実地医家にできる胆膵疾患の診断と治療(特にがんを早期に診断するために)
胆道疾患診療の実際/膵臓疾患と膵がんの早期の診断
■講師 西野徳之 先生(綜合南東北病院消化器センター 長)
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【セミナー概要】
膵がんは近年増加している疾患の一つです。
多くのがんは早期診断・早期治療が可能となってきていますが、依然膵がんの早期診断は難しいのが現状です。では膵がんの早期診断はあきらめるしかないのでしょうか
今回の医療技術セミナーでは、実地医家にできる早期膵がんの診断のヒントをご紹介し、みなさんの日常診療の一助としていただけるようにしたいと考えています。
みなさま、奮ってご参加下さい。
午前で「胆道疾患診療の実際」、午後に「膵臓疾患と膵がんの早期の診断」を行います。
急性胆のう炎と急性胆管炎の違い、胆石と総胆管結石の違い、胆道がんの診断についての講義を致します。それに伴い、胆膵疾患における採血、腫瘍マーカーの特徴、超音波検査、MRi/MRCP、PETそしてERCPについて検査の意義と実際(造影、乳頭切開EST、ENBD、ERBD、EMS、胆石除去術)をご紹介致します。消化器内科医の診療の実際をご覧いただくことで、みなさんの診療に具体的なイメージをお持ちいただき、明日からの診療にお役立ていただけるのではないかと思います。講義は症例検討を中心として、ご紹介させていただきますので、分かりやすい内容となっています。
セミナー要綱
セミナーNO. | 243 |
開催日 | 2014年2月16日 10:00〜15:00 |
講師 | ■西野徳之 先生(綜合南東北病院消化器センター 長) |
診療科目 | 消化器科系 |
DVD価格 | 5,500円(会員価格/税込) |
終了したセミナーの報告と開催の模様
■2月16日(日)に開催しました第243回医療技術セミナー『実地医家にできる胆膵疾患の診断と治療』は盛会裏に終了しました。
講師には、福島県郡山市で原発事故による患者増大にも関わらず、深刻な医師減少という中で奮闘されている総合南東北病院消化器センターセンター長西野徳之先生をお招きしました。西野先生は、昨年7月20日の「腹部X線写真の読影」以来のご登場です。
「胆膵疾患」というテーマですが、通常は”肝胆膵”疾患と一括りで扱われることが多いかと思いますが、この扱いだと、結局話題に事欠かない”肝臓”が大きく取り扱われることになり、胆膵は時間がなくなったりすることになり、キチントトというかあまり扱われることがなくなるので、あえて今回は「胆膵疾患」を対象とすることになりました。
講義の組立は、午前が「胆膵疾患における内視鏡検査・治療」ということで、胆道の疾患(胆石、胆嚢がん、胆管がん、乳頭部がん)、膵臓の疾患(慢性ならびに急性膵炎、膵嚢胞、良性ならびに悪性腫瘍、ほか)が、取り上げられました。午後は、「膵がんの診断と治療−治療可能な膵がんを診断するために」ということでした。
主宰者の覚束無い知識では、胆嚢の疾患といえば、まず胆石、痛くてじっと脂汗を流して我慢している人を思い浮かべますし、膵臓の疾患といえば、なかなか見つけにくくて、見つかった時はおおかた手遅れで、半年くらいで命を落としかねない・・・・というところかと思います。またこれらの疾患と実地医家の関わりあいでは、腹痛や腰痛、背部痛で訪れた患者さんにエコー検査を主として立ち向かい、異常を感知して基幹病院に紹介することかと思います。で、検査には結局CTやMRI、PET、ERCP、血管造影等の検査機器の駆使や検査結果(機器)の組合せでようやく診断がつき治療に移される・・・・ということになる。そう多くない疾患でもあり、実地医家の出番は少ないけど、最初の取っ掛りが大事で、異常に気付くか気付かないかで患者さんの命が左右されかねないことになる重要な役割だと感じておりました。
いつもと比べて質問も多くはなく、予定した質疑時間も活用せずに早く終わってしまいましたが、逆に、午後からで、かつ遅れて出席された受講者に対して、西野先生は親切なことに最初から講義をしてくださるという、主宰者も初めての経験にも遭遇してしまいました。西野先生、ありがとうございました。
■講師 西野徳之 先生(綜合南東北病院消化器センター 長)
講師略歴
87年自治医科大学卒業
87年5月−89年5月
旭川医科大学第3内科
研究生(旭川保健所勤務)
89年6月−92年5月
市立稚内病院内科―
利尻島国保中央病院内科
94年6月−96年9月
利尻島国保中央病院院長
96年10月−00年3月
新井病院―北成病院
00年4月−9月
市立根室病院内科医長
00年10月−
郡山市・総合南東北病院消化器センター内科消化器内科科長
07年4月−
消化器センター長(現職)
著書
「腹部単純?線写真の読影のしかた」
(10年、中外医学社)
認定医:日本消化器内視鏡学会認定医、日本消化器病学会認定医、認定産業医、日本消化器病学会指導医、日本消化器内視鏡学会指導医。