脳神経内科系(神経内科)

増加中のコモンな神経疾患(デメンチア(認知症)・パーキンソン病・心因性疾患)に対応しよう

s00575
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■講師 福武敏夫 先生(亀田メディカルセンター脳神経内科 部長)
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【セミナー概要】
本年3月には、「還元主義的なマニュアルやガイドラインの中に、魅力的な、語り口のスタイルを吹き込もう」という私の神経診断学の基本的な考えかたを、頭痛・めまい・しびれというコモンな三大神経症状と非典型的脳梗塞をテーマとして、解説しました。
今回の医療技術セミナーでは、少し前から近未来にかけて増加中の三大神経疾患を選んで、私の基本的な考え方を解説したいと思います。第一はデメンチア(認知症)です。教育年数の増加や血管危険因子への対策の進歩から、頻度はそれほど増加しないのではという考えもありますが、長寿化により必ず実数は増加します。第二はパーキンソン病です。65歳以上の1%と言われてきましたが、いくつかの研究によりますと、今後アルツハイマー病よりも速度が速く増加し、20年後には2%になると言われます。そして、今や非運動症状は全科にわたる課題です。第三は心因性神経症状で、これも増加傾向にありますが、心因性と紛らわしい症例も多く鑑別が必要です。プログラム(質疑含む)
 
10:00−11:00デメンチア(認知症)を知る
まず疫学的なことを学び、次いでどのような訴えで受診してくるか、訴えの内容によってどんなことを考えるか、いくつかの代表的な疾患(アルツハイマー病、血管性、レビー小体病、前頭側頭型)の特徴と対処の仕方はどうかについて学びましょう。
 
11:00−12:00パーキンソン病を知る
パーキンソン病は運動障害の疾患に分類されていますが、発症前からも発症後も多彩な非運動症状を呈します。便秘・胃腸症状、不安症・アパシー、睡眠障害、痛み、転倒・骨折、認知障害、精神症状などです。これらのため、多くの科を受診することがあります。
 
12:00−12:30昼食
 
12:30−13:30心因性と紛らわしい病態とヒステリー(転換障害/変換症)を知る
心因性と間違われるパターンは、疾患自体を知らない、症状が非特異的ないし多彩、疾患自体が精神症状や心因反応を起こす、訴えが誇張的などです。一方、ヒステリーは一種の防御反応であり、本来精神疾患ではありません。実例を通して学びましょう。
 
13:30−14:30神経診察手技の意義を知り、コツを学ぶ
外来ではまず歩行と会話を診ます。これらに明らかな異常がなければ、腱反射を診ます。これは神経系の系統とレベルの交差点にあるからです。その後の限られた時間の中での診察では主訴に応じての取捨選択が重要です。どんな診察手技でも形ではなく、背景の解剖生理を知る必要があります。実技を通して解説したいと思います。
 
皆さま、奮ってご参加ください。

セミナー要綱

セミナーNO. 575
開催日 2019年11月4日 10:00〜15:00
講師 ■福武敏夫 先生(亀田メディカルセンター脳神経内科 部長)
診療科目 神経内科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■11月4日(日)に開催しました第575回医療技術セミナー『増加中のコモンな神経疾患デメンチア(認知症)・パーキンソン病・心因性神経症状に対応しよう』は盛会裏に終了しました。
講師には、亀田メディカルセンター脳神経内科部長福武敏夫先生をお招きしました。今年の3月21日に続いて2回目で、前回のセミナーのタイトルは『神経症状の診かた・考え方−頭痛・めまい・しびれ・非定型的脳梗塞』でした。
講義の組立ですが、午前は以下の通りでした。
1.デメンチア(Dementia;認知症)を知る
認知症、軽度認知障害(MCI)、アルツハイマー病、
血管性デメンチア
2.パーキンソン病を知る
運動症状、非運動症状、等4大症状、心後期の症状、姿勢異常
午後のセッションは、以下の通りでした。
3.心因性と紛らわしい病態とヒステリー
4.神経診察手技の意義を知り、コツを学ぶ
神経診察とは病歴聴取80%、診察手技20%
情熱を持って、観察、知識、推理力による
視診(触診)−表情、まばたき、姿勢と歩行、皮膚・頭髪、
筋萎縮、線維束性収縮、筋緊張、肩こり、圧縮、叩打痛
外来時診察、救急時診察、入院時診察
神経学的診察法−反射、運動系、感覚系、脳神経、自律神経系、
起立・歩行、高次大脳機能、、精神症状/心因性神経症状
最後に、モデルさんを相手に、様々な検査の手技をたくさんお見せいただきました。
福武先生は、もともと「痴呆症」とい呼称が問題だとして変更された「認知症」という言葉も問題のある言葉だと考えておられるようです。Dementiaという言葉が原語で、知的レベルが落ちる・・という意味だそうで、源語のままで呼ばれます。
主宰子では理解できない、ノウハウをたくさん語っていいただきましたが、受講者から、たくさんの質問が飛び出しました。

■講師 福武敏夫 先生(亀田メディカルセンター脳神経内科 部長)
<略歴>
東京大学理学部数学科中退、医学系予備校講師を経て、
1981年3月、千葉大学医学部卒業
同年5月、千葉大学神経内科に入局
千葉県救急医療センター、鹿島労災病院勤務の後、
2000年6月、千葉大学神経内科助教授
2003年4月、亀田メディカルセンター神経内科(2018年10月脳神経内科に改称)部長、現在に至る(内科チェアマン兼任)。
この間千葉大学・徳島大学・福島県医大・亀田医療大学非常勤講師なども歴任
 
<著書>
単著「神経症状の診かた・考えかた−GeneralNeurologyのすすめ−、第2版」(医学書院)、「脊髄臨床神経学ノート」(三輪書店)
編著「Dynamicdiagnosisに必要な脊椎脊髄の神経症候学」(三輪書店)、「しびれ感」(日本神経治療学会;医学書院)

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