整形外科系

頚椎との関連に着目した上肢の運動療法

s00493

実地医家にできる肩、肘、手首、手の保存療法

■講師 青木孝文 先生(国際医療福祉大学臨床医学研究センター 教授/山王病院整形外科 部長)
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【セミナー概要】
頚部から上肢には末梢神経が連続して存在し、そのため末梢に出現している症状が、実は中枢側に問題があるという病態が増加している印象があります。例えば20〜30歳台の若い人で、事務職に就業して一日中コンピューターの前での作業を行なっている場合、肩こりだけでなく肩甲部から肩関節、上腕に至る領域に強い痛みやしびれが生ずるという患者さんが多くなっています。これを肩関節周囲炎と片付けてしまうと原因を見誤ってしまうことになり、演者の経験からは頚部の腕神経叢周囲の問題と捉えるべき病態と考えられます。同時に頚椎症性神経根症のように手指にしびれが生じたり、リウマチでもないのに起床後しばらく手がゴワゴワして動かしにくいという症状も少なくありません。
また、上肢の関節ごとに専門学会が立ち上げられて活発に活動しているためか、それぞれの関節固有の疾患ごとに行える治療への取り組みも、手術に偏りすぎて一般外来向きの話題提供が極めて少ない状況です。
今回の医療技術セミナーでは、肩関節、肘関節、手関節から手指に関して、固有の疾患に対する外来治療の考え方と、上記のように中枢との関連から見直すべき病態について解説し、日常診療で行えることを提案致します。
皆さま、奮ってご参加ください。午前10:00-12:00
午後13:00-15:00
 
1)頚椎から上肢の機能解剖
2)外傷に対する治療
3)肩関節(肩甲部)と肘関節障害に対する保存療法
4)手関節と手指の障害に対する保存療法
 

セミナー要綱

セミナーNO. 493
開催日 2018年6月24日 10:00〜15:00
講師 ■青木孝文 先生(国際医療福祉大学臨床医学研究センター 教授/山王病院整形外科 部長)
診療科目 整形外科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■6月24日(日)に開催しました第493回医療技術セミナー『実地医家のための頚椎との関連に着目した上肢の運動療法−画像所見でも分からない肩、肘、手首、手など関節周囲の、なかなか治らない痛みや痺れの保存療法』は盛会裏に終了しました。
講師には、国際医療福祉大学病院教授/山王病院整形外科部長青木孝文先生をお招きいたしました。昨年の10月1日に、『足関節・足部疾患の保存療法』でご出演以来、2回目のご出演です。下肢の保存療法が好評でしたので、特に今回は「上肢のお話も・・・」とご無理をお願いしました。
午前中の講義の組立は以下の通りでした。
1)頚椎から上肢の機能解剖
2)頚部・肩甲部の病態
3)頚部・肩甲部に対する運動療法
4)頚部・肩甲部の激痛に対する薬物治療
5)上肢の外傷に対する治療
6)橈骨遠位端骨折の手術適応
また、午後の講義の組立は、下記の通りでした。
1)肩関節の障害に対する保存療法
2)肘関節の障害に対する保存療法
3)手首、手指の障害に対する保存療法
青木先生のお話の中で、今回の企画は、最近の診療で、年齢や男女を問わず、肩、肘、手首、手などの関節周囲の痛み(時には激烈な)や痺れを訴える患者さんが増加している・・・と感じている、ことから始まった。また、最近のこの領域の傾向として、”手術志向・全盛”であるが、痛みはX線写真やMRI、CTの画像では分からないことが多い。痛みを筋性疼痛と考えると肩甲上神経、頚椎C4〜6、肩甲骨内側部痛と考えると肩甲背神経ー肩甲挙筋、小菱形筋、大型菱筋C3〜5、前胸部痛(心筋梗塞の痛みとよく間違えられる)と考えると胸筋神経−大胸筋・小胸筋C5〜Th1の疾患と・・・との考え方をお示しいただくことから始めていただいた。
終始、受講者からは、熱心に質問が出されました。
主宰子もちょうどここ半年間、この痛みに悩まされているので、熱心にお話を聞かせていただきました。また、帰り際に診察していただき、以上の他に肩の斜角筋をお示しになり、これが固くなっているのも一因で、パソコン作業等によることが多い。耐えられなくなったら注射を打ちますのでいらっしゃい・・・と言いおいてお帰りになりました。

■講師 青木孝文 先生(国際医療福祉大学臨床医学研究センター 教授/山王病院整形外科 部長)
<学歴、職歴>
昭和60年3月日本医科大学卒業
同年4月日本医師国家試験合格
医籍登録:昭和60年5月29日
同年5月日本医科大学付属病院研修医
昭和62年4月日本医科大学研修医修了
同年4月日本医科大学大学院入学(外科系、整形外科学専攻)
平成3年3月日本医科大学大学院卒業、医学博士を授与
同年4月日本医科大学付属病院医員
助手に任命される
同年5月目白第三病院派遣(医長)
同年7月日本医科大学付属病院復帰
平成4年2月アメリカ合衆国ボストン市
BostonUniversityNeuroMuscularResearchCenter
VisitingScientistとして留学
平成6年2月帰国
4月日本医科大学付属第二病院に
配置換え
平成8年7月日本医科大学付属病院に配置換え
平成9年10月整形外科学講師に昇進
平成20年10月日本医科大学武蔵小杉病院に配置換え、整形外科部長、
平成26年7月国際医療福祉大学臨床医学研究センター教授就任
医療法人財団順和会山王病院
整形外科部長
現在に至る
 

賞罰
平成11年4月日本整形外科学会会長賞受賞
吸収性骨接合材を観血的治療に使用した骨折の骨癒合状態に対するX線学的検討
 
所属学会
日本整形外科学会
日本足の外科学会(評議員、編集委員会委員長、診断評価等基準委員会委員)
日本臨床神経生理学会(認定医)
日本手の外科学会(専門医)
日本脊椎脊髄病学会
日本骨折治療学会
日本膝関節学会
日本運動器リハビリテーション学会(評議員)
神奈川手肘の外科研究会(運営委員)
など
 

認定医、専門医
日本整形外科学会認定医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本整形外科学会認定スポーツ医
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
日本手の外科学会専門医
日本臨床神経生理学会認定医

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日本メディカルスキルアップは対面形式のセミナー(会場受講)を重視し、2009年4月より計800回以上医療技術セミナーを開催してまいりました。製薬企業とは無縁の独立系セミナーで、臨床現場、専門領域の第一線で活躍する講師の質と圧倒的な学習時間で医療業界に貢献してまいります。整形外科系の他、さまざまなジャンルのセミナーを開催しております。