循環器科系

静脈血栓塞栓症(VTE)と下肢の末梢動脈疾患(PAD・ASO)の診断と治療

s00354
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下肢静脈・動脈エコー検査の実習付き

■講師 榛沢和彦 先生(新潟大学医歯学総合研究科呼吸循環外科 講師)
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【セミナー概要】
東日本大震災では厳しい環境の避難所で静脈血栓塞栓症(DVT)が多発し、肺塞栓症(PE)の発生も少なくありませんでした。このように日本人でもDVTおよびPEが増加しいています。欧米では既にDVTとPEは静脈血栓塞栓症(venousthrombo-embolism;VTE)として統合した疾患とされており、密接に関係することがわかっています。本医療技術セミナーでは、VTEの診断に関してエコー検査から造影CTまで、その方法と読影方法などを体系的に解説します。また治療に関しては弾性ストッキングなどの理学療法から血栓溶解療法、そして最新のNOACによる抗凝固療法までを体系的に解説します。
一方、閉塞性動脈硬化症(ASO)は欧米では末梢動脈疾患(peripheralarterialdisease;PAD)と称されるようになっています。これはPADが冠動脈疾患や頸動脈疾患などの他の動脈疾患と密接に関連することにあります。末梢動脈疾患PAD(ASO)は症状の無い状態から始まっており、早期診断治療が重要であり、特に薬物治療と運動療法が有用です。本医療技術セミナーでは、PADの診断法についてABI(ankle-brachialpressureindex)やエコー検査などから造影CTまで体系的に説明します。また、治療に関しても薬物治療・運動治療から外科的治療の適応までを体系的に解説します。
静脈血栓塞栓症(VTE)は予防できる疾患であり、下肢の末梢動脈疾患(PAD)は早期発見・治療で進行を遅らせることができる疾患です。ぜひこの機会に両者の早期診断法と治療法を知っていただき、一人でも多く患者様が肺塞栓症で死亡しないように、また下肢切断とならないようにしていただければと思います。
皆様、奮ってご参加ください。
 

当日は、新しい動脈硬化の検査装置PASESA(日本光電工業)や、DVTの見逃し予防のためにDダイマー測定装置(小型の手のひらサイズのもの;ロシュ・ダイアグノスティックス)を、展示かたがた受講者の使用に供することになっております。ご期待ください。(記入日;2月9日)
10:00-11:30講義静脈血栓側線症(VTE)と下肢の末梢動脈(閉塞性)疾患(PAD・ASO)
11:30-12:30実技触診法、血圧計を用いたABI測定法、下肢動脈エコー検査法
12:30-13:30昼食・休憩
13:30-15:00講義下肢末梢静脈疾患(PAD・ASO)とリンパ疾患
15:00-15:30実技肢静脈エコー検査法、弾性ストッキング着用法

セミナー要綱

セミナーNO. 354
開催日 2016年2月21日 10:00〜15:00
講師 ■榛沢和彦 先生(新潟大学医歯学総合研究科呼吸循環外科 講師)
診療科目 循環器科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■2月21日(日)に開催しました第354回医療技術セミナー『静脈血栓塞栓症(VTE)と下肢の末梢動脈疾患(PAD/ASO)の診断と治療−下肢静脈・動脈エコー検査実技付』は盛会裏に終了しました。
講師には、新潟大学医歯学総合研究科呼吸循環外科講師榛沢和彦先生をお招きしました。榛沢先生は、下肢静脈・動脈エコーや頸動脈エコー等で旧メディカル・コア時代から数えても何度お呼びしたかわからないくらいになりました。最近は、新潟中越地震、東日本大震災はもちろん、一昨年の広島地すべり住宅被災、昨年の上総水害・・・と、被災地にこの方あり!で、名を成さしめている方です。
講義の組立は、午前中が『静脈血栓塞栓症(VTE;DVT+PE)の診断、予防と治療』のタイトルで、?症状の概要、?視診(下肢の色調、腫脹など)、触診(疼痛、熱感など)?エコー検査、?治療という流れで、深部静脈血栓症、とりわけヒラメ筋静脈(ふくらはぎは第二の心臓といわれる)を中心とした検査や考え方につき、解説が行われました。他に、弾性ストッキングの使い方、NOACによる薬物療法についても解説が行われました。
午後は、『下肢の末梢動脈疾患(PAD/ASO)の診断と治療』というタイトルで、?症状、?血管の診察、?PAD(peripheralarterialdisease;閉塞性動脈硬化症よりも広い概念で全身の動脈疾患を指す。下肢動脈のみならず、頸動脈、冠動脈、腎動脈、大動脈のも病変を合併していることが多い;ASOとほぼ同義語)の病態と特徴、ということでした。ただし、このPADは再潅流障害(クラッシュシンドローム)、潜在している心筋梗塞、脳高速の急性増悪、壊死組織からの感染による敗血症等、深刻な事態になることが多いことが解説されました。また、各々の講義の後に、エコーの実技が行われ、受講者は各自プローブを握って、画像を見つめながら、あれはつぶれるから静脈だ、こちらが動脈だと、モデルさんを相手に真剣に取り組んでおられました。
講義は、災害時の被災地や施設での車中泊や床での生活の他、以前から言われてきた航空機だけでなく、最近多くなった電車やバス旅行でも水分を取らずに長時間動かずじっとしている状況によっては起こりうるエコノミークラス症候群等、についての解説から始められました。他に、胸痛マーカーや心筋マーカーを全血で迅速に測定できる器械や、血圧、脈圧、脈拍の他に、AVIやAPIを同時に計れる器械等も展示され、受講者は興味深く試しておられました。
榛沢先生は、プローブを持った受講者相手に和気あいあいと楽しそうに指導されておりました。また、ネット受講者へも、今後の各種の問い合わせにもご対応いただけるとのことでした。素晴らしいひと時でした。
 
ところで、テキストの修正の連絡が参りました。写真にお示ししたデータは、VfとVrが逆になっています、とのご指摘でした。お詫びして、訂正させていただきます。

■講師 榛沢和彦 先生(新潟大学医歯学総合研究科呼吸循環外科 講師)
<略歴>
89年新潟大学医学部卒業
新潟大学医学部外科入局
90年三条済生会病院外科
91年新潟大学医学部第二外科入局
水戸済生会総合病院外科
92年新潟大学大学院入学
96年県立中央病院胸部外科
97年医学博士号取得
新潟市民病院心臓血管、呼吸器外科
県立新発田病院胸部外科
98年新潟大学第二外科助手
99年新潟大学医学部付属病院集中治療部助手
02年東日本循環器病院心臓血管センター心臓血管外科医長
04年新潟大学医歯学総合病院呼吸循環外科医員
9月新潟大学教育研究院医歯学系助手
06年聖マリアンナ医科大学内科非常勤講師
07年獨協医科大学内科非常勤講師
11年新潟大学災害・復興科学研究所兼任
12年新潟大学医歯学総合病院心臓血管外科講師

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販売価格  ¥5,500(税込)

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