日常診療に役立つ乳腺エコー検査の診かた(特別企画:㈱DDOとの共催)
乳がんを中心とした症例検討
■講師 角田博子 先生(聖路加国際病院放射線科 医長、昭和大学放射線科 客員教授)
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【セミナー概要】
エコー検査は、X線・CT検査のような被曝も無く、無侵襲であるメリットを生かし、腹部臓器や消化管、乳腺や頸部臓器、関節、各所の血管や心臓等の循環器等、いろいろな臓器や症状の検査と診断に活用されるようになってまいりました。
乳腺診断においても、エコー検査の果たす役割は大変重要性が高まっています。存在診断から、良悪性の診断、そして乳癌症例の場合にはその組織型や拡がり診断、手術前のマーキングの手段として有用性を増しています。また、近年の術前化学療法においては、その効果判定の手段としても他のモダリティと併せて診療での重要な柱となっています。一方、今まで乳がん検診においては、マンモグラフィがその中心となってきましたが、エコー検査もまた注目を浴びているところです。
本セミナーでは、豊富な症例に基づいて、乳腺診断におけるエコー検査の有用性と、診かたのポイントをわかりやすく解説します。また、乳腺エコーとマンモグラフィの画像をパラレルに提示し、双方を結びつけ・対比させることでいっそう詳しく的確に診断する方法なども学んでいただきます。皆様奮ってご参加ください。
DDO・スキルアップ共催のエコー検査技術セミナーは、甲状腺、心臓に続いて、今回で3回目になります。DDO会員にご登録をいただきますと受講料の割引やセミナーのDVD頒布、ネット配信その他の役立つ情報をお知らせするといったサービスをご提供いたします。
なお、このセミナーは、会場にLANの設備がないのでLIVE中継は出来ませんが、12月6日(火)以降、オンデマンド配信を行うとともに、DVDの頒布(@3、000円)を行います。当日のプログラム(変更になる場合があります)
18:30開会あいさつ
18:35〜20:05講演
20:05〜20:25質疑応答
20:30閉会あいさつ
セミナー要綱
セミナーNO. | 128 |
開催日 | 2011年12月2日 18:30〜20:30 |
講師 | ■角田博子 先生(聖路加国際病院放射線科 医長、昭和大学放射線科 客員教授) |
診療科目 | 一般医学系 |
DVD価格 | 5,500円(会員価格/税込) |
終了したセミナーの報告と開催の模様
■12月2日に開催しました第128回医療技術セミナー「日常診療に役に立つ乳腺エコー検査の診かた−乳腺腫瘤の超音波画像」は盛会裏に終了しました。外国で、8名のうち1名が、国内では23〜25名に1名が乳癌に罹るという時代です。何とか早期発見、早期治療で防がなくてはありませんし、早期発見のためには、医師や検査技師さんにいっそう頑張っていただかないといけません。
今回の医療技術セミナーは、?DDOさんとのジョイント企画の3回目で、かつエコーシリーズの3回目であり、会場いっぱいの100名の方にお集まりいただくという画期的な企画になりました。
講師は、聖路加国際病院放射線科医長/昭和大学客員教授の角田博子先生にお願いしました。で、内容は乳癌の組織型分類から始まり、乳房腫瘤の見分け方3パターン、良悪性の鑑別として8項目について、なかなかきれいなエコー図で分かりやすい解説が加えられました。中には、一つの症例の、エコーの図(時には動画でお示しいただきました)と、CT画像、そして生検からの病理組織染色図、といったものをパラレルに配しながらの解説もあり、分かりやすいものでした。
お話の途中で、私は初めて知ったのですが、”イラストグラフィー”という最近検査に導入され始めた器械があり、その器械で「病変のひずみを画像化」することで、患部の柔らかさや固くなった組織が変形するかどうか等も計測できるというので、いろいろな検査に応用できるのだそうですが、そういう検査も取り入れられながら見事な解説でした。
また、最後には、5問の実力テストのための設問があって、皆さん挑戦していただきました。
質疑では、やはり実際に検査の現場で苦労されておられる方から、そういう立場でないとできない質問が続きました。
帰りに提出されたアンケートでは、下記のようなものが提出された様ですが、ご参考にいくつか挙げて見ますと・・・・・
・画像が美しかったので、病理との比較が素晴らしかった。まだ始めたばかりですので少し難しかったですが、頑張ります。
・境界不明瞭な低エコー領域のもので、乳腺症の一部なのかそうでないのか迷うことがよくあります。乳腺エコーを始めて1年ほどですが、とても勉強になりました。ありがとうございました。
・画像比較がとても参考になりました。症例を挙げていただいた中に、以前似たものがいくつかありました。考え方が間違っていなかったことを確認でき、良かったと思えました。また、カテゴリーのとり方が少し高かったかなと思われるものもあったので、再検討してみたいと思います。よい復習となりました。
・分かりやすかったです、ありがとうございます。DCISについても聞いてみたいです。
・乳腺症、腫瘤像非形成病変、乳がんの治療の流れについて取り上げてもらいたいです。
・基礎〜症例まで幅広く講義していただき、大変勉強になりました。また、角田先生のお話も大変わかりやすく、良く理解できました。資料の写真がいくつかモザイク状になってしまっていたのが残念でしたが、大切に保存したいと思います。
余談ですが、私は男性であるが故だったのか、マンモグラフィーの画像というものを、これまた初めて見せていただきました。
■講師 角田博子 先生(聖路加国際病院放射線科 医長、昭和大学放射線科 客員教授)
筑波大学附属病院放射線科
埼玉小児医療センター放射線科
きぬ医師会病院放射線科
東京都立府中病院放射線科
専門乳腺・一般
認定資格日本医学放射線学会専門医
日本乳癌学会専門医
日本超音波医学会専門医
厚生労働省医政局長指導医講習会修了
日本超音波医学会指導医