実地医家のための 内科で診る不定愁訴②(全3回シリーズ)
不定愁訴にみえる患者から内科疾患を見抜く!;診断マトリックスでよくわかる不定愁訴の診かた
■講師 國松淳和 先生(南多摩病院総合内科・リウマチ膠原病科 部長)
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【セミナー概要】
患者さんの「不定愁訴」に悩まされていませんかその中の何人かは、実は内科的な全身疾患の症状かもしれません。これをうまく見抜けるようになるには、?不定愁訴的となる内科疾患について効率よく学ぶ、?不定愁訴的な患者さんとうまく面談する、の2つが必要です。実際にはどちらも一筋縄でゆかないことですが、”不定愁訴の患者と接したときの「落ち着かない気持ち」を消すこと”をこの医療技術セミナーの3回シリーズ共通の目標にしたいと思います。実は「不定愁訴診断マトリックス」は実地医家の先生方にこそ有用と考えており、当日が本当に楽しみです!拙著「内科で診る不定愁訴」(発行:中山書店)を読んで来ていただくと大変理解が進みやすくなるかと思います。既にご購入の方は当日ご持参ください。セミナー当日会場でも販売致します。講義自体は書籍がなくても大丈夫なように組み立てますのでご安心ください。
「内科で診る不定愁訴―診断マトリックスでよくわかる不定愁訴のミカタ」
國松淳和(単著)
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「呼吸器内科薬のルール73!(レジデントのための薬物療法)」
國松淳和(共著)
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「レジデントのための呼吸器内科ポケットブック」
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JIM2014年8月号特集感染症を病歴と診察だけで診断する!
「ドイツっぽくない麻疹」
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レジデントノート増刊Vol.16No.2疾患の全体像「ゲシュタルト」をとらえる感染症の診断術〜臨床像の核心とその周辺がみえてくる!
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第2回:不定愁訴ケーススタディpartI、partII
今回は具体的な事例をたくさんご紹介いただきます。
不定愁訴の患者さんから、本当の内科疾患をみつけたときの「嬉しさ」というものが私にはあるのですが、そのような事例をケーススタディ方式で読み解いていきます。
総論で述べたことが実際のケースでどのように活かされるか、不定愁訴診療のための「マトリックス」がどのように応用されるかなどについて、追体験できるような形でゆっくり解説します。
著書にあげたケースのみならず、講義当日までに経験したホットな症例について紹介できるかもしれません!
ケースの中で、臨床検査をどのように組み込んでいくかもテーマになります。内科診断学的な回になると思われます。
セミナー要綱
セミナーNO. | 326 |
開催日 | 2015年9月6日 10:00〜15:00 |
講師 | ■國松淳和 先生(南多摩病院総合内科・リウマチ膠原病科 部長) |
診療科目 | 総合診療系 |
DVD価格 | 5,500円(会員価格/税込) |
終了したセミナーの報告と開催の模様
■9月6日(日)に開催しました第326回医療技術セミナー『実地医家のための内科で診る不定愁訴2(全3回シリーズ)−不定愁訴にみえる患者から内科疾患を見抜く;不定愁訴診断マトリックスでよくわかる』は盛会裏に終了しました。
講師には、国立国際医療研究センター附属病院総合診療科の國松淳和先生をお迎えしました。6月7日に続いて2回目ですし、今回は全3回シリーズの2回目、『不定愁訴ケーススタディ』です。
講義の組立は、「不定愁訴」についての考察から始まり、午前4例、午後5例のケーススタディをじっくり解説していただきました。特に、「総合診療科」で扱う「不定愁訴」という性格上、なかなかに興味深い、「疾患推論講座」でもありました。
「不定愁訴」の考察では、推論マトリックスの組立が、”炎症性”と”局在性”という2つの軸を十字型に考察され、4つ出現する局相のどの位置に当て嵌めるか・・・という作業から始まります。ご自分では、「炎症性を軸に発想している。一方、患者さんからの「不定愁訴」というものは、患者さんの独自の物言い、表現からできており、患者さんの表現次第である。そこを聞く医師が上手に解釈しないといけないわけで、いくつもあるポイントの中でどれを信用し、どれにこだわるかが重要で、そのためにはマトリックスを軸に考えてみたら、うまくポイントを押えられますよ・・・ということです。後は、ケースの内容に従って、与えられた個別の疾患について皆さんで考えていくわけでしたが、國松先生は、経歴から推測しても医者になられてまだ12年から10年のはずなんですが、なかなか鋭くてお詳しい・・・のでした。びっくりです。例えば、「不明熱=不明炎症」「血管炎」「各種の神経疾患」「自己免疫疾患」「薬物治療・薬剤」への造詣もなかなか奥が深く蓄積されておりました。
歴戦の古強者であります受講者さんたちもいつの間にか引き込まれて、一緒に考え、好き勝手に自分の解釈を交えながら発言されている・・・という状況で、自由で和気あいあいと講義は進行していきました。
質疑についても、会場受講者からも、ネット受講者からも相次ぎました。そういえば、この日はネット受講者が不思議と多く、皆さん、「不定愁訴」という厄介なテーマの、扱い方、論じ方について、やはりネットで様子見をされたのではないか、と推測しております。
■講師 國松淳和 先生(南多摩病院総合内科・リウマチ膠原病科 部長)
國松淳和先生紹介
2003年日本医科大学卒業。日本医科大学付属病院で初期研修。
2005年国立国際医療センター膠原病科シニアレジデントとしてリウマチ・膠原病の専門研修。
2008年国立国際医療センター国府台病院内科(一般内科/リウマチ科)。
2011年国立国際医療研究センター総合診療科
2018年医療法人社団永生会南多摩病院総合内科・膠原病内科へ
<所属学会・資格>
日本内科学会総合内科専門医、日本リウマチ学会リウマチ専門医、米国内科学会正会員
<著書>
『内科で診る不定愁訴―診断マトリックスでよくわかる不定愁訴のミカタ』(2014年11月;中山書店)
『病名がなくてもできること』(2019年5月;中外医学社)
『仮病の見抜きかた』(2019年5月;金原出版)
『また来たくなる外来』(2020年5月;金原出版)