消化器科系

プライマリ・ケアでの エコーを活用した腹部症状診療のコツ

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腹部症状をエコーによる描出像から考える

■講師 豊田英樹 先生(ハッピー胃腸クリニック)
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【セミナー概要】
エコーの診断方法についてはたくさんのテキストが出版されており、これらの本には超音波の特性や疾患の診断方法について詳しく解説されています。一方、エコーで得られた所見をどのように生かして実際に診療を行うかといったことについてはあまり触れられていません。その理由の一つは、これらの本の著者の多くは超音波検査士か、エコー診断を専門としている医師でありエコー診断のプロであるからです。これらの先生方がエコー検査をしながら一般の外来診療を行うことはまれでしょう。
一方、開業医などプライマリ・ケアを担う医師は診察をしながらエコーを利用し、エコーの所見などを基に病態を考え治療する、あるいは後方支援病院に紹介するわけです。プライマリ・ケアを担う医師が、実際の診療の場でどのようにエコーを活用すると患者満足度の高い診療が可能となるかについて、私の経験を基に解説します。
今回の医療技術セミナーではプライマリ・ケアを担う医師がエコーを利用して診療を行う際に遭遇すると想定される疑問と、それに対する私なりに考えた答えを基にQ&A形式で進めたいと考えています。さらに理解を深めていただくため実際の症例を交え解説します。また、このセミナーは医師だけではなく、技師がエコー所見を医師に伝える際にも役立つのではないかと考えています。「患者さんのハッピー」と「クリニックの生き残り」のために役に立つ腹部エコー活用法を皆様と一緒に考えたいと思います。
皆様のご参加をお待ちしております。
10:00〜12:00エコーを利用した腹部症状診療総論
・Q「プライマリ・ケアに腹部エコーが必要なのか」
・Q「もしクリニックに緊急性のある患者が来院したらどうする」
・Q.「診断がつかない症状を「気のせい」と患者に説明して良いのでしょうか」
・Q「機能性消化管疾患の診療にはエコーは必要ないのでは」
・Q「どのタイミングで機能性疾患の治療を開始しますか」
・Q「機能性の腹部症状にどのように抗不安剤や抗うつ剤を投与したらうまくいきますか」
・Q「初めて出現した腹部症状はどのように考えて診療を進めれば良いでしょうか」
・Q「繰り返す腹部症状・慢性的に持続する腹部症状はどのように考えて診療を進めれば良いのでしょうか」
 
13:00〜15:00
・腹部エコー上達のコツと基本知識
・よく遭遇する症例、まれだけど知っていると役立つ症例などの提示

セミナー要綱

セミナーNO. 462
開催日 2017年12月10日 10:00〜15:00
講師 ■豊田英樹 先生(ハッピー胃腸クリニック)
診療科目 消化器科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■12月10日(日)に開催しました第462回医療技術セミナー『プライマリ・ケアでのエコーを活用した腹部症状診療のコツ』は盛会裏に終了しました。
講師には、三重県亀山市のハッピー胃腸クリニック院長/三重大学付属病院臨床教授であります豊田英樹先生をお招きしました。約一年前にテレビの『タケシの家庭医学・・・』でお見かけして、この医療技術は素晴らしい・・・と思い、お願いした次第です。
これまでのスキルアップでの「エコーのセミナー」というと、“どうやったら描出できるか”という点にポイントを置いて主にエコー機とモデルさんがいて、プローブを握っていただくことをやって参りましたが、今回は「腹部症状をエコーによる描出像から考える」という画期的な企画になりました。供覧されるエコー像は、もちろん、約30秒前後の動画でしたし、CT画像やMR画像とも対比する観点から、ともに供覧されましたが、「プライマリ・ケアでの」ということで、”基本はエコー像にある”ということでした。それに症例を多数、これでもかこれでもか・・・とばかりにお見せいただきました。
講義の組立は、午前がタイトル『エコーを利用した腹部症状診察総論』として、下記の章立てでした。
・エコーを活用した腹部症状診療のコツ
・腹部症状を診療するときの心頃構え
午後は、タイトル『エコーの基本知識と腹部エコー上達のコツ』として下記の章立てでした。
・エコーの基本
・エコーのみかたと症例−よく遭遇する症例、まれだけど知っていると役立つ症例でした。
お話の中で、お腹は中が見えないブラックボックスではあるが、頑張ればエコーでなんでも見えます。かえって、大学病院等のCTやMR検査で分からなかった疾患が、エコー検査で分かった症例もたくさん見せていただきました。エコー検査技術の開眼は、川崎医科大学の畠二郎先生のご指導によるもののようですが、お話の中で、「移動性盲腸」「ねじれ腸」という言葉が出てきたり、検査しても原因が分からず「気のせいではないか」というコメント付きで返されてくる患者さんを前に、「気のせい」とは言うべきではない・・・と奮闘される豊田先生の姿が目に浮かんでくるようです。
この日のためにご準備いただいたテーマとスライドで、婦人科領域等で未発表分があるとのことです。次回のセミナーを企画させていただきたいと考えております。乞うご期待です!!
でも、畠二郎先生というお名前を久しぶりにお聞きしました。畠先生については、「消化管エコー」の領域では、天才的な描出技術で知られ、前職のメディカル・コア時代は、消化管エコーのセミナーで、広島の山田博康先生や濱田秀敏先生とともに年に数回はお呼びしておりました。最近では、「メディカル朝日」誌上で連載記事欄も持っておられたことを記憶しております。豊田先生は、畠先生にはほとんどお会いされることなくメールのやり取りで指導を受けられておられるのだそうです。
質疑も盛り上がり、素晴らしいセミナーとなりました。

■講師 豊田英樹 先生(ハッピー胃腸クリニック)
専門分野:消化器内科
 
<略歴>
88年順天堂大学医学部卒業
02年KarolinskaHospital(スウェーデン、ストックホルム)に留学
04年三重大学講師(光学医療診療部)
07年三重大学光学医療診療部副部長
08年ハッピー胃腸クリニック院長
09年三重大学医学部臨床教授

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医師会員、コ・メディカル会員

販売価格  ¥5,500(税込)

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