皮膚科系

肝斑を中心とするシミの鑑別とシミ・ソバカス・シワ・ニキビの最新治療法

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■講師 渡辺晋一 先生(帝京大学 名誉 教授)
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【セミナー概要】
皮膚科の教科書ではシミの同義語は肝斑とされていますが、実際にシミを主訴に来院する患者をみると、肝斑患者は5%程度と少なく、老人性色素班(日光色素班)が60%を占めます。そして両側性の遅発性太田母斑様色素班(真皮メラノサイトーシス)も少なくありません。またソバカスを主訴に来院する患者を見ると、約1/3はパラパラ型の太田母斑で、残りは小型の老人性色素斑やホクロが多発したものです。このように患者の訴える病名と実際の医学的病名は異なるため、患者の言う診断を基に治療をすると、治らないばかりか、かえって悪化することになりかねません。そこで、本医療技術セミナーでは、シミの鑑別、特に誤診されやすい肝斑の鑑別を詳しく述べ、それぞれの色素病変に対する、適切な治療法を述べます。
一方、シワ治療には、コラーゲンやヒアルロン酸の注入療法を始めとし、ボツリヌス毒素の注射療法、レーザー療法、IPLなどの高出力パルス光療法、RadioFrequency(RF)、ケミカルピーリング、レチノイドの外用などがあります。さらにレーザー療法といってもlaserskinresurfacing、non-ablativelaser、fractionallaserskinresurfacingなどがあり、いったいどの療法がシワ治療に良いのかわからない人が多いと思います。そこで、シワに対するそれぞれの治療効果の実際を述べたいと思います。またニキビに関しても、科学的根拠に基づいた世界標準治療を紹介したいと思います。
このセミナーを受講することにより、スポンサー付の講演会では聞けない、シミ・ソバカス・シワ・ニキビの治療の実際を知ることができると思います。皆様、奮ってご参加ください。
10:00シミ・ソバカスの実態
世間の人が言うシミ・ソバカス患者を調べると、シミの同義語とされている肝斑患者は5%程度と少なく、シミを主訴とする患者の60%が老人性色素班(日光色素班)で、2番目に多いのが両側性の遅発性太田母斑様色素班(真皮メラノサイトーシス)です。また炎症後色素沈着をシミといっている人も多くいます。またソバカスを主訴に来院する患者を見ると、約1/3はパラパラ型の太田母斑で、残りは小型の老人性色素斑やホクロが多発したものです。これらの色素病変の鑑別は困難なこともありますが、肝斑の特徴を理解さえすれば、それほど難しいことではありません。ここではこれらの色素病変の鑑別のコツを述べます。
11:00シミの治療法
大部分の色素病変はレーザー治療によって治すことが可能になりました。しかし肝斑は例外でハイドロキノンなどの美白剤でないと効果がありません。またレーザー療法が有効といってもどのレーザーでも良いわけではありません。一番安全で確実なのはQスイッチレーザーですが、脱毛レーザーでも老人性色素斑の治療は可能です。またIPLやケミカルピーリング、レチノイドの外用でもある程度の効果がありますが、限界もあります。そこでこれらの治療がどこまで効いて、どこまで効かないかを解説します。
13:00シワの治療
レーザーによる皮膚の若返り(skinrejuvenation)がどこまで可能かを科学的に解説します。またRF(RadioFrequency)やIPLの理論とその実際の治療効果も述べます。またコラーゲン、ヒアルロン酸などの注入療法のやボツリヌス毒素の注射療法の治療効果と治療上の注意点を解説します。その他ケミカルピーリングやレチノイドの外用でどこまでシワ治療が可能かまたその限界を述べます。
14:00ニキビの治療
ニキビの発症病理を解説し、それに基づいたニキビに対する世界標準治療を解説します。具体的には経口レチノイドや外用レチノイドの治療効果と、その対象となるニキビの病型を述べます。また抗菌薬の使用法と、その対象となるニキビの病型も解説します。またニキビに対するホルモン療法やニキビに対する光線療法はどこまで有効かを解説したいと思います。

セミナー要綱

セミナーNO. 5
開催日 2009年7月26日 10:00〜15:00
講師 ■渡辺晋一 先生(帝京大学 名誉 教授)
診療科目 皮膚科系
DVD価格 5,500円(会員価格/税込)

終了したセミナーの報告と開催の模様

■7月26日(日)に開催いたしました第5回医療技術セミナー「肝斑とシミの鑑別と治療」は、多くの受講者を集め、成功裏に終了しました。
講師にお願いしました帝京大学医学部皮膚科学の渡辺晋一教授の講義は、いつもと同様、分かりやすくて丁寧な解説で受講者の共感と納得を得られました。渡辺先生は、「肝斑」が現在マスコミで取り上げられていることもあり、トレンドになっているようだけれども、患者さんの自己診断で「肝斑」と訴えられて来院されるシミの多くが「肝斑」(5%)ではなくて、老人性(日光)色素斑であったり(60%)、両側性の太田母斑であったりすることが多い。また、「ソバカス」という主訴でも、1/3はパラパラ型の太田母斑であったり、残りは小さな老人性色素斑であったり多発したホクロであったりです。ということで、「肝斑」の特徴や鑑別方法について強調されました。多くの受講者が、「実り多かった」と喜ばれ、うれしそうな顔でお帰りになられました。今後も、「肝斑とシミの鑑別」のテーマでは、企画を続けていく予定です。ご期待ください。

■講師 渡辺晋一 先生(帝京大学 名誉 教授)
<専門>
医真菌学、レーザー医学、皮膚の組織病理学、
化学療法、アトピー性皮膚炎
 

<略歴>
78年東京大学医学部医学科卒業
東京大学医学部皮膚科研修医
79年東京大学医学部文部教官助手
83年東京大学医学部皮膚科医局長
84年三楽病院皮膚科部長
85年米国ハーバード医科大学マサチューセッ
ツ総合病院皮膚科researchfellow
88年帝京大学医学部皮膚科助教授
94年帝京大学医学部皮膚科教授
98年帝京帝京大学医学部皮膚科主任教授
17年帝京大学名誉教授

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販売価格  ¥5,500(税込)

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