呼吸器科系

ACO(エーコ−)の架け橋〜咳と低酸素(新春記念セミナー1)

s00529
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喘息とCOPDとACOと咳嗽と低酸素について理解を深める

■講師 長尾大志 先生(島根大学医学部附属病院医学教育センター 准教授)
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【セミナー概要】
呼吸器疾患の中で多い疾患といえば喘息とCOPDでしょう。喘息は人口の5〜10%、COPDは人口の5%程度の罹患率だと言われていて、患者数はかなり多く、外来で遭遇する可能性も高いものです。外来で喘息だかCOPDだかよくわからない症例にあたることもしばしばあり、特に発作や増悪の急性期に受診したとき、とっさの治療をどうするか、安定期の治療をどうするか、悩まれることもあるのではないでしょうか。
最近では喘息とCOPDの合併した状態「ACO」という疾患概念も生まれ、状況は混沌としてきています。しかしながら2018年に出た『喘息とCOPDのオーバーラップ(AsthmaandCOPDOverlap:ACO)診断と治療の手引き2018』、これはかなり良く出来ていて、喘息やCOPD、それにACOの診断が、わかりやすい表で表現されています。
喘息やCOPD、ACOと診断すれば、治療の考え方はシンプルです。喘息と診断したら必ずICS(吸入ステロイド)を使います。それに対してCOPDでは、ICSを使うとかえって肺炎が増えると言われていますから、診断をきちんとしないと治療方針が定まりません。逆にCOPDの時に必須と言ってもいいLAMA(長時間作用型抗コリン薬)は、これまでは喘息の相当重症例に使う、というようになっていましたけれども、最近では早めから使ってもよくなりましたので、LAMAに関してはあまり迷うケースは少なくなってきているようです。
今回の医療技術セミナーでは、症例を通して喘息やCOPD、そしてACOの診断に至る過程をご覧いただきます。そして診断してからの治療についてもご紹介します。後半はそれらの知識を発展させ、咳嗽や低酸素を呈する色々な疾患の診断について考えていきたいと思います。具体的な鑑別ポイント、それから数が少なくても、こういう症例は紹介すべきとかこういうX線写真はCTをとるべきとか、そういった事例の考え方についてご紹介していきたいと思います。是非先生方の日常臨床のお役に立てていただきたいと思います。
皆さま、奮ってご参加ください。
 

なお、上記の講義と関連して下記の書籍が好評です。
『検査ができない!専門医がいない!現場で役立つ呼吸器診療レシピ』2018/3/6
長尾大志単行本3、780
午前10:00〜12:00
ACOの架け橋〜喘息とCOPDとACO?
 
午後12:30〜14:30
ACOの架け橋〜喘息とCOPDとACO?
低酸素・咳嗽に関する症例検討

セミナー要綱

セミナーNO. 529
開催日 2019年1月13日 10:00〜15:00
講師 ■長尾大志 先生(島根大学医学部附属病院医学教育センター 准教授)
診療科目 呼吸器科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■1月13日(日)に開催しました第529回医療技術セミナー『実地医家のためのACO(エーコー)の架け橋;咳と低酸素喘息とCOPDとACOと咳嗽と低酸素について理解を深める』は盛会裏に終了しました。ちなみに、ACOとは喘息とCOPDの疾患がオーバーラップしている疾患の状態のことです。ACOと綴ってエーコーと読まれ、”ゆず”の歌曲になぞらえてタイトルとされたようです。
講師には、CARENetでご活躍中の滋賀医科大学呼吸器内科講師の長尾大志先生をお招きしました。すでに7回目くらいにあたり、昨年5月の「胸部X線写真の読影」以来のご出演です。
講義の組み立ては以下の通りでした。午前の講義は、タイトル「ACO(エーコー)の架け橋〜喘息とCOPDとACO(1)」として
・喘息ガイドラインの概要を紹介する
・COPD診断と治療のためのガイドライン第5版の
概要を紹介する
・喘息とCOPDのオーバーラップ(ACO)疾患の
診断と治療の手引き2018の概要を紹介する
午後の講義は、タイトル「ACO(エーコー)の架け橋〜喘息とCOPDとACO(2)」として
・喘息ガイドラインの概要を紹介する
・COPD診断と治療のためのガイドライン第5版の概要を紹介する
・喘息とCOPDのオーバーラップ(ACO)疾患の
診断と治療の手引き2018の概要を紹介するでした。
喘息は人口の5〜10%、COPDはたばこ病とも呼ばれ、人口の5%程度の罹患率。最近では、喘息とCOPDの合併した状態をACOという疾患概念も生まれ、2018年には「ACOの診断と治療の手引き2018」も出され、よくできているとの評価があるようです。特に、喘息、COPD、そしてACOの診断のうえで、喘息と診断されれば吸入ステロイド(ICS)が使われます。それに対してCOPDではICSを使うと必ず肺炎が増えるといわれており、合併症はいかにして治療するのか・・・きわめて問題で、かつ厄介です。
会場には多くの受講者が来られ、質疑も盛り上がりました。
 
2019年の出発となる新春最初の「新春記念セミナー1」でした。今年もご支援のほど、よろしくお願い申し上げます。

■講師 長尾大志 先生(島根大学医学部附属病院医学教育センター 准教授)
<略歴>
93年3月京都大学卒業
4月京都大学胸部疾患研究所
94年-95年住友病院内科医員
96年-00年京都大学大学院博士課程
00年-01年京都大学病院呼吸器内科医員
01年-02年KKR京阪奈病院内科医員
03年-04年ブリティッシュコロンビア
大学留学
05年滋賀医科大学呼吸循環器内科医員
06年同助手(07年:助教)
12年同学内講師
15年同講師
17年同教育医長
20年島根大学医学部附属病院病院医学教育
センター准教授(6月15日から)
 
13、16年度滋賀医大ベストティーチャー賞受賞
 
日本内科学会(認定医・専門医・指導医)、日本呼吸器学会(専門医・指導医)、日本呼吸ケア・リハビリテーション学会(代議員)、日本医学教育学会
 
<著書>
20年「Dr.長尾のたのしイイ呼吸ケアQ&A100:酸素・血ガス・ドレナージ…現場ナースのギモンに答えます!」
19年「ぜんぶわかる呼吸の事典」(監修)
19年「レジデントのためのやさしイイ呼吸器教室第3版」
18年「呼吸器腹落ちカンファレンス」
18年「レジデントのためのやさしイイ胸部画像教室第2版」
18年「現場で役立つ呼吸器診療レシピ」16年「まるごと図解呼吸の見かた」
16年「やさしイイ血ガス・呼吸管理」他、
<ケアネットDVD>
18年Dr.長尾の「胸部X線クイズ」初級編・中級編・上級編
16年Dr.長尾の「胸部X線ルネッサンス」
15年Dr.前野の「スペシャリストにQ!」【呼吸器編】

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販売価格  ¥5,500(税込)

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