循環器系(脳と心臓)のMRI画像の読影トレーニング(原理の解説と症例の提示)
疾患の部位による撮影方法・方向等、撮影の依頼の仕方を含めて
■講師 山本正博 先生(横浜市立脳血管医療センター神経内科 部長)
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■講師 灰田宗孝 先生(東海大学医療技術短期大学 学長)
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【セミナー概要】
循環器系(脳と心臓)のMRI画像の読影トレーニング(原理の解説と症例の提示)今回のセミナーでは、まずMRIの基礎となっている核磁気共鳴をわかりやすく解説説明していただく(灰田先生)。ついで脳卒中の診断および病態把握におけるMRIの重要性を症例中心に解説するとともに、脳卒中予防面におけるMRIの重要性を解説する(山本先生)。第3部では、最近の心臓疾患の診断へのMRIの寄与について、症例を通じて解説する(飯野先生)。講演を聴いていただいて、MRIの原理および画像診断上の進歩を把握していただき、診療に役立たせられると感じていただければ幸いです。
10:00-11:001.核磁気共鳴法(MRI、MRA、MRS)の基礎と応用灰田宗孝先生
1核磁気共鳴法の原理とその応用について
2MRI、MRA、MRSの画像構成原理について
11:00-12:302.脳卒中を中心としての症例解説と予防山本正博先生
1脳卒中患者の典型的なMRI像
2脳卒中急性期の画像診断(t‐PA症例を含めて)
3注意しなければならない症状とMRI像
4脳卒中を防ぐためのMRI検査と脳卒中発症の予防をめざしたMRI検査の勧め
12:30-13:30昼食・休憩
13:30-15:003.心臓MRIの臨床的有用性飯野美佐子先生
1心臓MRI撮影法の種類と解説
2虚血性および非虚血性心疾患におけるMRIの有用性
3注意しなければならない症状とMRI像
セミナー要綱
セミナーNO. | 33 |
開催日 | 2010年2月7日 10:00〜15:00 |
講師 | ■山本正博 先生(横浜市立脳血管医療センター神経内科 部長) ■灰田宗孝 先生(東海大学医療技術短期大学 学長) |
診療科目 | 循環器科系 |
DVD価格 | 5,500円(会員価格/税込) |
終了したセミナーの報告と開催の模様
■2月7日(日)に開催しましたセミナー「脳と心臓のMRI画像の読影」は盛会裏に終了しました。
MRI検査というと多くの方が、「身動きできないように台に括り付けられ、狭い筒の中に長時間、しかも工事現場の騒音かと聞きまごうような中での検査」を思い浮かべられるかと思います。私も、ベッドと器械を前に怖くなりドタキャンした記憶があります。
この日のテーマは、脳と心臓のMRI画像の読影を取上げていただきました。まず最初の講義は、東海大学医療技術短大・学長(前東海大学医学部神経内科教授)の灰田宗孝先生による「MRIの基礎と応用」でした。灰田先生は医学を志される以前は、「理工学部で学ばれた」経歴をお持ちで、核磁気共鳴法を利用した生体画像撮影の原理、例えば”骨の信号がない”という特徴や、各種の画像の特徴等につき解説をいただきましたが、脳が生々しく再現された画像が印象的でした。次に、横浜市立脳血管医療センター神経内科の山本正博先生により、CT画像との対比の中で「脳のMRI」による”脳卒中”や”脳梗塞”の画像につき症例解説が行われました。例えば、緊急入院の場合、脳の出血なのか梗塞なのかの判断のために最初に選択されるのはCTでの検査だそうですが、CTでは出血は分かるが血管の状態が全く分からないので、最終的に治療に力を発揮するのはMRIだということで、色々な症例の画像をたくさん見せていただき、質問も相次ぎました。午後の講義は、「心臓のMRI」というテーマで、東海大学医学部基盤診療学系画像診断学講師の飯野美佐子先生にお話をいただきました。心臓のMRI検査はまだ需要も少ないようですが、エコー検査ではよく分からない冠動脈の、特に微小循環部分や、心尖部の異常や、古いのと新しい心筋梗塞の見分けや、造影剤が禁忌な患者さんに対して力を発揮しており、臨床上、今後期待される有益な検査法であることを強調されました。お聞きしていて、機器の機能の向上や普及台数等のうえで、期待される検査法であるとの印象を強くしました。(写真は、講義を前にスライドデータの調整をされる飯野先生とスタッフ達)。
■講師 山本正博 先生(横浜市立脳血管医療センター神経内科 部長)
■講師 灰田宗孝 先生(東海大学医療技術短期大学 学長)