循環器科系

これで分かる不整脈の診かたと治療法

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実際の臨床に即したノウハウを知る

■講師 池田隆徳 先生(杏林大学医学部第二内科 教授)
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【セミナー概要】
臨床の最前線で患者を診ている実地医家の先生方においては、不整脈患者に出会ったなら、まずはその不整脈が危険であるかどうかを判断する力が要求されます。治療すべきと判断した場合は、どのような治療(薬物)が適しているかを考えなくてはなりません。難しい不整脈であれば、すぐに専門医に紹介することも可能ですが、心房細動のようなありふれた不整脈ではある程度、自分で治療することになります。
今や、糖尿病などと同様に「commondisease」と呼ばれる不整脈について、分かりやすく解説したいと思います。●10:00-12:00第1部:不整脈の診かたのポイントをおさえる
不整脈の診かたを心電図のみならずトータル的な面から解説いたします。
患者が訴える症状により、不整脈をある程度推察することができます。不整脈の診断のしかたのポイントとしては、まずは不整脈の成立のしかたを理解することです。決して難しくはありません。不整脈の心電図の診かたについては、モニター心電図のみで診断できるものと、12誘導心電図でなければ診断できないものがあります。これらのポイントとコツについて説明いたします。
 
●12:00-13:00昼食・休憩
 
●13:00-15:00第2部:薬物を用いた不整脈治療の基本をおさえる
不整脈治療の基本を薬物療法に焦点をあてて解説いたします。
現在の不整脈治療は、症状とQOL、そして生命予後を改善に重点が置かれているため、不整脈が認められても特に問題がなければ治療の対象になりません。したがって、治療すべき不整脈と放置してよい不整脈の違いをしっかり理解することが重要になります。
不整脈の薬物療法といえば心房細動が中心となりますので、これに対する治療法の現在のスタンダードについて説明いたします。

セミナー要綱

セミナーNO. 67
開催日 2010年9月12日 10:00〜15:00
講師 ■池田隆徳 先生(杏林大学医学部第二内科 教授)
診療科目 循環器科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■9月12日(日)に開催しました第67回医療セミナー「不整脈の診かたと治療法−実際の臨床に即したノウハウを知る−」は盛会裏に終了しました。
講師には、杏林大学第二内科教授で、不整脈センターのセンター長であります池田隆徳先生をお迎えしました。池田先生はここ最近10冊の著書を著されており、斯界では、山下武志先生(心臓血管研;ケアネットで活躍中)とともに今最も勢いのある方です。なお、著書の中では、嘆かわしいことに!(失礼ですが)、「漫画で学ぶ『心電図・不整脈』」が医学生等に大人気なんだそうです。
さてわが国では突然死される方は年間11万人、このうち心原性=心臓突然死は6万名にも及んでいるとのこと(人口比0.035%;消防庁の救急搬送に関する集計)。わが国では03年の高円宮様の突然死をきっかけに’04年7月に法改正が行われ、倒れた方の緊急救命措置に「医療スタッフ」にのみ限っていては対応できないことが分かったのか、その後救急隊員のみならず、「一般人」も救命措置に当たれることとなり、「100名以上人が集まる場所にはAEDの設置」が義務付けられ、今ではすっかり設置が進み「誰だって使えるAED」として、駅やホテル、会議施設等でよく目にするようになってきました。AEDも安くなり民生用だと電器量販店で約30万円で販売されるまでになっているとのこと。また、不整脈は、人口の1%に発生し、年齢とともに増加する”ありふれた病気”であり、厚労省により、生活習慣病とともに、commondiseaseに指定されてきております。
午前の講義は、08年に開催された「愛知万博」の際の11名の突然死者の救命に関して愛知医大医学生の陰の大活躍のエピソードや、先の統計資料の解説から始まり、「心臓の解剖」「心電図の基本」「肢誘導の原理」等の基礎へと続き、その後心電図波形の読取り法の解説が基本から行われましたが、とっても新鮮なお話でした。読取りでは、「頻脈性不整脈」「徐脈性不整脈」の読み方、12誘導心電図で注意すべき点、不整脈の診断法の種類と特徴、特に発生機序についての原理的で詳細な解説が行われ素晴らしい講義となりました。
午後の講義は、「不整脈治療の考え方と治療法」「心房細動の治療の仕方」「心室性不整脈の治療の仕方」でしたが、今日の考え方は、「不整脈はあっても、患者さんが困っていなければ治療はするな」ということであり、極論すれば、「脳卒中の予防だけ考えておけば良い」ということ。ただし、抗凝固療法の箇所で、CHADS2スコアに絡んで、最近急に(弁護士が増えた所為なのか)医療訴訟が増えており、特に開業医さんが狙われており注意を要すること。他には、薬物療法で、欧米と比べ、なぜかよく効き第一選択薬にすべきβ-ブロッカーに比べ、薬価が高くてかつ効かないARB薬剤が使われているという製薬業界や学界にからむ日本的事情に関するエピソードやワルファリンの使い方等につき解説が行われましたが、”ARB剤の凋落・崩壊”という事実に受講者各位の中には、目からウロコが何枚も落ちた方が多かったようにも思われました。
振返ってみれば、時間を大きくオーバーする盛りだくさんの有用な講義で、会場からも、ネット受講者からの質問もたくさん出て、10問以上を積み残してしまいました。答えられなかった回答はPDFにして配布・公開します。お問合せ下さい。

■講師 池田隆徳 先生(杏林大学医学部第二内科 教授)
1986年東邦大学医学部卒業
1986年東邦大学医学部付属大橋病院研修医
1988年東邦大学医学部第三内科研究生
1991年大森赤十字病院循環器科医員
1993年東邦大学医学部第三内科助手
1994年米国Cedars-SinaiMedicalCenter&UCLA研究員
2002年杏林大学医学部第二内科講師
2005年杏林大学医学部第二内科助教授(准教授)
2009年杏林大学病院不整脈センター統括責任者
2010年杏林大学医学部第二内科教授

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