循環器科系

症例に応じた高齢者の血圧管理

s00296
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高齢者を中心に CKD(慢性腎臓病)を考慮に入れて

■講師 安田隆 先生(吉祥寺あさひ病院 副院長)
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【セミナー概要】
高血圧は通院疾患の中で最も頻度の高い疾患です。高血圧の割合は加齢とともに増加しますので、高齢化の進行とともに高血圧症例は今後もますます増加します。このことは診療する高血圧症例のほとんどは高齢者である、ということを意味します。一方、CKD(慢性腎臓病)も加齢とともに有病率が増加します。高血圧はCKDのリスクですので、高齢の高血圧症例では高率にCKDを合併しています。CKDでは血圧管理が重要ですが、高齢者では加齢に伴う腎血流調整機構の障害などから副作用のみられる割合が高まります。
今回の医療技術セミナーでは、CKDを考慮に入れた高齢者高血圧の管理を中心に、二次性高血圧や治療抵抗性高血圧の管理についても話す予定です。実地医家の先生方が個々の症例に応じて適切に血圧管理を行うために必要な実践的な基本的な考え方を分かりやすく解説します。たかが血圧、されど血圧です。より良い血圧管理を目指す多くの医師のご参加を心よりお待ちしています。
午前(10:00〜12:00)
1)高血圧の定義と頻度
2)血圧測定法(家庭血圧測定の活用法)
3)CKD(慢性腎臓病)の基礎
4)加齢による腎臓の変化と疾患
 
午後(13:00〜15:00)
1)病態に応じた降圧目標と降圧薬の選択
2)特殊な高血圧の管理
3)降圧治療に伴う合併症の管理
4)予後を改善するための高血圧治療は

セミナー要綱

セミナーNO. 296
開催日 2015年2月22日 10:00〜15:00
講師 ■安田隆 先生(吉祥寺あさひ病院 副院長)
診療科目 循環器科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■2月22日(日)に開催しました第296回医療技術セミナー『実地医家のための症例に応じた血圧管理−高齢者を中心にCKDを考慮に入れて』は盛会裏に終了しました。
講師には、聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院腎臓・高血圧内科部長、透析療法部部長安田隆先生をお招きしました。
講義の組立は、午前中が、?高血圧の定義と頻度、?血圧測定法(家庭血圧測定の活用法)、?CKDについて、?加齢による腎臓の変化と疾患、でした。午後が、?病態に応じた降圧目標と降圧薬の選択、?降圧治療の実際と特殊な高血圧の管理、?降圧治療に伴う合併症の管理、?予後を改善するための高血圧治療の実践、ということでした。
進みゆく高齢化社会の中で、高血圧は通院疾患の中で最も頻度の高い疾患で、今後もますます増加することが予想されます。このことは診療する高血圧症例のほとんどは高齢者である、ことを意味します。一方でCKD(慢性腎臓病)も加齢とともに有病率が増加することになり、高血圧はCKDのリスクですし、高齢者の高血圧症例では高率にCKDを合併してきます。CKDでは血圧管理が重要ですが、高齢者では加齢に伴う腎血流調整機構の障害などから副作用のみられる割合が高まり、治療としては難しくなる、ということで、前記の診断と治療について、詳細に、かつ興味深く解説していただきました。
現在、透析患者さんは、約30万人で、毎年4万人増え、3万人がなくなる状況で、1万人が増えていくという状況で、国家予算の上では1兆5千億円が使われているとのことでした。
安田先生のお話の中で、主宰子の頭に残った断片的な知識としては「高齢者はお薬を欲しがられる」「Bluetoeなど、足をよく観察しないと」「高血圧性腎症、腎硬化症等の違いと重要性」「高齢者の高血圧管理時の留意点としては、個人差が大きい、併発疾患が多い、服用薬剤数が多い」「80歳まで生きられた方への指導では、あまり無理なことはさせない」こと等、私見だとお断りになりながらも大胆な提案をたくさんしていただきました。また、最後に、直前に出たばかりの海外の論文等をご紹介いただきました。
講義終了後、安田先生の「お役にたてましたか」との質問に、受講者の一人は、「これまで疑問に思っていたことも、明確にお答えいただきました。私見、大いに結構でした」と、うれしそうでした。

■講師 安田隆 先生(吉祥寺あさひ病院 副院長)
<略歴>
83年聖マリアンナ医科大学卒業、第一内科入局
89年聖マリアンナ医科大学大学院卒業
東京農工大学農学部生物化学研究室研究員
90年聖マリアンナ医科大学第一内科助手
92年米国バンダービルト大学腎臓内科PostdoctoralFellow
94年聖マリアンナ医科大学第一内科助手
99年聖マリアンナ医科大学内科(腎臓・高血圧内科)講師
01年聖マリアンナ医科大学教育改革推進室講師
03年聖マリアンナ医科大学内科(腎臓・高血圧内科)講師
04年内科(腎臓・高血圧内科)助教授
07年内科(腎臓・高血圧内科)准教授
13年4月〜横浜市西部病院腎臓・高血圧内科部長、透析療法部部長
15年4月〜吉祥寺あさひ病院副院長
<著書>
臨床腎臓内科学(南山堂)/血液浄化療法に強くなる(羊土社)/レジデントのための腎臓病診療マニュアル第2版(医学書院)/病気が見えるVol.8腎臓(メディックメディア)/メディクイックブック第1部(金原出版)/今日の臨床検査2013-2014(南江堂)/臨床検査データブック2012-2014(医学書院)/朝倉内科学第10版(朝倉書店)/やさしい臨床医学テキスト(医事日報社)/腎・尿路系コア・カリキュラムテキスト(文光堂)/図解水・電解質テキスト(文光堂)/Dr.安田のクリアカット腎臓学上巻・下巻(ケアネットDVD)
<学会活動>
1)役員・委員
日本高血圧学会評議員、特別正会員
日本腎臓学会評議員、企画・渉外委員会委員、男女共同参画委員会副委員長、卒前卒後教育委員会委員、腎臓病療法指導士に関する検討WG委員、サポーター制度支援委員会委員、非典型溶血性尿毒症症候群診断基準改訂委員会委員
2)認定医・専門医
日本内科学会総合内科専門医、認定内科医、指導医
日本腎臓学会腎臓専門医、指導医
日本高血圧学会高血圧専門医
日本透析医学会専門医、指導医
3)その他
厚生労働症難治性疾患克服研究事業進行性腎障害に関する調査研究班
「IgA腎症分科会」IgA腎症の治療法と予後との関連に関する後方視的な多施設大規模研究代表研究者、IgA腎症ガイドライン執筆委員

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