一般医学系

脂質栄養が心身の健康に与える影響

s00423
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オメガ3脂肪酸の生理機能と効能

■講師 小林哲幸 先生(お茶の水女子大学基幹研究院自然科学系 教授/ヒューマンライフイノベーション研究所 所長)
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【セミナー概要】
健康に良い油として、オメガ3(ω3)脂肪酸の名前が定着しています。その科学的根拠はどうなのでしょうかどのような生理作用や効能があり、その研究の進展具合は今回の医療技術セミナーでこの疑問にお答えしたいと思います。
必須脂肪酸には、リノール酸(ω6、n-6)系列とα-リノレン酸(ω3、n-3)系列があります。リノール酸やアラキドン酸に代表されるω6脂肪酸は、動物の成長、妊娠、皮膚などの生理機能を正常に保つ上で重要です。一方、エゴマ油(シソ油)などに含まれるα-リノレン酸、魚油に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)等のω3脂肪酸は、脳・神経系の機能を高く維持する上で必須です。食事の必須脂肪酸バランス(ω6/ω3比)は、アレルギーやがん、心疾患などの生活習慣病の発症や病態と深く関わっています。
また、ω3摂取は動物の学習能や行動にも影響を与えることが報告されており、最近ではヒトの精神活動(ADHD、PTSDや統合失調症、うつ病など)との関係も研究され始めています。
本医療技術セミナーでは、食事中の必須脂肪酸バランスが“からだ”と“こころ”の健康に及ぼす影響について概説するとともに、ω3脂肪酸をめぐる最近の研究についてご紹介します。
皆様、奮ってご参加ください。
 

この日、午前の部では、ニコークリニック理事長田中裕幸先生によりますセミナー『女性の脂質異常症の診断と治療−コレステロールの性差、他』を開催します。午後の部のこのセミナーと合わせて奮ってご参加ください。
 
12:40-14:40
1.脂質とは三つの役割
2.体内代謝と必須脂肪酸バランス(ω6/ω3)
3.ω3脂肪酸の生理機能(心疾患抑制、抗炎症、抗腫瘍など)
4.出血性ショックモデルラットへのω3強化静脈栄養投与による抗炎症作用
5.ω3脂肪酸と心の健康

セミナー要綱

セミナーNO. 423
開催日 2017年4月23日 12:40〜14:40
講師 ■小林哲幸 先生(お茶の水女子大学基幹研究院自然科学系 教授/ヒューマンライフイノベーション研究所 所長)
診療科目 一般医学系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■4月23日(日)午後に開催しました第423回医療技術セミナー『脂質栄養が心身の健康に与える影響−オメガ3脂肪酸の生理機能と効能』は盛会裏に終了しました。
講師には、お茶の水女子大学基幹研究院自然科学系生物学教授/ヒューマンライフイノベーション研究所所長小林哲幸先生をお迎えしました。今回は、午前中のセミナーのテーマであります『女性の脂質異常症』との関連で、この際、『脂質栄養Up-to-Date』として一緒に勉強していただこうと考え、日本脂質栄養学会の理事長としてのお立場での招聘です。
講義の組立は、
1.脂質とは
2.体内代謝と必須脂肪酸バランス
3.ω3脂肪酸の生理機能
4.出血性ショックモデルラットへのω3強化静脈栄養投与による抗炎症効果
5.ω3脂肪酸と心の健康
6.まとめ
というものでした。
講義の核心を広報用のチラシから抜粋しますと、以下の部分です。
『必須脂肪酸には、リノール酸(ω6、n-6)系列とα-リノレン酸(ω3、n-3)系列があり、リノール酸やアラキドン酸に代表されるω6脂肪酸は、動物の成長、妊娠、皮膚などの生理機能を正常に保つ上で重要。一方、エゴマ油(シソ油)などに含まれるα-リノレン酸、魚油に多く含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)やドコサヘキサエン酸(DHA)等のω3脂肪酸は、脳・神経系の機能を高く維持する上で必須。食事の必須脂肪酸バランス(ω6/ω3比)は、アレルギーやがん、心疾患などの生活習慣病の発症や病態と深く関わっており、また、ω3摂取は動物の学習能や行動にも影響を与えることが報告されており、最近ではヒトの精神活動(ADHD、PTSDや統合失調症、うつ病など)との関係も研究され始めている』、というものでした。
また、必須脂肪酸のバランスに留意した食事を摂る・・・ということで、魚、野菜が豊富で油脂が控えめな食事、とりわけ伝統的な日本食の食事を呼び掛けていただきました。

■講師 小林哲幸 先生(お茶の水女子大学基幹研究院自然科学系 教授/ヒューマンライフイノベーション研究所 所長)
専門分野:脂質栄養学、脂質生化学
 
<略歴>
1978年東京大学薬学部卒業、東京大学大学院薬学研究科博士課程修了(薬学博士)。東京大学薬学部助手、米国ウィスコンシン大学及び米国メルク社・シャープアンドドーム研究所ポスドク、名古屋市立大学薬学部講師、お茶の水女子大学理学部助教授を経て、06年より同大教授(現職)。14年より日本脂質栄養学会理事長、16年よりお茶の水女子大学ヒューマンライフイノベーション研究所長。
 
<著書>
生体膜の分子機構−リピッドワールドが先導する生命科学(化学同人)/やさしい細胞の科学(オーム社)/サイエンスカフェにようこそ!(冨山房インターナショナル)/油脂・脂質・界面活性剤データブック(丸善)/新スタンダード栄養・食物シリーズ2−生化学(東京化学同人)ほか

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