内分泌代謝内科系

自己免疫疾患の診療のポイント

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日常診療で遭遇する自己免疫疾患の鑑別診断と治療のコツ

■講師 高崎芳成 先生(順天堂大学膠原病内科 教授)
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【セミナー概要】
膠原病を中心とする自己免疫疾患は比較的希な疾患と思われている。しかし、関節リウマチの患者数は70-80万人に及び、その30%には眼・口腔乾燥感を主徴とするシェーグレン症候群が合併する。さらに、全身性エリテマトーデスは推定7万人、その他、強皮症や多発性筋炎・皮膚筋炎、さらに混合性結合組織病などの患者もそれぞれ1万人以上存在するとされている。
これらの疾患では、その治療が遅れるとしばしば生命予後を悪化させる難治性の病態や回復不能な機能不全が進展するが、その改善を導くには早期発見および早期治療が求められている。特に、最近は自己免疫疾患の病態に基づく新たな治療薬が開発され、早期から介入することで驚くほどの予後の改善が見られるようになったことからその重要性が高まっている。このような現況を踏まえ、実地臨床医家が、日常診療で遭遇しやすい自己免疫疾患の代表的な臨床像および検査所見について解説し、そこから診断および治療に至る実践的なポイントについて詳述する。皆様、奮ってご参加ください。10:00−12:00第1部自己免疫疾患の診断のポイント
膠原病を中心とする自己免疫疾患の診断の最も重要なポイントは、まずその存在を疑うことにある。次に、発熱、体重減少および全身倦怠感などの全身症状、さらに関節、筋肉などの運動器の障害、肺および腎などの臓器障害などの局所症状を的確に捉えることが求められる。そして、これらの所見は免疫異常によって引き起こされることから、特にその診断においては一般検査に加え、免疫学的検査を積極的に行い、その結果を適切に判断する必要がある。このセッションでは、これら一連の症状や検査所見を的確に評価するポイントについて解説する。
12:00−13:00昼食
13:00−15:00第2部自己免疫疾患の治療のポイント
自己免疫疾患の改善を導くためには、各病変の炎症や機能障害に対する対症療法的な治療に加え、その根底にある免疫異常を制御することが求められる。ステロイド薬は強力な抗炎症作用に加え、免疫抑制作用を有することから多くの自己免疫疾患の治療薬として用いられている。一方、免疫抑制薬は、その免疫抑制効果により改善を誘導する。関節リウマチに対しては抗リウマチ薬と呼ばれる薬剤に加え、病態に関与するサイトカインを抑制する生物学的製剤が目覚しい治療効果をもたらしている。しかし、いずれの薬剤も重篤な副作用を認め、その使用には十分な知識が求められる。このセッションでは、非ステロイド系抗炎症薬から生物学的製剤まで、その使い方のポイントについて解説する。

セミナー要綱

セミナーNO. 13
開催日 2009年9月27日 10:00〜15:00
講師 ■高崎芳成 先生(順天堂大学膠原病内科 教授)
診療科目 内分泌科代謝系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■9月27日(日)に開催いたしました第13回医療セミナー「自己免疫疾患」は、多くの受講者をお迎えし、盛会裏に終了しました。今回の「自己免疫疾患」という膨大であまりにも広すぎるテーマの講師をお引き受けいただきましたのは高崎芳成先生(順天堂大学医学部膠原病内科教授)です。高崎先生は40年前に日本で最初に開設された「膠原病内科」を背負って来られた方として、午前の「診断の部」では、関節リウマチ、シェーグレン症候群、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発性筋炎・皮膚筋炎、混合性結合組織病他を取り上げられ、各々の疾患の特徴と鑑別診断法について解説されると共に、何よりも早期発見・早期治療が大事であることを強調されました。
「治療」を取り上げた午後の部は、各疾患の治療についての考え方の変遷について触れられるとともに、ステロイド・非ステロイド剤、免疫抑制剤等の各種の治療薬剤の特長と副作用等の問題点の指摘の後、生物製剤(MTX)の有用性を強調されましたが現状では高価な事情もあり、今後の推奨療法・治療法としてMTXとBUCの併用療法を挙げられ、その詳細を時間をかけて解説していただきました。また、先生がまとめられました冊子『自己免疫疾患の診断基準と治療指針』(非市販本)もお土産にお配りいただき、受講者の方々は大変喜んでお帰りになりましたが、とっても有用な講義でありました。高崎先生、長時間、分かりやすく熱のこもった講義をありがとうございました。

■講師 高崎芳成 先生(順天堂大学膠原病内科 教授)
75年3月順天堂大学医学部卒業
6月 順天堂大学医学部内科研修医
77年6月順天堂大学膠原病内科入局
78年4月順天堂大学大学院博士課程(内科)
79年6月米国コロラド州立大学HealthScienceCenterリウマチ科研究員(E.M.Tan教授に師事)
82年3月順天堂大学大学院博士
課程(内科)卒業
4月順天堂大学膠原病内科助手
86年4月順天堂大学膠原病内科講師
94年8月順天堂大学膠原病内科
助教授
05年12月順天堂大学膠原病内科教授、現在に至る
85年度日本リウマチ学会賞
93年度第1回日本リウマチ財団
ツムラ・リウマチ臨床研究賞
<著書>
あなたの医学書膠原病(誠文堂)、
膠原病ケーススタディ(新興医学出版社)他多数

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