ノロウイルス・ロタウイルス等による疾患の診断から感染制御までuptodate

■講師　大路剛 先生（神戸大学付属病院感染症内科　准教授、感染制御部 副部長、神戸大学都市安全研究センター　准教授）
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【セミナー概要】
近年、猛威をふるっているノロウイルス。この季節では吐き気が特徴ですので、嘔吐の患者さんはつい、ノロウイルスと考えがちですが、それ以外にも様々な吐き気や嘔吐をきたす疾患があります。クリニックで見落としたくない致命的な疾患、さらにノロウイルスと似ているようで異なる吐き気や嘔吐がメインの“胃腸炎”についてお話しします。さらにノロウイルスやロタウイルス、関連ウイルスについても最近のトピックを交えてお話しします。
皆様、奮ってご参加下さい。
 
ご注意：この日の10時から15時まで、この会場では『No.179薬（クスリ）もリスク！薬の副作用マスターコース』（講師：筑波大学水戸地域医療教育センター教授徳田安春先生）を開催しておりますが、その会場受講者がこのセミナー（No.182）を受講される場合、受講料を半額にさせていただきます。15:30-18:00
 
クリニックで診る“胃腸炎”〜ノロウイルスなどなど、診断から感染制御まで〜
 
１．その疾患は“胃腸炎”ですか
２．クリニックでおこなう感染制御
３．ノロウイルス、ロタウイルス等uptodate

セミナー要綱

終了したセミナーの報告と開催の模様

■1月13日の午後に開催しました第182回医療技術セミナー「新春記念セミナー２/緊急企画クリニックで診る”胃腸炎”−ノロウイルス・ロタウイルス等による疾患の診断から感染制御まで」は新春記念セミナーにふさわしい盛り上がりで、文字通り盛会裏に終了しました。
今回の医療技術セミナーは、老人介護施設や病院等でノロやロタウイルスによる感染性胃腸炎が流行し、新聞種になっていることにより、クリニックでもいつそうした患者さんが来られて遭遇するかもしれないという外来診療での想定だけでなく、最近のクリニックは、老人介護福祉施設や高專賃（高齢者専用賃貸住宅）の経営等、大変に手広く経営されておられる方もおられることで、そうした事件を出さないように・・・という想定で「緊急企画」をさせていただいた次第です。
講師には神戸大学都市安全研究センター/医学部感染症治療内科講師/附属病院臨床検査部副部長であります大路剛先生をお招きしました。主宰者の提案を受入れられた大路先生は、タイトルを「感染性胃腸炎」ではなく、対象を幅広く扱う「胃腸炎」とされ、大変に奥深い企画としていただきました。
で、講義ではまず胃腸炎の定義から始められ、特徴とされる吐き気や嘔吐を主訴とする疾患を幅広く対象とされ、毒素、食中毒、病原微生物、最近、ウイルス系、寄生虫、を押さえられたうえで、”冬の胃腸炎”というくくりでノロやロタウイルスについての詳細な解説を加えていただきました。また、医療者側からの”感染防御”の対策についても諸々の注意事項をご提示いただきました。
ところで、感染力の強いノロやロタウイルスによる感染ではありますが、薬剤等、現状では明確な対処方法もないようですし、ホントは死に至る疾患ではないこと（死に至った要因は、高齢者で誤嚥や誤飲による・・・といった別の要因によることが多いとのこと）、や例えば、最近焼肉店での生レバーの提供が禁止されましたが、高級な店で提供される焼き鳥程危ないといったホントに重要な事項についてその危険性を強調されました。あるいは、ウエルシュ菌による感染や有機農法による危険性の高まり等、の話題にも触れていただきました。
 

■講師　大路剛 先生（神戸大学付属病院感染症内科　准教授、感染制御部 副部長、神戸大学都市安全研究センター　准教授）
＜略歴＞
1998年神戸大学医学部卒業。初期研修後、鐘紡記念病院での消化器内科後期研修を亀田総合病院で感染症内科後期研修を修了。ペルーのカエタノ大学熱帯医学コースに留学し、同コースを修了。亀田総合病院感染症内科医長を経て現在、神戸大学大学院微生物感染症治療学分野講師兼神戸大学都市安全研究センター講師。
＜資格＞
医学博士、熱帯医学ディプロマ（米国/ペルー）、総合内科専門医、感染症専門医、世界旅行医学学会専門医、消化器病専門医、消化器内視鏡専門医、労働衛生コンサルタント（保健衛生）