医業経営・法律系

命をねらう歯周病

s00427
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歯周病と全身疾患との関わりとその仕組み;全身の健康は口の中から

■講師 沼部幸博 先生(日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座 教授)
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【セミナー概要】
「フロスか死か!」
これは、「プラークコントロール(歯みがき)を励行し、元気に長生きしますかそれともそれを怠り早死にしますか」という意味です。
近年、歯周病患者において、歯周病原性細菌や炎症の産生物が全身を巡り、一部の癌、心臓病、肺炎、脳血管障害、早期低体重児出産、関節リウマチ、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)などの病気の原因になることや、糖尿病などを増悪させる証拠が見つかり、マスコミでも大きく取りあげられています。すなわち歯周病は口だけでなく全身の健康にも関わる重要な問題で、それゆえに歯周病の治療で命を脅かす疾患を予防し、健康が維持できるのです。この概念は歯周病予防や歯周病未治療患者を治療へと導く強力な動機になり、また心臓病や肺炎、糖尿病などの患者に歯科医院でのチェックを促すキーワードです。
本医療技術セミナーでは、そのような結論に至った科学的根拠や社会的背景などを解説し、歯科医師またはコ・デンタルスタッフから可能な対応法、治療法を述べるとともに、医師の方々との共通言語を用いた連携法についてもお話します。
皆さま、奮ってご参加ください。午前:患者説明のための歯周医学の正しい理解について解説します。
1.ギネス掲載の歯周病とは
2.歯周病と菌血症
3.歯周治療が何をもたらすのか
4.フロスか死か
5.ペリオドンタルメディシン(歯周医学)の基礎
6.歯科医療の概略
6.歯科医療と他の歯科疾患の概略
 
午後:医師との連携を交えながらその仕組みと対応方法について解説します。
1.動脈硬化と歯周病
2.肺炎と歯周病
3.糖尿病と歯周病
4.その他の病気と歯周病
5.医師との連携
 

セミナー要綱

セミナーNO. 427
開催日 2017年6月4日 10:00〜15:00
講師 ■沼部幸博 先生(日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座 教授)
診療科目 医療法律系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■6月4日(日)に開催しました第427回医療技術セミナー『命をねらう歯周病−歯周病と全身疾患の関わりとその仕組み;全身の健康は口の中から』は盛会裏に終了しました。
講師には、日本歯科大学生命歯学部歯周病学教授で、日本歯周病学会理事の沼部幸博先生をお招きしました。最近は関東圏では、テレビのコマーシャルにも登場されており、ご存知の方もおられるかと思います。
講義の組立は、タイトル『患者説明のための歯周病学の正しい理解について』として、以下の章立てでした。
1.ギネス掲載の歯周病とは
2.フロスか死か!
3.歯周病と菌血症
4.ぺリオドンタルメディシンの基礎
5.歯周病治療が何をもたらすのか
6.他の歯科疾患との関係
午後は、タイトルが『ペリオドンメディシンの仕組みと対応方法について』として、以下の章立てでした。
1.動脈硬化歯周病
2.肺炎と歯周病
3.糖尿病と歯周病
4.その他の病気と歯周病
5.医師との連携
6.まとめ
「成人の80%が歯周病におかされている。歯を失う原因の46%が歯周病で、虫歯が33%・・・」という言葉で講義は始まりました。そして、その原因は、歯垢=プラーク=バイオフィルムであり、歯磨きできちんと落とさないから・・・でした。毎朝、きちんと時間をかけて歯を磨くとともに、数カ月に一度の割で、歯垢チェックや除去の処置を受ける必要性について痛感させられました。
あと、一番びっくりしたのは、医師と歯科医の理解や連携のなさ。医師の側は、歯の健康が全体の健康に密接にかかわっていることについてよく分かっているつもりでも、実際に歯科医の方のお話を聞きたくないのか、聞くのが怖いのか、皆さん、歯には自信を持ててないのではないでしょうか
午後のお話は、動脈硬化、肺炎、糖尿病等の個別の疾患と歯周病との関わり、薬物療法等を含む対応方法について、興味深く解説が行われました。
 
この日は、6月4日で、「ムシ」にちなんで、かつては虫歯予防デー、現在は「口腔衛生週間」の最初に日にあたり、偶然にも”歯の衛生”について学び考える日となりました。この日は、歯科の先生方は引っ張りだこで忙しい日なのだそうですが、本来は、一年中、考えておくべきことなのでしょうか。
 
ところで、スキルアップにとっては、6年間お世話になったスタンダード会議室から離れ、新しくアットビジネスセンター(ABC)東京駅会場での門出になったセミナーでしたが、無事に終了しました。受講者の評価は、「椅子の座り心地も前よりよいし、落ち着いた会場で、特に問題なかったよ」と言仰ってくださいました。この会場は2階から4階にかけて多くの会議室がありいろんな対応ができますので、残るは、ネット環境の問題で、会場が混んでいる時の状況です。もう少し観察する必要があります。

■講師 沼部幸博 先生(日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座 教授)
<専門>
歯周病学
<略歴>
83年3月 日本歯科大学歯学部卒業83年4月 日本87年3月 日本歯科大学大学院修了(歯学博士)
87年4月 日本歯科大学歯学部歯周病学教室助手
89年4月 日本歯科大学歯学部歯周病学教室専任講師
89年9月 カリフォルニア大学サンフランシスコ校(UCSF)歯学部歯周病科客員講師
93年4月 日本歯科大学歯学部歯周病学教室助教授
05年6月 日本歯科大学歯学部歯周病学講座主任教授
<学会活動など>
日本歯周病学会専門医(指導医)
日本歯周病学会常任理事
日本歯科保存学会専門医(指導医)
日本歯科保存学会理事
日本レーザー歯学会専門医(指導医)
日本レーザー歯学会理事
WFLDcertificatedofaccreditation
<著書>
『禁煙とお口の健康』クインテッセンス出版、2012
『歯科臨床イヤーノート2014〜』クインテッセンス出版、2013
『ザ・ペリオドントロジー(第2版)』永末書店20014
『天然歯のための審美形成外科』(監訳)クインテッセンス出版、2014
『歯周病を治すSRP、できる歯科衛生士のスキルと知識』医歯薬出版2014
『歯科衛生士講座歯周病学第3版』永末書店2015
日本臨牀74巻増刊号2(通巻1096号)『新時代の臨床糖尿病学(下)-より良い血糖管理をめざして-』(分担執筆)日本臨牀社2016、他著書多数(最近5年間のみ)

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