一般医学系

高齢者の診かた(1)−心身医療、循環器、呼吸器、運動機能(2回シリーズ)

s00193
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1.循環器科、運動機能

■講師 江頭正人 先生(東京大学医学部老年病科 准教授)
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■講師 小川純人 先生(東京大学加齢医学/老年病科 講師)
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【セミナー概要】
高齢者医療は内科診療の延長では上手くいかない。高齢者を診るには、合併症や高齢者特有の症状(老年症候群)、生活機能、生活環境などその人の健康に関わるすべてを把握した上で、重要な問題は何かを見極め、それに基づいて医療やケアの優先順位付けをして提供することである。しかしながら、医療制度や患者側の専門医指向、医療への盲信なども障壁となって、そのような医療実践はまだまだ不十分である。
本医療セミナーでは、高齢者医療でも重要な4つの分野を取り上げ、各分野の専門医でもある老年科医が講義を行う。普段診なれた疾患を通して老年医学の考え方を身に付ける良い機会となろう。
『高齢者の診かたー心身医療、循環器、呼吸器、運動機能』
 
3月24日(日)
午前;循環器:高血圧、心不全など(江頭正人)
1.高齢者の動脈硬化性疾患の特徴は
2.高齢者の動脈硬化危険因子の考え方は
3.高齢者における脂質異常症治療薬の使い方とは
4.高齢者の高血圧の特徴は
5.高齢者における降圧薬の使い方とは
6.高齢者における安全で有効な抗血栓薬の使い方とは
 
午後;高齢者の転倒・骨粗鬆症とその対策(小川純人)
1.高齢者の転倒要因や背景は
2.骨粗鬆症の診断基準や診断方法は
3.骨粗鬆症の治療法や治療薬は
 
4月14日(日)
午前;認知症と不眠(秋下雅弘)
1.認知症の危険因子となる生活習慣(病)は何ですか
2.抗認知症薬の使い分けはどのようにしますか
3.認知症患者の生活習慣病管理で気を付ける点は
4.高齢者の不眠に対してどのような生活指導を行いますか
5.高齢者に対する適切な睡眠薬の使い方は
 
午後;呼吸器:肺炎、COPDなど(山口泰弘)
1.高齢者の肺炎の特徴は何でしょうか
2.嚥下機能の低下した高齢者には、どのような指導をするとよいでしょうか
3.高齢者の肺炎を予防するには、どのような方法があるでしょうか
4.日常診療で、COPD患者の何を評価すればよいのでしょうか
5.COPDには、どのような治療があるのでしょうか
6.COPDは、なぜ全身疾患といわれるようになったのでしょうか
 

セミナー要綱

セミナーNO. 193
開催日 2013年3月24日 10:00〜15:00
講師 ■江頭正人 先生(東京大学医学部老年病科 准教授)
■小川純人 先生(東京大学加齢医学/老年病科 講師)
診療科目 一般医学系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■3月24日(日)に開催しました第193回医療技術セミナー「高齢者医療−心身疾患、循環器疾患、呼吸器疾患、運動機能(2回シリーズ)」の「1.循環器疾患、運動機能」は盛会裏に終了しました。
この企画は、東京大学大学院医学系研究科加齢医学/附属病院老年病科の准教授秋下雅弘先生に2回シリーズでお願いしました。秋下先生、そして第一回目で循環器疾患についてお話をされた江頭先生には、旧メディカル・コア時代の09年3月以来、ちょうど4年ぶりのご出演になりました。
講義ですが、午前中は江頭正人先生によります「循環器疾患とその対策」でした。組立は、「動脈硬化性疾患」「脂質異常症」「高血圧と降圧剤の使い方」「抗血栓薬の使い方」ということでしたが、丁寧で特に実践(戦)的な解説でありました。
午後は講師の小川純人先生によります「運動機能−特に高齢者の転倒・骨粗鬆症とその対策」ということで、高齢者が寝たきりや要介護・要支援になる要因から説き起こされ、骨粗鬆症や運動指導・転倒予防、薬物治療等につき詳細な解説をして下さいました。
午前の循環器の項で、お聞きしていて、いくつかの興味ある事実の断片が耳に止まりました。フムフム、?海外では心筋梗塞が多いが、日本では脳梗塞が3倍多い、その脳梗塞では、ラクナ梗塞が減りつつあり、代わって心源性脳梗塞が増えつつある。その「心原性」というのは、下肢や頚部の血管内のプラークが、心房細動によりはがれて、脳に飛んで梗塞を起こす病態で、あの長嶋監督やオシム監督がそうだった。?懐かしい高血圧学会のガイドライン策定作業で、一番議論がまとまらない部分が、80歳以上の方に対する対応で、そのポイントは元気な80歳と病気がち、あるいは寝たきりの80歳の方へのガイドラインで、特に寝たきりの方へは別に設定する必要がある・・・・との議論であり、新しいガイドラインは間もなく発表されるようだ。2000年の主宰者が在職時に初めて設定されたガイドラインも何回も改訂され、進化を遂げていることに感動を覚えました。また、午後の講義では、?高齢者の背中がだんだん小さく円くなっていく現象は確かに存在すると思いますが、その現象を「亀背」と表現されてあったのですが、ナルホドうまい表現だと感じました。
この日は、午前の講義が、途中で質問が飛び交い長くなったもこともあり、また午後の質疑もたくさんたくさん質問が出て、結局昼休みを短くしてもおっつかず、ネット受講者からの質問には対応できず、お二人の講師殿には残って回答をご準備いただきました。このQ&Aは、「こぼれ話」に掲載させていただいております。

■講師 江頭正人 先生(東京大学医学部老年病科 准教授)
<略歴>
1989年03月東京大学医学部医学科卒業
1989年06月東京大学医学部附属病院内科
研修医
1990年06月日赤医療センター内科研修医
1991年06月社会保険中央総合病院内科
1992年01月自治医科大学循環器内科
1994年03月東京大学大学院医学系研究科加齢医
学医員
1996年11月東京大学大学院医学系研究科加齢医
学助手
1999年01月チューリッヒ大学循環器内科
2004年04月東京大学大学院医学系研究科加齢医
学助手
2005年01月東京大学大学院医学系研究科加齢医
学講師
2011年01月東京大学医学部附属病院総合研修
センター特任准教授
2015年03月東京大学医学部附属病院教育研修
部准教授
現在に至る
 
<免許・資格>
医師免許医学博士(東京大学大学院)
内科専門医内科指導医
老年病専門医老年病指導医循環器専門医
 
<所属学会>
日本内科学会日本老年医学会(代議員)日本抗加齢医学会
日本循環器学会日本血栓止血学会(代議員)日本動脈硬化学会(評議員)
日本高血圧学会日本血管生物医学会
日本医学教育学会
 
<賞>
#2001年TheodoreNaegliPrize(Basel、Switzerland)
#2004年日本高血圧学会HypertensionResearch-Novartis賞優秀論文賞

■講師 小川純人 先生(東京大学加齢医学/老年病科 講師)
<略歴>
93年3月東京大学医学部医学科卒業
94年JR東京総合病院内科
96年日本学術振興会特別研究員
01年カリフォルニア大学サンディエゴ校留学
05年東京大学老年病科助手、文部科学省高等教育局医学教育課専門官(併任)
06年東京大学医学部附属病院老年病科助手
08年東京大学医学部附属病院老年病科講師
現在に至る。
<関連著書>
『新しい骨粗鬆症治療』診断と治療社(2012)
『高齢者の転倒予防ガイドライン』メディカルレビュー社(2012)
『カラー版内科学』西村書店(2012)
『ClinicalCalcium』医薬ジャーナル社(2013.1月号)

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