一般医学系

実地医家にできる虚血性心疾患の診療と適切な管理

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外来での検査/薬物治療におけるポイント−狭心症、心不全、心筋梗塞、突然死の予防のために

■講師 長田尚彦 先生(聖マリアンナ医科大学循環器内科 講師)
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【セミナー概要】
臨床で虚血性心疾患を見る際に、最も求められるスキルは何でしょうか運動負荷試験、核医学検査、心臓CT検査、採血など、多くのツールが必要と思われますが、実際にはいろいろと診療に苦慮されていることが多いのではないでしょうか。今回の医療技術セミナーでは、虚血性心疾患を診断する上において、実地医家の立場で問診、胸部写真、心電図、通常採血などのツールによってどこまで迫ることができるかをご説明します。またどの様なタイミングで専門医に送るのか、また緊急性はどうやって判断するのか、診断された虚血性心疾患の薬物治療をどうするのかなど、非専門家の立場に立ってお話したいと思っています。これまで怖かった“循環器領域の診断および治療、管理”が、自信を持てるようになれると確信しています。
皆様方のふるってのご参加をお待ち申し上げております。
10:00-12:00虚血性心疾患を見逃さないための外来管理〜専門医にはいつ相談すべきか〜
虚血性心疾患の診断には“胸痛”“胸部不快感”などの自覚症状をいかに聞き取るかが重要になってくる。外来で虚血性心疾患を診断するために最も重要なことは、いかに聞き出して虚血性心疾患に伴う胸痛であるかを疑うことにある。次いで心電図検査、採血検査を行い、総合的に虚血性心疾患を疑うことになる。しかしながら、実地臨床で専門医に送る際は“心エコー検査、Holter心電図検査、運動負荷試験などは前もって行っておいた方が良いのか”“緊急に専門医に送った方が良いのか”など悩むことが多いと思われる。狭心症診療をいかに構築し展開していくかの具体的方策を説明したい。
12:00-13:00昼食・休憩
13:00-15:00虚血性心疾患の外来管理〜突然死を予防する、心不全に進展させない〜
虚血性心疾患を外来で診察する機会は比較的多い。特に病診連携の発達により、狭心症、心筋梗塞などの治療後の患者を依頼されることは少なくないはずである。ここで外来管理の目標は虚血の再発に伴う突然死や、心機能低下に伴う心不全の進展をいかに予防するかが重要になる。虚血性心疾患の管理の基本は薬物治療であり、その中心に位置するのがβ遮断薬と抗血小板治療になる。これらの薬は継続すべきなのか、減量できないのかなど悩むべきことは多い。また心機能低下があり心不全兆候のある場合などは、これらの薬物をどうすべきか非専門家医師にとっては悩ましい問題である。外来での薬物治療をいかに構築していくかなど具体的方策を説明したい。

セミナー要綱

セミナーNO. 208
開催日 2013年6月23日 10:00〜15:00
講師 ■長田尚彦 先生(聖マリアンナ医科大学循環器内科 講師)
診療科目 一般医学系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■6月23日(日)に開催しました第208回医療技術セミナー「実地医家にできる虚血性心疾患の診療と適切な管理−外来での検査/薬物治療におけるポイント」は盛会裏に終了しました。
講師には、聖マリアンナ医科大学循環器内科講師長田尚彦先生にお願いしました。長田先生は、10年の3月に北里大学の猪又先生と一緒に『心不全はこわくない』を依頼して以来3年ぶりのご登場です。ちょっと甲高い相変わらずの大きな声で自信に満ちて明快にお話しいただきました。
講義は午前が虚血性心疾患を見逃さないための外来管理−専門医にはいつ相談すべきか(いつ送るべきか)で、?胸痛患者への対応、?胸痛患者の心電図、?胸痛患者の検査方法、午後は虚血性心疾患の治療、合併症で、?抗血小板薬のトレンド、?虚血性心疾患の治療のトレンド、?臨床現場でチェックすべき内容、でした。
午前のお話は”胸痛”以外に見逃されやすいメルクマールから始まりました。問診が重要で、最近何かおかしい…、胸が痛い…苦しい、診察の6から7割はここで決まる。次に、心電図の読み方に。ST上昇がポイントだが、下降も同時の場合は上昇にポイントを置く。心電図は安静時のものでは何も分からない、運動負荷試験を課す場合には、何が起きても対応できるようなリスクを考慮しておかなければならない・・・・。不安定狭心症や心筋梗塞と安定型狭心症。虚血や肺塞栓症のグレイな症状についていろいろと解説していただきました。心に残っている言葉としては、「数年後には冠動脈CTの時代がくるでしょう」でした。
午後は薬物療法の他に、トレンドな治療法についても解説していただきました。かつては、冠動脈のバイパス手術が流行った時期がありましたが、その後はPTCA(経皮的インターベンション)から、バルーン療法、ステント置換、最近はカテテールで末梢血管にも治療が及ぶようになったり、大動脈弁狭窄症では精巧な人工弁が出来ていたりしているようです。カテテール治療は、外国と比べて、日本では多くやられるようになっています。ただし、心臓や血管だけを治療の対象にしていても治らない、結局は”全身治療”なんだとする考え方が必要である、とのこと。あと、睡眠時無呼吸症候群という疾患は、呼吸器の病気というよりは、無呼吸により低酸素になった心臓の病気であるとも考えられる、というお話にはびっくりしました。夜に救急車を呼ぶような事態の多くは、案外これかもしれませんね。

■講師 長田尚彦 先生(聖マリアンナ医科大学循環器内科 講師)
<専門分野>
心不全、心臓リハビリ、睡眠時無呼吸症候群
 
<略歴>
95年3月聖マリアンナ医科大学大学院卒業/4月米・セントルイス大留学/97年4月聖マリアンナ医科大学循環器内科助手/03年1月講師、現在至

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