実地医家が日常診療で使える漢方処方(4回目/4回シリーズ)
婦人科領域の漢方処方/皮膚科領域の漢方
■講師 奈良和彦 先生(東邦大学医療センター大森病院東洋医学科)
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■講師 千葉浩輝 先生(東邦大学医療センター大森病院東洋医学科)
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【セミナー概要】
今回の医療技術セミナー「漢方シリーズ」では漢方薬の特徴を最大限に生かすために必要な基本的な漢方理論と、実地医家が日常診療で実際に使える漢方処方と診療上のコツを、ご紹介させていただければと考えております。東邦大学東洋医学研究室の総力を挙げて取り組みます!!皆さま、奮ってご参加ください。9:00から12:00
「婦人科領域における漢方処方」奈良和彦
女性に特有の症状について日本では古来、血の道症という言葉があり、これらに生薬由来の民間薬や漢方薬が広く用いられてきました。民間薬は、ある程度万人向けに構成された物ですが、漢方医学では虚実や寒熱など患者の体質や病態を見極めた上で個人ごとに処方を構成します。今回の講演では、初学の先生方にも分かりやすいよう、東洋医学的な病態の考え方と頻用される漢方エキス製剤の選択・運用について解説します。
12:30から14:30
「皮膚科領域における漢方処方」千葉浩輝
皮膚科疾患の病態生理の理解と漢方薬の選択について:皮膚科疾患は、蕁麻疹やアトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患が関連するものや皮膚感染症、色素沈着など、多岐にわたります。目にみえることから、漢方薬の効果がわかりやすい疾患です。一筋縄にはいかない病態もありますが、難解な言葉ではなく、伝統的な漢方での皮膚疾患のとらえ方をわかりやすく、科学的な知見も含め、日々の診療に生かせるよう処方の選び方を紹介させていただく予定です。
皆さま、是非とも奮ってご参加ください。ご参加をお待ちしております。
セミナー要綱
セミナーNO. | 531 |
開催日 | 2019年1月20日 10:00〜15:00 |
講師 | ■奈良和彦 先生(東邦大学医療センター大森病院東洋医学科) ■千葉浩輝 先生(東邦大学医療センター大森病院東洋医学科) |
診療科目 | 皮膚科系 |
DVD価格 | 5,500円(会員価格/税込) |
終了したセミナーの報告と開催の模様
■1月20日(日)に開催しました第531回医療技術セミナー『実地医家のための日常診療で使える漢方処方4−婦人科領域の漢方/皮膚科領域の漢方(全4回シリーズ)』は盛会裏に終了しました。
このシリーズは、昨年の4月1日(水分代謝/消火器科)、7月1日(心身医学/呼吸器科)、10月14日(循環器科・がん/整形外科・痛み)と続き、今回4回シリーズの4回目に当たりました。
講師には、午前の婦人科領域が奈良和彦先生、午後の皮膚科領域が千葉弘輝先生をお迎えしました。
講義の組み立ては以下の通りでした。
午前は、タイトル「婦人科領域の漢方処方」として
血の道症
血虚(けっきょ;血が不足)
症状
過少月経、月経周期の延長、閉経、不妊
ストレス耐性の低下;月経痛、冷え、足冷え:顔面ののぼせ
その他;不眠
用いられる代表的な生薬
当帰、芍薬、地黄、川キュウ、白朮、茯苓、沢瀉、細辛、
呉茱萸、
方剤例;四物湯、当帰芍薬散、温経湯、弓帰調血飲、他
瘀血(おけつ;血行が停滞するために生じる症候)
午後は、タイトル「皮膚科領域の漢方」として、
はじめに
皮膚科漢方の鑑別のための4つのポイント
基本となる方剤
症例
まとめの組み立てでした。
具体的な基本的な「方剤」例には、清上防風湯、四物湯、温清飲、当帰飲子、黄連解毒湯、白虎加人参湯桂枝茯苓丸、桃核承気湯、大黄牡丹皮湯、通導散・・・と出てきて、わかりやすいお話が続きました。
会場からもネット受講者からも質問がたくさん来て、盛会でした。
■講師 奈良和彦 先生(東邦大学医療センター大森病院東洋医学科)
<略歴>
02年聖マリアンナ医科大学卒業医籍登録
臨床研修
02年聖マリアンナ医科大学病院内科研修医
04年聖マリアンナ医科大学大学院医学研究科
入学・免疫学専攻、医学博士号取得
08年東邦大学医療センター大森病院総合内科
後期研修医
09年東邦大学医療センター大森病院東洋医学科(現在に至る)
三浦於菟教授に師事
■講師 千葉浩輝 先生(東邦大学医療センター大森病院東洋医学科)
<略歴>
07年富山大学医学部卒業
07年黒部市民病院にて研修
09年千葉大学医学部附属病院小児病態学入局
以後、千葉県内の小児科・新生児科で勤務
15年東邦大学医療センター大森病院東洋医学科入局
資格:小児科専門医
所属学会:日本東洋医学会、日本小児科学会、日本アレルギー学会、日本小児東洋医学会