脳神経内科系(神経内科)

他科医のための成人の”てんかん”の診断と治療

s00330
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日常診療での”見逃し”を少なくするために

■講師 兼本浩祐 先生(愛知医科大学精神科学 教授)
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【セミナー概要】
成人の”てんかん”は数も多く、多くの先生が出会う疾患であり、逆に日常診療の中では見逃されている例も多いと思います。実は、コツさえつかめば、7割の人が治療に容易に反応する治療しやすい疾患でもあります。
今回の医療技術セミナーでは、てんかんが全体としてはどのような病態から成り立っているかを概観できるようにすることと、てんかんの7割の人を診療できるノウハウを伝達すること、を目的とします。またてんかんの診療でとても大切な心因性非てんかん性発作についても触れる予定する。さらにてんかん診療の中で、ネックになる脳波の判読を、脳波を全く判読せずにてんかん診療をする場合から、脳波のABCを修得しようとする人などそれぞれに解説します。
皆さま、奮ってご参加ください。
午前(10:00〜12:00)
 
1)てんかんとは何か
2)てんかんの基本的用語
3)てんかんの四大分類プラス・ワンを修得する
4)てんかんの基本的な治療
 

午後(13:00〜15:00)
 
1)妊娠と出産
2)運転
3)正常脳波
4)読んでもらった脳波をどのくらいそのまま信じるか
5)てんかんの脳波

セミナー要綱

セミナーNO. 330
開催日 2015年10月4日 10:00〜15:00
講師 ■兼本浩祐 先生(愛知医科大学精神科学 教授)
診療科目 神経内科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■10月4日(日)に開催しました第330回医療技術セミナー『他科医のための成人の”てんかん”の診断と治療−日常診療での”見逃し”を少なくするために−』は盛会裏に終了しました。
”てんかん”は子どもに多い疾患として認識しておりましたが、数か月前でしたか、池袋で、現役の医師がてんかんの薬が影響したのか、暴走事故の結果、犠牲者が出た事件がありましたが、50歳以降に出てくるてんかんは注意を要する・・・ということ等もあり、取り上げさせていただきました。
講師には、愛知医科大学精神科学教授兼本浩祐先生をお招きしました。広島市内の開業医でありますN先生のご紹介でした。
講義の組立は、午前の部として、?てんかんとは何か−その病態、?てんかんの基本的用語、?てんかんの四大分類+1を習得する、?てんかんの基本的治療、でした。また、午後の部としては、?一般医は何のために脳波を読む必要があるか、?自分で脳波を読まない場合、?レポートを読むための脳波用語の基礎知識、?自分で最低限脳波を読む場合−基礎律動を読む、?自分で最低限脳波を読む場合−てんかん波を読む、?自分でもう少し脳波を読む場合−てんかん波を読む、?脳波の読みすぎはどうして読み落としよりも害が大きいか、?脳波習得の優先順位ー習得難易度と有用度、でしたが、突きつめると、?てんかんの治療−薬物開発の歴史と治療、?脳波図を読むということで、脳波図の読みの基本を教えていただきました。
講義の冒頭に、兼本先生は、てんかんの病態として、?焦点性てんかん、と?全般てんかんを挙げられるとともに、てんかんの4大類型を示され、各類型疾患の概要について触れられました。?年齢依存性焦点性てんかん−100%寛解、子どもに多い疾患、?特発性全般てんかん−80%寛解、薬さえ服んでおれば普通の生活ができる、?年齢非依存性焦点性てんかん−50〜60%寛解、30%が難治性、?てんかん性脳症−20%寛解、精神発達遅滞、多剤併用。これらにプラスして、?心因性非てんかん性発作、?失神発作、を挙げられました。
その後、各々の類型に基づき、具体的な症例を挙げられるとともに、ウエスト症候群、レノックス症候群、小児欠伸てんかん、若年ミオクロニーてんかん、ローランドてんかん、パナイオトプーロス症候群等を挙げられ、好発年齢、発作の特徴、発作間歇期脳波等につき解説をしていただきました。さらに、「知識の整理」として、いろいろな発作の症状をジェスチャーで見せてくださいました。実際に診療されておられるので、なかなか真に迫ったものがありました。
次に、今では専門医以外の医師は、脳波を直接とったり、読んだりされることはほとんどないかと思いますが、脳波へのアプローチを教えていただきました。そうだ忘れてはいけない、最後に挙児希望のてんかん患者さんへの注意と、発作別の運転への現実的危険度のも、触れていただきまっした。
会場受講者からは、熱性けいれんとの違いを始めとして、薬物治療の詳細等につき、多くの具体的な質問が相次ぎ、兼本先生は、明解にお答えになっておられました。

■講師 兼本浩祐 先生(愛知医科大学精神科学 教授)
<主な研究課題>
精神病理学、臨床てんかん学
<略歴>
83年3月京都大学医学部卒業(97年3月医学博士学位取得)
85年4月国立療養所宇多野病院精神神経科医員
86年9月ベルリン自由大学神経科外人助手
88年4月国立療養所宇多野病院精神神経科医員
92年6月国立療養所宇多野病院精神神経科医長
01年1月愛知医科大学精神医学助教授
9月愛知医科大学精神医学講座教授
現在に至る
<学会活動>
日本失語症学会評議員、日本神経心理学会評議員、日本てんかん学会理事、日本精神神経学会学会員、日本精神療法・精神病理学会理事、日本病跡学会理事、日本医学史学会理事、Epilepsy&Behavioreditorialboard(2006-2009)、chairofneuropsychiatriccommitteeofILAE(2013-)、

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販売価格  ¥5,500(税込)

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