一般医学系

呼吸器感染症の診療のピットフォール

s00167
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肺炎、結核、インフルエンザ、他;日常診療に潜む大きな罠

■講師 金子猛 先生(横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター 呼吸器センター 教授)
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■講師 新海正晴 先生(横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター 呼吸器センター 講師)
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【セミナー概要】
内科の日常診療において、呼吸器感染症を診る機会は極めて多い。本年6月に発表された厚生労働省の2011年人口動態統計月報年計によれば、肺炎は、ついに脳血管疾患を抜いて、悪性新生物、心疾患に次いで死因の第3位に繰り上がった。今後も益々高齢化が進行するにつれ、呼吸器感染症、特に肺炎の診療機会が増加することが予測される。この講演では、呼吸器感染症診療において、迅速な診断が要求される肺炎を急性上気道炎から鑑別する際に、陥りやすい過ち、すなわちピットフォールをいかに回避し、正しい診断に到達するかに主眼を置いた診療のコツを解説する。自覚症状やバイタルサイン、聴診所見から肺炎を疑うポイントをまとめ、さらに、高齢者の肺炎における自覚症状やバイタルサインの変化にも言及する。また、肺炎の画像所見の特徴を述べ、実際に肺炎との鑑別が困難であった呼吸器疾患症例について、胸部レントゲン写真やCTを提示して、各々の症例の画像所見を解説する。中でも、肺炎の診断の際には、常に肺結核を鑑別診断に挙げることが重要である。肺結核の診断の遅れは、病状の進行を招くとともに、周囲への感染拡大を生じることにつながる。したがって、まず肺結核を疑って喀痰の抗酸菌検査を実施することが必要になる。肺結核の他にも、肺炎との鑑別が問題となる、胸部レントゲン写真で浸潤影を呈した肺癌や特発性器質化肺炎(COP)症例等を取り上げる。10:00-12:00
呼吸器感染症診療のピットフォールI(前半):担当金子猛
13:00-15:00
呼吸器感染症診療のピットフォールII(後半):担当新海正晴
 
前半は、呼吸器感染症診療のポイントとピットフォールについて、これまでのエビデンスも踏まえ解説します。自覚症状やバイタルサイン、聴診所見から肺炎を疑うポイント、そして胸部レントゲンを撮影すべき症例、その際にどのくらいの確率で実際に肺炎と診断されうるかなどを理論的に学んでいただきます。
 
後半は、主に画像診断ついての講義を行います。胸部レントゲン写真の読影の基本から、呼吸器感染症の画像診断、特に肺炎の画像所見のポイント、さらに、肺炎との鑑別が問題となる呼吸器疾患について解説します。
 
私たちが日々の診療の中でこれまで遭遇した沢山の症例の中から、実践ですぐに役立つ、胸部レントゲン写真やCTを多数提示して、短時間で胸部画像診断のコツをしっかり学んでいただきます。

セミナー要綱

セミナーNO. 167
開催日 2012年11月23日 15:00〜19:15
講師 ■金子猛 先生(横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター 呼吸器センター 教授)
■新海正晴 先生(横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター 呼吸器センター 講師)
診療科目 一般医学系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■11月23日(金・祭)に開催しました第167回医療技術セミナー「呼吸器科感染症診療のピットフォール-日常診療に潜む大きな罠;肺炎、結核、インフルエンザ、他」は多数の受講者をお迎えし盛会裏に終了しました。
本年6月に発表されました厚生労働省の2011年人口動態統計月報年計によれば、肺炎は脳血管疾患を抜いて、悪性新生物、心疾患に次いで死因の第三位に繰り上がったということもありますし、今後の高齢社会ではますます肺炎が増えるであろうことが予想されるとともに、これからインフルエンザの流行期を前にして時宜にかなった開催になりました。
講師には横浜市立大学市民総合医療センター呼吸器病センターの教授金子猛先生と助教の新海正晴先生をお迎えしました。
午前中には、「呼吸器感染症診療のポイントとピットフォールについてエビデンスを踏まえた」お話について金子先生が担当されました。講義の組立てとしては、?肺炎の定義と診断、?肺炎の画像と鑑別診断、?高齢者肺炎の特徴、?肺結核について、ということで、結核やマイコプラズマ肺炎等の特徴や鑑別診断についてのお話でした。また、これから高齢者の肺炎が増えていくことを考えると、とっても示唆的なお話でありました。
午後には、主に「画像診断」についてで、新海先生が担当されました。組立としては、?胸部レントゲン写真の読影の基本、?呼吸器感染症の画像診断、?肺炎との鑑別が問題となる呼吸器疾患、?日々の診療の中で遭遇した症例、ということでした。大先輩の受講者を前に、大きな声で滔々と胸部X線写真の読影の基本から、呼吸器感染症の画像診断、特に肺炎の画像所見のポイントの解説、そして肺炎との鑑別が問題となる呼吸器疾患の実践的で、明日からの診療にすぐに役立つと思われる胸部の症例写真やCT画像をたくさんたくさん、お見せいただきました。
質疑に移りますと、会場からもネット受講者からも質問が殺到し、時間内には追われないくらいでした。
金子先生には、数カ月以内に、もう少し対象を縛った呼吸器疾患についてのセミナーを企画・開催していただけそうです。乞うご期待です。
 

■講師 金子猛 先生(横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター 呼吸器センター 教授)
横浜市立大学教授
附属市民総合医療センター呼吸器病センター部長・感染制御部部長
 
<略歴>
86年3月山形大学医学部卒業
6月横浜市立大学医学部附属病院研修医
88年4月横浜市立大学大学院医学研究科内科学
第一専攻
92年3月米国カリフォルニア大学サンフランシスコ校CardiovascularResearchInstitute(Nadel教授)留学
95年6月横浜市立大学医学部附属浦舟病院救命救急センター助手
96年6月横浜市立大学医学部第一内科助手
99年4月茅ヶ崎市立病院内科医長
01年4月横浜市立大学医学部第一内科講師
05年4月横浜市立大学大学院病態免疫制御内科
学(旧第一内科)准教授
横浜市立大学附属病院呼吸器内科部長
06年4月横浜市立大学附属市民総合医療センター呼吸器内科教授
07年6月同呼吸器病センター教授(現職)
07年4月〜12年3月同副病院長(兼)
08年4月〜同感染制御部部長(兼)
 
<著書>
今日の治療指針2012(医学書院)、病理診断プラクティス肺癌(中山書店)、チャート内科診断学(中外医学社)、総合診療マニュアル(金芳堂)、COPD診療ガイダンス(メジカルビュー社)、別冊日本臨床呼吸器症候群(日本臨床社)、PreventivePeriodontology(国際医学出版)、他多数

■講師 新海正晴 先生(横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター 呼吸器センター 講師)
横浜市立大学講師
附属市民総合医療センター呼吸器病センター医局長
 
<新海正晴先生略歴>
95年3月防衛医科大学校医学科卒業
03年2月横浜市立大学医学博士
03年10月米国WakeForestUniversitySchool
ofMedicine(Rubin教授)留学
05年10月防衛省人事教育局衛生官付兼ねて防衛
医科大学校内科学講座兼務講師
07年11月防衛医科大学校内科学講座助教
10年4月横浜市立大学附属市民総合医療センター呼吸器病センター助教
(防衛医大非常勤講師)
13年4月横浜市立大学附属市民総合医療センター
呼吸器病センター講師
 

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