与、治療方針について、私も執筆した「生活習慣病骨折リスクに関する診療ガイド2019年版」を踏まえて概説します。
 

セミナー要綱

セミナーNO. 596
開催日 2020年2月9日 10:00〜15:00
講師 ■岡田洋右 先生(産業医科大学第一内科 准教授)
診療科目 内分泌科代謝系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■2月9日(日)に開催しました第596回医療技術セミナー『実地医家のための糖尿病患者における健康寿命確保をめざした治療戦略−血糖変動・骨粗鬆症との深い関係とは』は盛会裏に終了しました。
講師には、福岡県北九州市・産業医科大学第一内科准教授であります岡田洋右先生をお招きしました。産業医科大学からのお招きも含めて初めてのご登場です。
講義の組立ですが、午前はタイトル「病態と血糖変動を考慮した糖尿病治療」ということで下記の内容でした。
糖尿病治療の目標/血糖コントロールにおける3本柱(HbA1c)/血糖コントロールにおける3本柱(血糖変動)/血糖変動と動脈硬化との関係は/実地臨床での治療で血管内皮機能は改善するか/血管内皮機能を反映するマーカーは/日差血糖変動の指標/血糖コントロールにおける3本柱(低血糖)/低血糖と血糖変動の関係/低血糖が血管内皮機能へ与える影響/2型糖尿病の第1選択薬は/DPP-4阻害薬の多面的作用/大血管イベント抑制には統合的治療が重要!!/なぜSGLT2阻害薬は心血管イベントを抑制出来たのか/2型糖尿病患者に対するSGLT2阻害薬の効果に関するCGMを用いた検討/合併症抑制を目指した薬剤選択
午後はタイトル「糖尿病患者における骨粗鬆症治療の重要性」ということで、下記の内容でした。
日本では急速な高齢化が進展している/糖尿病、骨粗鬆症の有病率はともに高齢者で増加している/骨粗鬆症の定義と病態/閉経後骨粗鬆症の発症メカニズム/糖尿病と骨折リスク/糖尿病と骨代謝病態/糖尿病における骨粗鬆症の病態/糖尿病治療薬が骨代謝・骨折リスクに及ぼす影響/チアゾリジンの骨代謝に及ぼす影響/生活習慣病骨折リスクに関する診療ガイド2019年版/ビタミンD欠乏症と生活習慣病/ビタミンDと糖尿病/ビタミンD値と血管内皮機能/ビタミンDの治療介入/骨粗鬆症の治療/まとめ
午前の部で、少し驚いた点は、「24時間持続血糖装置(iPro2®)」を活用し日差血糖変動を評価され、実際の診療に生かされていることでした。岡田先生の受講者への質問で、まだ実際に使用されている方は少なかったです。
また、午後の部では「糖尿病患者さんには骨折が多い」し、「高齢者では”寝たきり”に繋がりやすい・・・」ことがよく言われますが、その証明をされての対策につながるお話でした。素晴らしかったです。

■講師 岡田洋右 先生(産業医科大学第一内科 准教授)
89年産業医科大学卒業第1内科学講座入局
97年コネチカット州立大学内分泌代謝科客員研究員
00年産業医科大学第1内科学講座助手
01年産業医科大学第1内科学講座講師
17年産業医科大学第1内科学講座准教授
産業医科大学臨床研究推進センター副センター長(兼任)

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