救急医療の実際とピットホール
頭部救急の実際とストラテジー/救急医療でのキケンな一言
■講師 林寛之 先生(福井県立病院急救救命センター 科長)
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■講師 岩田充永 先生(名古屋掖済会病院救命救急センター 医長)
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【セミナー概要】
救急医療は待ったなし!医者の頭を悩ます、意識障害・頭痛・失神など「頭の救急」について、ありふれた疾患の中に潜む怖い疾患について解説します。またありふれた診療の中で甘く見てしまう一言。ショック・胸痛・胃腸炎など、その一言に警鐘を鳴らせるよう診療の落とし穴の見分け方を勉強していただきます。10:00−12:00医者の頭を悩ます、頭の救急を怒涛のラッシュでお届けします。
意識障害:意識障害も頭部CT撮って診断がつけば楽なんだけど、そうじゃないと結構原因検索が難解だったりする。系統立てたアプローチを覚えて、スパイナルリフレックスで。
頭痛:怖い頭痛はほんの1〜5%しかないのにその見逃しは患者の予後に大きな影響を及ぼし、医者の責任追及は・・・考えたくない・・・時代になった。怖い頭痛をいかに見逃さないようにするかは大事な課題だ。
失神:意識を失ったけど今はもう大丈夫なんて、もう元気になったのならいいじゃないと言ってはいけない。実は見逃すと死んでしまう失神症例もある。意識がなくなったら頭の異常と考えるととんでもないのが失神の怖さであり、診療の醍醐味。その面白さに迫ってみよう。
軽症頭部外傷:頭をちょっとぶつけたぐらいでも、世界の1/3のCT・MRIを保有する日本ならではの、患者からの頭部CT要求は多い。でも本当はきちんとした医者のreassuranceが欲しいだけだ。患者と一緒にびびってなんでもかんでも頭部CTと被曝を増やしてしまわないようにしよう。
12:00-13:00昼食・休憩。
13:00-15:00救急診療でのキケンな一言−隠れた重症が潜む!!こんな一言は要注意!!
こんな一言を口にしている時は自分自身にイエローカードを!!
忙しい救急診療に潜む隠れた重症疾患とそれにまつわるキケンな一言を紹介します。
ショック:「私はショックです」なんて言って患者さんは受診してくれません。ショックの認識と初期対応をマスターしよう。
胸痛:「心電図が大丈夫ならOK」「検査が正常ならOK」「どこまで検査すればいいの」。医者にとって頭が痛い、急性冠症候群、大動脈解離について考えてみよう。
クスリ:「とりあえず薬を出しておきますから」って忙しい外来では言ってしまいがちですよね。そんな一言からとんでもないことが…。
胃腸炎:腹痛の診断は難しいのです。なんでも急性胃腸炎って片づけていませんか
他、多数の事例を挙げて解説いたします。
セミナー要綱
セミナーNO. | 56 |
開催日 | 2010年6月13日 10:00〜15:00 |
講師 | ■林寛之 先生(福井県立病院急救救命センター 科長) ■岩田充永 先生(名古屋掖済会病院救命救急センター 医長) |
診療科目 | 総合診療系 |
DVD価格 | 5,500円(会員価格/税込) |
終了したセミナーの報告と開催の模様
■6月13日(日)に開催しました第56回医療セミナー「救急医療の実際とピットホール−頭部救急のストラテジー/救急医療でのキケンな一言」は盛会裏に終了いたしました。
午前中の講師は、ケアネットやNHKの医学番組等で大活躍中の林寛之先生(福井県立病院救急救命センター科長)で、テーマは「医者の頭を悩ます頭の救急」でした。人を食ったタイトルにも垣間見えるようですが、林先生の講義が始まると皆さんいつの間にか惹きこまれてしまっていましたが、素晴らしい話術でした。瀕死の患者さんを目の前にしているような、しかも一切の動揺など微塵も見せない腰の据わった、身振り手振りを交えた感情の籠ったお話と、動画やCGを駆使した素晴らしいビジュアル、なるほど人気がある筈です。あと一点、講義は一部で質問形式で行われましたが、回答手段に○×と手の三択を示す小さいプラカードを掲げて回答するなど・・・(写真;これは今後盗用させていただきましょうか!)、和気あいあいの良い雰囲気の中で楽しく行われ、最後には林先生と希望される方とのツーショット写真を撮ったり・・・等、とっても楽しい講義でした。
午後の講師は、岩田充永先生(名古屋掖済会病院救命救急センター医長)にお願いしました。テーマは「救急医療でのキケンな一言」ということで、ご自分の臨床上の経験から導き出されました7点を示され、興味深い解説を加えられました。
■講師 林寛之 先生(福井県立病院急救救命センター 科長)
1986年自治医科大学卒業
1991年カナダトロント総合病院救急部臨床研修
1993年若狭成人病センター
1994年美浜町東部診療所家庭医
1997年現職
■講師 岩田充永 先生(名古屋掖済会病院救命救急センター 医長)
1998年名古屋市立大学卒業
2005年名古屋大学大学院医学研究科卒業(老年医学)
2006年〜名古屋掖済会
病院救命救急センター