総合診療系

フィジカル診断でここまで分かる;その実戦的な応用(ご注意:各自で聴診器持参のこと)

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視診・打診・触診・聴診・嗅診を極める−フィジカル診断スキルを高め診療の質を高める

■講師 徳田安春 先生(JCHO本部総合診療顧問)
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【セミナー概要】
<開催の意義とお誘いの言葉>
「画像や検査データ」などに依存する傾向が増大している現代医療において、臨床医のフィジカル診断スキルが平均的に低下していることが危惧されていますが、フィジカル診断では画像や検査データでは捉えられない決定的に重要な所見をしばしば拾い上げることができます。画像検査技術がすぐには利用できないような、離島・僻地・過疎地・在宅・施設・災害・グローバル医療などの環境において、フィジカル診断スキルを有する医師とそうでない医師とは、提供できる医療の質において大きな差がみられます。臨床研修が必修化され、卒前臨床実習でOSCEなどの導入がなされた今日ではありますが、研修修了後の医師におけるフィジカル診断スキルが向上したかは定かではありません。むしろ画像や検査データに依存した臨床研修のみを行っていては、都会の大病院でしか通用しない医師となる恐れがあります。このような状況で、今回の医療技術セミナーでは、研修医のみならず、一般の、そしてベテランの実地医家の先生方にとっても、有意義な企画となるように、フィジカル診断スキルの実戦的応用編プログラムですので、「視・打・触・聴・嗅診を極めた臨床医」を目指す多くの医師・コメディカルのご参加を心よりお待ちしています。奮ってご参加ください。
13:00−14:40I.フィジカル診断でここまで分かる(前編;実
技デモ+実習付)
14:40−15:00休憩
15:00−16:40II.フィジカル診断でここまで分かる(後編;実
技デモ+実習付)特に実戦的に役立つポイント
日常診療における基本的臨床能力の基礎として、「視診・打診・触診・聴診」によるフィジカル診断の重要ポイントについて症例クイズをベースに解説し、模擬患者を相手に実際の手順や手技の実習参加型のデモンストレーションを行います。
まず「フィジカル診断でここまで分かる(前編)」では、ショックの鑑別に加え、急性疾患の重症度の評価をロジカルに行うセンスを身に付け、急病患者への対応に自信を持つことができることを目標としています。
「フィジカル診断でここまで分かる(後編)」では、身体診察教科書に載っていないが、実践で役立つさまざまな裏技を習得することが目標です。また、「視診・打診・触診・聴診」に加えて「嗅診」のやり方を解説し、合わせて「視診・打診・触診・聴診・嗅診」の「五診」を組み合わせる方法について実習していきます。
なお、参加者各位には、各自聴診器をご持参くださいますようお願いします。

セミナー要綱

セミナーNO. 98
開催日 2011年4月24日 13:00〜17:00
講師 ■徳田安春 先生(JCHO本部総合診療顧問)
診療科目 総合診療系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■4月24日に開催しました第98回医療セミナー「フィジカル診断でここまで分かる−視・打・触・聴・臭診を極める」は盛会裏に終了しました。
講師は、筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター教授で、水戸協同病院総合診療科の徳田安春先生にお願いしました。徳田先生には、約一年前の4月25日に「癌を疑うべき症候−アラームサインを見落とすな」を、その約半年前の’09年10月11日には今回と似た「フィジカル診断でここまで分かる」というタイトルでお願いしましたが、今回は特に、”より実践的に”とお願いしての開催でした。徳田先生は、最近はcarenet上で聖路加国際病院の岡田正人先生や岸本暢将先生とご一緒の企画でご活躍中でしたが、4月からは「週刊医事新報」上でも連載での企画が始まり一層の大活躍です。また、このテーマは、医師が検査機器等の助けを借りずに、腕一本、聴診器一つで診療を行うという”診療の原点”であり、診療設備の乏しい離れ小島の診療所や、今回のような大震災の被災地での診療を行うには、その基本的な診療能力が問われる・・・という、企画者の私の大好きなプログラムでもありました。
講義の前半の約17症例は、(救急)外来でのショック性の症例研究で、どうやってバイタルデータを取り、どう判断し、どう実際の診療に生かすのか・・・という症例が集中して提出されました。特に頚静脈圧によるショックの鑑別診断には、commonなものとuncommonなものがあり、前者には低容量性ショックと血管拡張性ショックが有り、後者には、心原性ショックと閉塞性ショックが・・・・・。その前提として、総頚動脈、橈骨動脈、大腿動脈の触診の方法、座位での患者の脈の触れ方、仰臥位の患者の脈の触れ方、頚静脈圧の取り方を、繰り返し指導されました。他には、呼気で診断できる症例としては4種類の紹介がありました。糖尿病による”アセトン臭”位しか知りませんでした。また、血圧の測定や血圧計無しでの”収縮期血圧値の推定法”や、触診による血圧推定法、聴診器の使い方と裏ワザ法についても紹介がありました。
後半の8症例の講義では、打診と心電図の読み方、脈拍欠損の測定、心音や心雑音の解釈、呼吸音や呼吸副雑音の解釈、蓄痰の際の呼吸音、湿性咳嗽や肺炎の時の諸症状の解釈、COPDの患者の頚筋と他の部位の肉付きの違い、胸水や腹水の場合のフィジカル診断の手法、浮腫や虫垂炎の場合の触診方法等につき、モデルさんを相手に、詳しい解説が行われました。受講者も代わる代わる聴診器を当てたりされておりました。
要するに、日常診療のうえで、ちょっと気をつけておけば・・・、ちょっと工夫をすれば・・・・という知識とノウハウの集積されたものと言えますが。頭の良い方は違うんですね。
質問もたくさん寄せられましたが、何とかすべてお答えいただきました。また、残されていた受講者のアンケートもたくさんでしたが、概ね「勉強になった」旨の、喜びがあふれているものばかりでありました。良かった。今日もまた、受講者の「目から落ちたウロコ」がたくさん残されており、掃除するのが大変でした。

■講師 徳田安春 先生(JCHO本部総合診療顧問)
【略歴】
1988年琉球大医学部卒業。沖縄県立中部病院、聖路加国際病院、水戸協同病院などを経て、2014年より現職。筑波大学客員教授、総合診療医学教育研究所CEO、臨床研修病院群プロジェクト群星沖縄副センター長を兼務。

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医師会員、コ・メディカル会員

販売価格  ¥5,500(税込)

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