DVD・テキスト(開催実績)

腹部X線写真の読影演習

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便秘を始めとした画像を用いた新しい臨床推論のご紹介

■講師 西野徳之 先生(綜合南東北病院消化器センター 長)
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【セミナー概要】
「本当は怖い便秘症」
皆さまが、患者さんを診察する時に、「毎日便が出る」方を便秘という診断をすることはまずないと思います。でも、実際の診療では、「毎日便が出る」けれど立派な『便秘』の方はいらっしゃいます。毎日便は出るけど、ボロポロの便が少しだけ・・・・。このような方は腸管の中に鋳型状に硬便が残っていることがあります。でも、難しいのは患者さん自身がそれを自覚していないことなのです。
ではどうすれば、その診断や判定ができるでしょうか
ひとつは言うまでもありませんが、触診です。慢性的な宿便性便秘の方は硬便がS状結腸下行結腸接合部あたりで触れることがあります。
もうひとつは腹部単純X線診断です。腸管の中にどれくらいの便が停滞しているのかを理解することができます。
便秘は自覚していなくても、腹痛や腹部不快という不定愁訴として認識されている方は少なくありません。的確に便秘の診断をしてあげて、処方を変更すると、次回の診察時はとても楽になりましたと喜んでくれる患者さんは少なくありません。
もちろん、器質的疾患として、大腸がんや憩室症、polypなどを評価するために大腸内視鏡を受けていただくようお勧めすることは大切なことです。
でも、たまに救急外来で便秘症の方で一週間便が出ない、おなかが痛いと言って来院された時に、すでに腸管破裂をきたしていて、緊急手術になる方もいます。
便秘も立派な病気です。
本医療技術セミナーにおいてはcommondiseaseとしての「便秘」の様々な症例を画像で供覧致します。便秘の診断に腹部単純X線を上手に使っていただきたいです。腹部単純X線でこのような所見を呈する時に、CTではこう見えます、大腸内視鏡ではこう見えますというような画像と症例提示をご紹介致します。
本医療技術セミナーを受講いただけければ、明日からの日常診療に必ずお役立ていただけるものと思います。
 
「実践腹部単純X線診断」
もうひとつ、腹部単純X線診断についても演習形式でご紹介致します。
腹部単純X線診断の仕方と腸管の異常に対する読影ポイントをご紹介致します。
開業医さんを受診する患者さんで救急疾患(緊急手術が必要もしくは入院加療が必要)の診断をCTではなく腹部単純X線でどうすべきかという症例をご紹介いたします。
本セミナーを受講頂くことで、便秘だけでなく、腹部疾患に対するみなさんのapproachが変わってくるかもしれません。
みなさんとお会いできる日を楽しみにしています。
10:00-12:00『透視力を鍛える!ここまで読める腹部単純X線診断』
1.腹部症状を訴える患者の診察時の腹部X線撮影の薦め
2.腹部X線を問診、触診に続く診察に活かす方法
3.病態の透視力を高め、腹部X線からの情報を最大限に引き
出すための私の工夫
 
13:00-15:00『実践腹部単純X線診断』
腹部単純X線診断についても演習形式でご紹介致します。腹部単純X線診断の仕方と腸管の異常に対する読影ポイントをご紹介致します。また、受診する患者さんで救急疾患(緊急手術が必要もしくは入院加療が必要)の診断をCTではなく腹部単純X線でどうすべきかという症例をご紹介いたします。
 
いただきましたスライドデータの最終的な講義の組立は
?意外に難しい腸閉塞の診断(スライド218枚)
?Constipation本当はこわい便秘(スライド164枚)
?腹部単純X線診断(スライド222枚)合計604枚
です。ご期待下さい。

セミナー要綱

セミナーNO. 265
開催日 2014年7月6日 10:00〜15:00
講師 ■西野徳之 先生(綜合南東北病院消化器センター 長)
診療科目
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■7月6日(日)に開催しました第265回医療技術セミナー『腹部単純X線写真の読影演習−便秘を始めとした画像を用いた新しい臨床推論の紹介;腸閉塞、便秘、他の諸疾患』は盛会裏に終了しました。
講師には、財団法人脳神経疾患研究所附属総合南東北病院消化器センターセンター長西野徳之先生をお招きしました。西野先生との出会いは、6年前に、日経メディカル誌に「腹部単純X線写真の撮影のススメ」という記事を読んでからです。実地医家における日常診療で腹痛の患者というと、腹部エコーを取るのが普通と思われているようですが、ぜひとも腹部単純X線写真を撮りましょう、という当時はユニークな主張でありました。その後も、まだまだ広がりは遅々として進まないようではありますが、応援しております。
講義の組立は、午前が、?意外に難しい腸閉塞の診断−腹部単純X線撮影のススメ、?本当は怖い「便秘」の話、午後が、?腹部単純X線写真の読影とその真実−あなたは真相にどこまで迫れるか、でした。
話を聞いていて、”niveau”と”FreeAir”が肝心ではあるが。腸管ガスの意味(一般に歩行できる健康な成人で食事のすぐ後でなければ通常は小腸ガスは認められない。これに対して正常な小児および、臥床中の成人では腹部にまったく異常がなくてもしばしば相当量の小腸ガスが認められる。大腸ガスは非特異的な所見として捉えられているが、一般に腸管の多くの部分は液体、食物あるいは糞便を含んでいるか、あるいは虚脱しているために通常は見えない。ただし、時には気泡の混じった半固形の糞便を含んでいるがゆえに結腸の輪郭が部分的に認められることがある)と鏡面形成像(ニボー、niveau:患者が立位を取ると、腸管内容物のうち液性成分は下に、気体成分は上に移動し、水平に液面像を形成する。これを鏡面像(ニボー:niveau;air-fluidlevelと呼ぶ)の意味が重要ではあるが、こればかりではない、とのこと。こうした重要な点に混じえて、だまし絵というか錯視を利用したX線写真の読影技術の重要性、気づきの医療が強調された。もちろん、X線写真の位置づけは、”変だな”というちょっとした疑問をきっかけに、CTやMRIを取ろうとする探究心の入口にある、とのこと。
受講者全員が、講師の供覧するX線写真に食い入るように見入り、どこかおかしなところはないかを探し、レーザーポインターでチェックする光景も、微笑ましいものでありました。

■講師 西野徳之 先生(綜合南東北病院消化器センター 長)
講師略歴
87年自治医科大学卒業
87年5月−89年5月
旭川医科大学第3内科
研究生(旭川保健所勤務)
89年6月−92年5月
市立稚内病院内科―
利尻島国保中央病院内科
94年6月−96年9月
利尻島国保中央病院院長
96年10月−00年3月
新井病院―北成病院
00年4月−9月
市立根室病院内科医長
00年10月−
郡山市・総合南東北病院消化器センター内科消化器内科科長
07年4月−
消化器センター長(現職)
著書
「腹部単純?線写真の読影のしかた」
(10年、中外医学社)
認定医:日本消化器内視鏡学会認定医、日本消化器病学会認定医、認定産業医、日本消化器病学会指導医、日本消化器内視鏡学会指導医。

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