循環器科系

実地医家・コメディカルのための 心電図の読み方ABC 初級編

s00517
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心電図の基本から、危険度の高い不整脈まで

■講師 田邉晃久 先生(やまと中央循環器内科院長/前東海大学循環器内科教授・科長(現客員教授)/海老名総合病院循環器内科顧問)
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【セミナー概要】
心電図には、‘心臓突然死、失神、心不全など’を起こす‘危険な情報’から当面は‘何ら生命予後や日常生活に影響しない情報’までを示す幅広い所見が含まれます。
今回の医療技術セミナーでは、まず心電図の基本であるP波、PQ時間、QRS波、ST成分、QT時間などの測定法、正常・異常、病的意義ならびに臨床的に重要度の高い肥大心、梗塞・虚血心等の心電図について概説致します。後半では、最近注目度の高い危険な不整脈として、脳梗塞発症の約3分の1を占める心房細動、心臓突然死の誘因となる心室性不整脈発症の誘因、予知などイオンチャネル病(プライマリー不整脈疾患)を含めて一緒に学びたいと存じます。できるだけ多くの心電図実例を示し、わかりやすく説明し、日常診療のスキルアップに直結するようなお話をしたいと考えております。
多くの皆様の参加をお待ちしております。
10:00−12:00
#1.心電図読み方の基本、実際
心電図は、(1)基本調律は、心拍数は(2)P波は正常か、(3)PQ時間は正常か、(4)QRS波は正常か、軸は、(5)ST部分は正常か、(6)QT時間は正常かなどの手順で読みます。
#2.肥大心(負荷心)の読み方
圧負荷、容量負荷の違いによる左室肥大、右室肥大、左房負荷、右負荷心電図を説明します。
#3.梗塞心、虚血心の読み方
心筋梗塞では、急性期はST上昇、異常Q波、冠性T波などの異常波が経時的に刻々と変化しますが、陳旧期では主として異常Q波が残りほぼ生涯残存します。心筋虚血ではST上昇、ST下降が見られます。ST上昇、ST下降、異常Q波における侵される心筋の状態などを考えながら心電図を学びます。
 
12:30−14:30
#1.いろいろな誘因による心房細動実例を示し、治療を説明
高齢化の進行とともに心房細動患者さんは著しく増加しています。心房細動の心電図実例を多く取り上げ、基礎疾患・病変、脳梗塞を起こしやすい例などを概説します。心房細動患者の抗凝固療法を含めた現在の治療法についても述べます。
#2.イオンチャネル病を含め心臓突然死を起こす危険な不整脈の検出、予知法
心筋梗塞既往、心筋症、狭心症など基礎病変を有する場合またイオンチャネル病などでは心室不整脈による突然死が問題となります。イオンチャネル病とは目に見える心筋障害がなくても心筋細胞膜のイオンチャネルの変異により、K、Na、Caなどのイオンの流れが異常を示し、再分極や脱分極異常により突然死の可能性のある病態です。危険な不整脈の1検出法としてホルター心電計、イベント心電計、2週間記録ホルター心電計、植込み型心電計などがあります。本講演では、ホルター心電図記録中の突然死42例の突然死時の心電図を示し、突然死予知についても言及したいと思います。
 

セミナー要綱

セミナーNO. 517
開催日 2018年10月28日 10:00〜15:00
講師 ■田邉晃久 先生()
診療科目 循環器科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■10月28日(日)に開催しました第517回医療技術セミナー『実地医家・コメディカルのための心電図の読み方ABC(初級編)−基本から危険度の高い不整脈まで』は盛会裏に終了しました。
講師には、やまと中央循環器内科院長/前東海大学循環器内科教授/海老名総合病院循環器内科顧問、であります田邉晃久先生をお招きしました。2年ぶりくらいの登場です。大学をリタイアーされて9年経たれる・・・とのことですが、クリニックや老健施設の運営で毎日お忙しい日々を送られているとのことで、お元気そうなお姿でした。
講義の組み立ては、午前がタイトル「心電図の読み方ABC」で、下記の組み立てでした。
1.心電図の基本知識;
1)誘導法、心電図波形、波形の計測
2)波形・間隔の異常;P、PQ、QRS、QT、異常Q波、ST部分の異
常、T波の異常、U波の異常
2.異常心電図;
1)肥大心・負荷心:左室肥大、左房負荷、右室肥大、右房負荷
2)梗塞心、虚血心:前壁梗塞、下壁梗塞、高位後壁梗塞、狭
心症(ST-T変化)
3)心筋症、心筋炎、心膜炎
4)電解質異常
5)不整脈−頻脈性不整脈、徐脈性不整脈、QRS/QT異常、特殊な
不整脈(プライマリ不整脈疾患)
午後は、タイトル「危険な不整脈;脳梗塞発症、突然死」として
下記の内容でした。
1.心房細動のいろいろ;心電図実例
2.心房細動の分類、心房細動・粗動の起こりかた、臨床的意義
3.心房細動のなかで、脳梗塞を起こしやすい患者さん
4.心房細動の治療
1)心房細動に対する治療−薬物治療、非薬物治療
2)抗凝固薬治療−ワルファリンと新抗凝固薬4剤
講義は、初級編と銘打っていただきましたので、盛沢山ではなくて基本的な事項をゆっくりと確認しながら進めていただきました。
質疑が盛り上がったのは、最後の章、薬物療法の個所で、ワルファリンや新抗凝固薬の使い方・・・等に集中しました。
他に記憶に残ったのは、散歩は心臓が落ち着く夕方にして、早朝などはできるだけ避けられたがよろしいですよ、という言葉です。
講師の田辺先生は、このセミナーの受講者はほんとに熱心な方々ばかりだ・・・との言葉を残されてお帰りになられました。

■講師 田邉晃久 先生()
 
 

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