総合診療系

家庭医療における精神疾患と禁煙治療(家庭医療シリーズ4)

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認知行動療法を使った”行動変容方法”の薦め−うつ症状の改善と禁煙治療

■講師 佐野潔 先生(静岡県森町家庭医療センター 長)
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【セミナー概要】
昨年の10月来、欧米を中心とした、と言うよりは日本以外の国々で普及、一般化している“家庭医療”の領域についてシリーズで学んでおりますが、これまで「婦人医療」と「小児医療」、そして「整形外科やギプス装着実践」を学んで参りましたが、今回の医療技術セミナーでは、「精神疾患の領域」と「禁煙治療」の学習を行います。
“家庭医”が頻回に遭遇する”精神疾患”について、適切な診断はもとより、正しい治療と家庭と患者への”寄り添い”が行うことができるようになるノウハウを身に付けることを目的として解説します。
また、「禁煙指導のノウハウとコーチング実際」と、「外来での禁煙指導」び準備と実際について、取上げます。
皆さん、奮ってご参加ください。
10:00-12:00
「家庭医として寄り添う心の病気」
とかく薬物療法に頼りがちな心の病気。もっと時間をかけて患者さんの話を聴こう。診断より治療と生活指導が重要です。寄り添うかかりつけ医・家庭医として患者さんの心の訴えを聴いてあげて下さい。そしてそれぞれの患者さんにカスタマイズされた生活指導をして下さい。今回は、家庭医療シリーズ4「寄り添う家庭医」を考えてみましょう。
 
13:00-15:00
「今度こそ止め(させ)ようたばこ」
禁煙指導するために必要な知識と、その気にさせるコーチングの実際について考えてみましょう。また外来で禁煙指導をするために実際に必要な準備についてお話しします。
 

 

セミナー要綱

セミナーNO. 181
開催日 2012年10月28日 10:00〜15:00
講師 ■佐野潔 先生(静岡県森町家庭医療センター 長)
診療科目 総合診療系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■10月28日(日)に開催しました第181回医療技術セミナー「家庭医療における精神疾患(うつ症状)と禁煙治療へのアプローチ−家庭医療シリーズ4−」は盛会裏に終了しました。
講師には、静岡県森町家庭医療センター所長であります佐野潔先生をお迎えしました。佐野先生のお話によりますと「家庭医療センター」も設立3年目を過ぎ、卒業生を出し始め、”家庭医療実践の核弾頭として”
医療現場で送り出され始めてこれからが楽しみであるとのこと。佐野先生には、他にも国内医療ネットワークや海外での家庭医療実践の拠点作りの指導者として、声がかかり始めたとのことで、今後ますますのご活躍が期待されるところです。
「家庭医療」に関するセミナーも、「婦人医療」「小児医療」「整形外科」と続き、今回の4回目で、ようやく”シリーズ化”を意識したところでしたが、「総合診療」とも違うという”家庭医療”の概念や実際が、日本での医療においては、どこまで浸透するのだろう・・・との危惧感と焦りを持っているのも事実です。
この日のテーマの、「精神疾患」と「禁煙治療」の取合せに、主宰者としては若干の違和感を感じておりましたのも事実で、開けてびっくり玉手箱。ようやく先生の意図が分かりました。要するに”認知行動療法”や”心理療法”を取入れることによる「行動変容の改善」を図ることで、家庭に於ける精神疾患、特に”うつ症状”の改善と”禁煙治療”を果たそうとの意図でありましたが、この点を広報用のチラシに明記するなど、事前に周知する点が欠けていたと反省をしてしまいました。
午前中の、うつ病、うつ症状の改善については、家庭医として、個々の家庭や患者にしっかりと寄り添いよくよく話を聞き出しながら、DSM−?(誰にでもうつ病の診断が出来るように基準を均一化したもので、症状中心に診て、原因などは考慮しない。また薬物療法を対処療法として捉え、専門医に送るまでに、あるいは本格的な薬物治療に至る前に、”行動変容”を図ることで何とか治療しようとの主張・手法)や、ICD−10という「うつ度診断基準;ある面で疾患分類」を使いながらの、治療法の開設でありました。
午後は、LEARNアプローチによる、カウンセリングを重視した患者に寄り添いながらの、行動変容を狙っての、禁煙治療を図ろうという手法の解説でした。念のため付け加えておきますと、チャンピックスやニコチンパッチを使った治療法や保険内診療は、他と変わりません。
質問時間になると、たくさんの質問が来て盛り上がりました。
 
世相としては、職場ではコンピュータ化による仕事のスピード化、成果主義の導入による非人間化・労働阻害感、教育現場では成績主義でいじめの蔓延、家庭では家族の擦れ違い生活による癒しの欠如、・・・等による万人のうつ症状の蔓延。いつ誰が精神的におかしくなっても不思議ではない社会、ますますこうした手法が駆使できる医師の存在が大事になって行くのでしょう。

■講師 佐野潔 先生(静岡県森町家庭医療センター 長)
所属静岡家庭医養成プログラム/森町家庭医療センター所長・指導医
米国家庭医学会認定医・シニアフェロー/ミシガン大学医学部家庭医学科関連教授/滋賀医科大学客員教授/兵庫医科大学臨床教授/日本家庭医療学研究所理事/野口医学研究所理事
略歴78:川崎医科大学卒業、78−79:米国横須賀海軍病院、79−83:八尾徳洲会病院、83−85:米国ミネソタ大学地域家庭医療科、85−99:米国ミネソタ州ロックフォード・バッファロー家庭医療センター開業、99−06:米国ミシガン大学家庭医学科臨床准教授、06−10:仏国パリアメリカ病院開業、10−:現職
著書:臨床の現場で教えるPhysicianasteacher

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