DVD・テキスト(開催実績)

静脈血栓塞栓症(VTE)と下肢の末梢動脈疾患(PAD/ASO)の診断と治療

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エコー検査の実習付き

■講師 榛沢和彦 先生(新潟大学医歯学総合研究科呼吸循環外科 講師)
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【セミナー概要】
今回の医療技術セミナーで、急遽、新しい動脈硬化の検査法を紹介します!!
 
さて先日2015年4月19日、20日、5月10日、11日と岩手の被災地で下肢深部静脈検診を行いました。そのときにPASESAという新しい装置で動脈硬化指標AVIを被災者対象に測定しました。その結果、復興の進んでいない地域で足の血栓が多く、またAVI値が高いことが判明しました。また病院から近い仮設住宅団地ではAVIが低いという結果も得られ、血圧に関する病院受診行動がAVI測定でわかる可能性が示唆されました。このPASESAは理化学研究所で開発され、国の後押しもあって保険点数が検査にすでに付いています。価格は1台ABI測定装置の1/3〜1/4程度で、保険点数が50点付くので血圧計代わりに使えばすぐに元が取れます。また簡単に動脈硬化の進展予測や降圧剤の内服状況が予測できるので非常に医者としては便利です。今回のセミナーで、この装置を会場でハンズオンすることにいたしました。さらに今回は超小型のポータブルエコーも持ち込んで皆様に使っていただき、非常の際に役立つことを理解してもらいたいと思います。エコー実技については、エコーを用いた血管穿刺のテクニックも代用品を使って実際にやってもらいます。それから、DVT予防と治療に使う弾性ストッキングの基礎と応用も行います。
今回の新たなメニューとして
?弾性ストッキングの着用練習
?新規抗凝固療法薬の特徴と今後のDVTへの臨床応用について(治験の経験から)
?エコーによる穿刺の練習(T字型プローブの可能性)
?PASESAによる新たな動脈硬化指標の測定実習とその意義について
?超小型携帯型エコー装置による災害時下肢静脈エコー検査の方法
?新たな頸動脈血流モニタリング装置の実習
 

東日本大震災では厳しい環境の避難所で静脈血栓塞栓症(DVT)が多発し、肺塞栓症(PE)の発生も少なくありませんでした。このように日本人でもDVTおよびPEが増加しいています。欧米では既にDVTとPEは静脈血栓塞栓症(venousthrombo-embolism;VTE)として統合した疾患とされており、密接に関係することがわかっています。本医療技術セミナーでは、VTEの診断に関してエコー検査から造影CTまで、その方法と読影方法などを体系的に解説します。また治療に関しては弾性ストッキングなどの理学療法から血栓溶解療法、そして最新の抗凝固療法までを体系的に解説します。
一方、閉塞性動脈硬化症(ASO)は欧米では末梢動脈疾患(peripheralarterialdisease;PAD)と称されるようになっています。これはPADが冠動脈疾患や頸動脈疾患などの他の動脈疾患と密接に関連することにあります。末梢動脈疾患PAD(ASO)は症状の無い状態から始まっており、早期診断治療が重要であり、特に薬物治療と運動療法が有用です。本医療技術セミナーでは、PADの診断法についてABI(ankle-brachialpressureindex)やエコー検査などから造影CTまで体系的に説明する。また、治療に関しても薬物治療・運動治療から外科的治療の適応までを体系的に解説します。
静脈血栓塞栓症(VTE)は予防できる疾患であり、下肢の末梢動脈疾患(PAD)は早期発見・治療で進行を遅らせることができる疾患です。ぜひこの機会に両者の早期診断法と治療法を知っていただき、一人でも多く患者様が肺塞栓症で死亡しないように、また下肢切断とならないようにしていただければと思います。
皆様、奮ってご参加ください。
10:00-11:30講義静脈血栓側線症(VTE)と
下肢の末梢動脈(閉塞性)疾患(PAD・ASO)
11:30-12:30実技触診法、血圧計を用いたABI測定法、
下肢動脈エコー検査法
12:30-13:30昼食・休憩
 
13:30-15:00講義下肢末梢静脈疾患(PAD・ASO)とリンパ疾患
 
15:00-16:00実技肢静脈エコー検査法、弾性ストッキング着用法

セミナー要綱

セミナーNO. 260
開催日 2014年6月8日 10:00〜15:00
講師 ■榛沢和彦 先生(新潟大学医歯学総合研究科呼吸循環外科 講師)
診療科目
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■6月8日(日)に開催しました第260回医療技術セミナー「静脈血栓塞栓症(VTE)と下肢の末梢動脈疾患(PAD/ASO)の診断と治療」は盛会裏に終了しました。
講師には、新潟大学医歯学総合研究科呼吸循環外科講師の榛沢和彦先生をお迎えしました。榛沢先生は、新潟や東日本大震災等の被災地での避難された被災者の検診活動でつとに有名な方です。最近はイタリアの被災地での活動でも評判です。
講義の組立は、午前が「静脈血栓塞栓症(VTE)の診断と治療」で、午後が「下肢の末梢動脈疾患(PAD/ASO)の診断と治療」でした。
午前の講義では、被災地での「車中泊」や「床にゴロ寝」から置きやすい静脈血栓症や肺塞栓症といった疾患の出方だけではなく、飛行機の狭い座席で長時間体を動かさない結果によるエコノミー症候群はもうすっかり有名な話ですが、普通の生活、長時間の電車やバス旅行の中でも起きることが指摘されました。原因としては長期間体を動かさない、あるいはトイレを我慢して水を摂らないこと等。あと、びっくりしたのが、入院中にも起きやすい・・・のだそうです。ここでは、弾性ストッキングの着用のコツが披露されました。細かくタグって履くのではなくて、2つに折って押し入れた後、半分を引っ繰り返して履く・・・のだそうです。
午後の「下肢の末梢動脈疾患(PAD/ASO)の診断と治療」では、致死性の高い疾患であり、経過としては急に悪くなるので、その前に気付いて処置をすることが大事な疾患であることが強調されました。まず、薬物療法を施して・・・、ダメなら手術・・・とかいう方法ではなく、危機がいっぺんに来るので、定期的なエコー検査とかが重要である・・・とのことです。薬物、カテーテル、手術、運動療法、物理療法について紹介されましたが、フットポンプ療法も。腰椎や脊椎の狭窄症による下肢のしびれや歩行障害(前かがみになり上り坂は得意)との違い、も解説されました。
各々のセッションの後には、エコー検査や果物の入ったゼリーによる穿刺エコー法の実技指導が行われました。
この日、理研と共同開発された”血圧以外に血管の硬さが自動的に測れる医療器”(PASESA)も持ち込まれ、詳しい活用術が紹介されるとともに受講者の方が交代で検査を受けておられました。因みに主宰者も受けて、異常なし・・・との診断結果でした。
この日は、東京地方は大豪雨の通過中でしたが、全国的に雨に降り篭められた方々がネット中継を視聴されていたのか視聴者が多くて、質問もたくさん寄せられました。

■講師 榛沢和彦 先生(新潟大学医歯学総合研究科呼吸循環外科 講師)
<略歴>
89年新潟大学医学部卒業
新潟大学医学部外科入局
90年三条済生会病院外科
91年新潟大学医学部第二外科入局
水戸済生会総合病院外科
92年新潟大学大学院入学
96年県立中央病院胸部外科
97年医学博士号取得
新潟市民病院心臓血管、呼吸器外科
県立新発田病院胸部外科
98年新潟大学第二外科助手
99年新潟大学医学部付属病院集中治療部助手
02年東日本循環器病院心臓血管センター心臓血管外科医長
04年新潟大学医歯学総合病院呼吸循環外科医員
9月新潟大学教育研究院医歯学系助手
06年聖マリアンナ医科大学内科非常勤講師
07年獨協医科大学内科非常勤講師
11年新潟大学災害・復興科学研究所兼任
12年新潟大学医歯学総合病院心臓血管外科講師

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販売価格  ¥5,500(税込)

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