耳鼻咽喉科系

どうしようか?帰していい?判断に迷う耳鼻咽喉・めまい疾患への対応

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いつでもどこにでも現れる可能性のある注意が必要な症例の見極めのポイント

■講師 室伏利久 先生(帝京大学医学部溝の口病院耳鼻咽喉科 教授)
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【セミナー概要】
日常診療の中では毎日多くの患者さんがやってきます。その多くは、普通の疾患で普通に対応すれば問題ありません。しかし、そのような普通の疾患に混じって、時折「普通でない」疾患の症例がやってきます。そうした症例には、見るからに普通でない症例がある一方で、一見普通にみえる場合もあります。そのような症例をどう見極めて、どう対応するか、基本的には、私の経験した症例に基づいて解説したいと思います。
対象には、めまいを含む耳関連疾患のほかに、眼球運動異常、咽喉頭・頸部疾患、鼻疾患を含めて、耳鼻咽喉科およびその関連領域全般を含みます。ちょっと気をつけたい疾患は、最初が肝心です。頭の片隅に情報があることで助かる場合も少なくありません。日々の臨床のためのブラッシュアップにどうぞ奮ってご参加ください。
 
10:00−12:00
午前中は、めまい疾患を含む耳科学系疾患について、中枢疾患や特殊な疾患について、症例を提示しつつ見極めのためのポイント、対処法を中心に講義を行う。

・めまいの急患:どこまで検査するか、帰していいか。小脳梗塞などの中枢疾患を見逃さないために。
・耳痛・耳漏の症例:普通の外耳炎・中耳炎他にどのような疾患の可能性があるか。何を調べるか。
・急性難聴の症例:耳垢から脳腫瘍まで様々。どのように鑑別してゆくか。
・ものが二重に見えるんです。揺れて見えるんです。眼球運動異常の症例:何を考えて何を調べるか。治療は
 
13:00−15:00
午後は、まず午前中に引き続き、耳科学関連として、顔面麻痺について解説し、引き続き、他の領域の疾患について講義を行う。
 
・顔面神経麻痺:その原因は何を調べる・
・口腔・咽頭疾患、頸部疾患:これ何だウイルス疾患か細菌感染かそれとも性感染症もあります。
・喉頭疾患:気導閉塞は直接命にかかわります。どう治療しようか気道確保は必要か
 

セミナー要綱

セミナーNO. 487
開催日 2018年5月13日 10:00〜15:00
講師 ■室伏利久 先生(帝京大学医学部溝の口病院耳鼻咽喉科 教授)
診療科目 耳鼻咽喉科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■5月13日(日)に開催しました第487回医療技術セミナー『どうしようか帰していい判断に迷う耳鼻咽喉・めまい疾患への対応−どこにでも現れる可能性のある注意が必要な症例の見極めとポイント』は盛会裏に終了しました。
講師には帝京大学医学部付属溝口病院耳鼻咽喉科教授室伏利久先生をお招きしました。昨年10月29日開催の#455『危険なめまいを見逃さない!めまい診療のポイント』以来、2回目の登場です。
講義は以下の組み立てで行われました。
午前の部
1.耳症状精査は必要か
2.めまいの急患どこまで帰せる
3.ものが二重にみえる、揺れてみえる.
午後の部
4.急性難聴の鑑別
5.顔面神経麻痺の鑑別
6.口腔・咽頭・喉頭疾患これ何だ大丈夫
まさに実地医家が日常の診療の中で遭遇した際、診療に苦慮する症例ばかりを午前12例、午後15例挙げて、諸々の症例への対応と、知っておくべき知識や関連の情報について詳細に解説していただきました。ひとまず午前の講義の分を、羅列しますと、ANCA関連血管炎性中耳炎、肥厚性硬膜炎、好酸球性中耳炎、聴器がん、めまいに関連してMLF症候群、眼と見え方に関係して外眼筋麻痺、眼瞼下垂、Oneandahalf症候群、両側前庭機能低下症、下肢体性感覚障害、等の疾患が出てきました。午後では、急性難聴と聴神経腫瘍、顔面神経麻痺とHeerford症候群、糖尿病による神経障害、口腔・咽頭・喉頭疾患ではLemierre症候群、Stevens-Johnson症候群、深頚部膿瘍・咽頭炎症性疾患による気道狭窄の対策等・・・・・。
まとめとしては、以下の諸点が強調されました。
・新しい疾患概念やまれな疾患についても耳学問でもいいから情報収集しましょう.(たとえばOMAAV、Stevens-Johnson症候群)
・めまいは、やはり初めてのめまい発作の場合は慎重に.
・腫瘍はどこにでもできます.耳も例外ではありません.
・念のための胸部X-p、念のための採血も重要です.
・無自覚の糖尿病症例はどこにでもいます.
・上気道の炎症では、仮声帯、披裂部、喉頭蓋のチェックが重要です
質疑では、HITという検査機器についての機能と使いやすさ等について質問がありました。

■講師 室伏利久 先生(帝京大学医学部溝の口病院耳鼻咽喉科 教授)
専門分野:耳鼻咽喉科・神経耳科
<略歴等>
1985年東京大学医学部医学科卒業。1992年医学博士。1994年2月〜1996年3月オーストラリアシドニー大学ならびに王立プリンスアルフレッド病院に留学。1996年東京大学医学部耳鼻咽喉科講師。2003年〜2008年東京逓信病院耳鼻咽喉科部長。2008年〜帝京大学医学部附属溝口病院耳鼻咽喉科教授。
所属学会はBaranySociety(正会員)日本耳鼻咽喉科学会(認定専門医、研修指導医、専門医試験委員)、日本めまい平衡医学会(理事、専門会員、認定めまい相談医)、日本耳科学会(代議員)、日本聴覚医学会、日本頭痛学会、姿勢と歩行研究会(代表世話人)など多数、日本がん治療認定医機構認定がん治療認定医。2000年にBaranySocietyのScholarshipforyoungcliniciansandscientists、2012年にBaranySocietyのHallpike-NylenPrizeを受賞。
著書には、『VEMP活用ガイドブック』(金原出版、2007)、『VEMP:itsbasicsandclinicalapplications』(Springer、2009)、『加齢とめまい・平衡障害』(新興医学出版、2013年)、『めまいの診かた、治しかた』(中外医学社、2016)など。

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