一般医学系

非定型(現代型)うつ病の診断と治療

s00146
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■講師 貝谷久宣 先生(医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック理事長)
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【セミナー概要】
非定型うつ病は大うつ病性障害の約4割を占めるといわれている。若年者、女性に多く難治性である。現代型うつ病の中に入れられていることもあるが、実はその疾病概念の歴史は決して新しいものではない。本医療技術セミナーでは非定型うつ病の歴史的な流れを展望し、DSMにおける診断クライテリアの効用と限界、症例の提示、薬物療法と精神療法、および生活指導にも言及する。本医療技術セミナーに参加していただくことにより、非定型うつ病の診断と治療に理解を深めていただき、実地臨床での実力が付くことをもくろんでいる。
どうぞ皆様奮ってご参加くださいますようご案内申し上げます。
■講演プログラムおよび要旨(受講者各位の録画・録音は固くお断り申し上げます)
10:00-12:30非定型うつ病の概念と歴史/診断クライテリアの効
用と限界/症例提示/薬物療法と精神療法/生
活指導について

セミナー要綱

セミナーNO. 146
開催日 2012年3月25日 10:00〜12:30
講師 ■貝谷久宣 先生(医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック理事長)
診療科目 一般医学系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■3月25日(日)に開催しました第146回医療技術セミナー「プライマリケアのための非定形うつ病の診断と治療」は盛会裏に終了しました。
講師には、医療法人和楽会理事長/パニック障害研究センター長/心療内科・神経科赤坂クリニックの貝谷(かいや)久宣先生をお迎えしました。
今回の医療技術セミナーは、もともと2時間の2コマの予定でしたが、貝谷先生のご意思で「2時間なら・・・」という経過があり、何とか「では2時間半で・・・」ということでお願いした次第でありました。
「非定形うつ病」は、ある面「現代型うつ病」と表現しても間違いではないようで、”うつ病”全体の中で4、50%といわれ、きちんと診れば60%にも達するであろうとの警告の下、講義は「非定形うつ病の歴史」から始まりましたが、要するに、「不安・抑うつ障害」「パニック障害」「社交不安障害」というような、まさに現代病の事を指しているようです。症例をいくつか示していただきましたが、エリート育ちの挫折等、確かに、現代では何処にでも転がっている状況・環境や病気のように思えます。発症の切っ掛けとしては、不安=神経質、過敏性の増加等が増幅し、悪循環に陥る。そして、考えようによっては、初めに”治療ありき”で、これらの病気は一生続き、治らないことになる、とのこと。
1人の受講者が、「自分も喜んだりすることもあるけれど、落ち込むと何も出来ないので、非定形うつ病ではないか」との質問をされましたが、貝谷先生は、すまして「落ち込んでも数時間で回復するんでしょう!意欲の低下、抑うつ気分等、程度問題ですよ。本当なら2、3日は起きられないのが非定形うつ病です」と慰められておられました(笑)。
質疑では、会場内からも、ネット受講者からもたくさん出ましたが、”心因性咳そう”についての質問では、小手先の対処療法も必要であるが、パニック発作としての咳であれば、根本のストレスが除外されないと良くならないんですよ、という言葉は印象に残りました。
あと、現在”適応障害”とされる皇室のM様についても取り上げられ、おそらくこの疾病であり、この疾病を招くことになった根本原因を取り除くことが必要で、批判や攻撃したりしても決して回復や治癒は難しいこととされました。
ちょっと難しかったですけど、楽しい講義になりました。

■講師 貝谷久宣 先生(医療法人和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック理事長)
1943年名古屋生まれ。1968年名古屋市立大学医学部卒業。マックス・プランク精神医学研究所(ミュンヘン)留学。岐阜大学医学部助教授・岐阜大学客員教授・自衛隊中央病院神経科部長を歴任。1993年なごやメンタルクリニックを開院。1997年不安・抑うつ臨床研究会設立代表。医療法人和楽会なごやメンタルクリニック理事長。米国精神医学会会員。2009年第一回日本不安障害学会会長。
 
<主な編著書>
[気まぐれ「うつ」病−誤解される非定型うつ病/ちくま新書][新版不安・恐怖症―パニック障害の克服/講談社健康ライブラリー][脳内不安物質/講談社ブルーバックス][対人恐怖/講談社][社会不安障害のすべてがわかる本/講談社]

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販売価格  ¥5,500(税込)

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