実地医家のための 再び“不定愁訴”を考える
不定愁訴を見抜き、治療する
■講師 國松淳和 先生(南多摩病院総合内科・リウマチ膠原病科 部長)
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■講師 尾久守侑 先生(慶應義塾大学医学部精神神経科 )
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【セミナー概要】
國松の拙著「内科で診る不定愁訴」の発刊から5年。あれから色々な症例にさらに出会いました。ただし、わかってきたのは、「不定愁訴診療は難しい」ということです。あらためて「今」の國松がお届けする、不定愁訴診療の一端をお届けします。今回は、慶應義塾大学精神科の尾久守侑先生にも登壇してもらい、不定愁訴と思われる患者の症状・治療の進め方について解説をお願いしております。内科×精神科のノウハウをお示ししますので、どうぞ明日からの診療にお役立てください。午前10:00〜12:00不定愁訴を見抜く臨床検査國松淳和
・不定愁訴だと見放してしまう前に
・限りある時間の中で、「とりあえずこれを調べればいい」というパターンを知る
・診断と治療の併行
午後12:30〜14:30不定愁訴を治療する尾久守侑
・検査の時点で治療は始まっている
・精神科医ならなんとかしてくれるという幻想
・内科外来という構造はむしろ有利
セミナー要綱
セミナーNO. | 587 |
開催日 | 2019年9月23日 10:00〜15:00 |
講師 | ■國松淳和 先生(南多摩病院総合内科・リウマチ膠原病科 部長) ■尾久守侑 先生(慶應義塾大学医学部精神神経科 ) |
診療科目 | 総合診療系 |
DVD価格 | 5,500円(会員価格/税込) |
終了したセミナーの報告と開催の模様
■9月23日(月・祝)に開催しました第587回医療技術セミナー『実地医家のための再び不定愁訴を考える−不定愁訴を見抜き、治療する』は盛会裏に終了しました。
講師には、医療法人社団永生会南多摩病院総合内科・膠原病内科の國松淳和先生と、慶應義塾大学精神神経科/医療法人社団永生会南多摩病院内科の尾久守侑(おぎゅうかみゆ)先生をお招きしました。國松先生には以前の国立国際医療研究センター時代を含めて『内科で診る不定愁訴』の3回シリーズ、『あなたも名医!外来で遭遇するよくわからない発熱』の2回シリーズを含めて8回目ですし、尾久守侑先生は初めてですが、文学の世界でも『国境とJK』などの著書をお持ちの文学者で、かつ國松先生から内科の指導を受けながら精神医学領域を中心とした臨床に当たられている新進気鋭の医学者です。
お二人の講義の組立は以下の通りでした。午前の國松先生はタイトル「不定愁訴の患者に実施する臨床検査」で下記の通り。
1.頭痛を考える
2.下腿浮腫を考える
3.腹痛を考える
4.中年女性の「ほてり」を考える
國松先生は、「再び」をタイトルに付したポイントは「同じもの」ではなく、『内科で診る不定愁訴−診断マトリックス』(中山書店からの赤い本)を出版されて以来5年がたち、この間ブラッシュアップされ続けてきた成果を、originalの新しく書き下ろしたスライドをお使いになりお話しされました。
午後の尾久先生は、「治療編」として、下記の通りの組立でした。
1.不定愁訴=神経衰弱状態
2.不定愁訴を認識した時点で治療は始まっている
3.精神科医、心療内科医ならなんとかしてくれるという幻想を捨てる
4.治療構造を処方する5.薬剤の使いかた
6.精神科医に紹介すべき身体症状7.症例
尾久先生は。南多摩病院の内科で金曜日の診療に当たられているのですが、精神科という診療科目を特に設けていない病院で、内科と連携をよりながら「精神科的」な患者・疾患の診療に当たられる(患者さんにとっては精神科ではない標榜科目なので便利に感じておられる面もあるとのこと)中でのお考えを中心にお話されました。お二人とも講義の中で「ただモノではない」何かキラリと光るものを感じさせていただけました。いつものように素晴らしい講義でしたが、質疑でも会場からもネットからも質問が相次ぎましたが、特に午後は”うつ””双極性障害””パニック障害””統合失調症”等のの薬物治療で盛り上がりました。
■講師 國松淳和 先生(南多摩病院総合内科・リウマチ膠原病科 部長)
國松淳和先生紹介
2003年日本医科大学卒業。日本医科大学付属病院で初期研修。
2005年国立国際医療センター膠原病科シニアレジデントとしてリウマチ・膠原病の専門研修。
2008年国立国際医療センター国府台病院内科(一般内科/リウマチ科)。
2011年国立国際医療研究センター総合診療科
2018年医療法人社団永生会南多摩病院総合内科・膠原病内科へ
<所属学会・資格>
日本内科学会総合内科専門医、日本リウマチ学会リウマチ専門医、米国内科学会正会員
<著書>
『内科で診る不定愁訴―診断マトリックスでよくわかる不定愁訴のミカタ』(2014年11月;中山書店)
『病名がなくてもできること』(2019年5月;中外医学社)
『仮病の見抜きかた』(2019年5月;金原出版)
『また来たくなる外来』(2020年5月;金原出版)
■講師 尾久守侑 先生(慶應義塾大学医学部精神神経科 )
<略歴>
14年横浜市立大学医学部卒業、
国立国際医療研究センター病院で初期研修
16年慶応義塾大学精神・神経科学教室に入局
慶応義塾大学病院、下総精神医療センター、
静岡てんかん・神経医療センター、
南多摩病院内科などに勤務。
<著書>
医書
・精神症状から身体疾患を見抜く(金芳堂・2020)
・器質か心因か(中外医学社・2021)
詩集
・国境とJK(思潮社・2016)
・ASAPさみしくないよ(思潮社・2018)
・悪意Q47(思潮社・2020)
<資格>
・精神保健指定医(厚生労働省)
・精神科専門医(日本精神神経学会)
日本メディカルスキルアップは対面形式のセミナー(会場受講)を重視し、2009年4月より計800回以上医療技術セミナーを開催してまいりました。製薬企業とは無縁の独立系セミナーで、臨床現場、専門領域の第一線で活躍する講師の質と圧倒的な学習時間で医療業界に貢献してまいります。総合診療系の他、さまざまなジャンルのセミナーを開催しております。