新しい診療ガイドラインに基づく

■講師　今井圓裕 先生（宝塚市・中山寺いまいクリニック　院長）
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【セミナー概要】
CKD（慢性腎臓病）は2002年にその概念が発表され、10年がたつ。2012年に、CKDの重症度分類が改定され、従来のGFRによる分類ではなく、GFRと尿アルブミン量を組み合わせて重症度を決定するようになった。また、糸球体腎炎、血圧、腎性貧血、CKDの診断とマネジメントの4つのガイドラインがKDIGOより出版された。これを受けて、日本腎臓学会はCKD診療ガイド2012およびCKD診療ガイドライン2013を出版した。本医療技術セミナーでは、エビデンスに基づいて新しく変わったCKDの診療に関して紹介するとともに、具体的な症例も提示して治療法の実際を示す。
皆さま、奮ってご参加ください。
10:00-12:00CKD診療のここが変わった
１．CKDの定義、重症度分類の改訂点について
２．CKD患者の生活習慣はどのように改善するか
３．CKD患者の高血圧はどのように診断し治療するか
 
13:00-15:00糖尿病性腎症はズバリこのように治療する
１．糖尿病合併CKDについて
２．腎性貧血の診断と治療
３．CKD患者への薬剤使用の注意点

セミナー要綱

終了したセミナーの報告と開催の模様

■11月4日（祭・月）に開催されました第219回医療技術セミナー「新しいガイドラインに基づくＣＫＤ（慢性腎臓病）の最新の診断と治療」は盛会裏に終了しました。
講師には、宝塚・中山寺いまいクリニック院長/前名古屋大学附属病院腎臓内科特任教授であります今井圓裕先生をお招きしました。今井先生は、08年から12年まで日本腎臓学会の理事を務められ、ＣＫＤ治療ガイドライン作成委員会の委員長をお務めになられた方です。特に、今回のセミナーは、日本腎臓学会により、『ＣＫＤ診療ガイドライン』が見直され、改定されたことを受け、その改訂責任者を務められた今井先生をお呼びしてお話を伺おう・・・との主旨で企画・開催されました。
なお、このセミナーは、もともとは9月16日に予定されておりましたが、たまたま台風16号の襲来で、この日に延期していた分です。
午前の講義の組立は、「ＣＫＤ診療のここが変わった」との小テーマの下、?ＣＫＤの定義、重症度分類の改訂点、?ＣＫＤ患者の生活習慣はどのように改善するか、?ＣＫＤ患者の高血圧はどのように診断し治療するのか、ＣＫＤと栄養、糖尿病性腎症、高Ｋ血症、等について詳細な解説が行われました。
午後の講義の組立は、「糖尿病性腎症はズバリこのように治療する」との小テーマの下、?糖尿病合併ＣＫＤ、?腎性貧血の診断と治療、ＣＫＤ患者への薬剤使用の注意点、等について詳細な解説が行われました。
腎臓の疾患は、高血圧や糖尿病の疾患と隣合せであり密接な関連があり、幅広い視点を持って、総合的に治療に当たらなければならない・・・ということなのでしょう。実際には、日本高血圧学会の『高血圧診療ガイドライン』や日本糖尿病学会の『糖尿病診療ガイドライン』と関連付けられながら、解説されました。
質疑では、会場からもネット受講者からもたくさん寄せられ、今井先生は、ガイドライン作成という大きな任を果たされた、そして何から何まで知り尽くし、いろんな要素を検討し尽くした・・・自信を見せられながら、慎重にお答えになっておられました。
 

■講師　今井圓裕 先生（宝塚市・中山寺いまいクリニック　院長）
＜略歴＞
80年鹿児島大学医学部卒
大阪大学医学部第一内科
87年バンダービルト大学留学
90年大阪大学栄養学教室助手
95年大阪大学第一内科助手
01年大阪大学第一内科講師
大阪大学腎臓内科科長
04年大阪大学第一内科助教授
05年大阪大学老年腎臓内科学助教授
05年大阪大学附属病院血液浄化部
部長
09年名古屋大学腎臓内科特任准教授
11年名古屋大学腎臓内科特任教授
12年中山寺いまいクリニック院長
 
＜学会活動など＞
2008-2012年
日本腎臓学会理事
CKD治療ガイドライン作成委員会委員長
 
<著書>
CKD診療ガイド2012ガイドブック、
CKD診療現場の質問に答えるQ&A、
CKD診療ガイド2012Q&A、
CKD診療のコツ、
慢性腎臓病の自己管理、
腎臓内科レジデントマニュアル、
ネフローゼ症候群診療指針「完全版」、
朝倉書店内科学第10版、
中山書店内科学書、
ComprehensiveClinicalNephrology5thEd.