
2023年8月20日(日)【第750回】改訂版 便秘を視覚化することにより顕在化する課題
便秘の診断に腹部単純 X 線を活用しよう!

■講師 西野徳之 先生
(総合南東北病院消化器センター長)
<講師略歴>
87年 自治医科大学卒業
87年5月-89年5月旭川医科大学第 3 内科研究生(旭川保健所勤務)
89年6月-92年5月市立稚内病院内科―利尻島国保中央病院内科
94年6月-96年9月利尻島国保中央病院院長
96年10月-00年3月新井病院―北成病院
00年4月-9月市立根室病院内科医長
00年10月-郡山市・総合南東北病院消化器センター内科消化器内科科長
07年4月-消化器センター長 (現職)
<著書>
「腹部単純Ⅹ線写真の読影のしかた」(10年、中外医学社)
<資格>
認定医:日本消化器内視鏡学会認定医、日本消化器病学会認定医、認定産業医、日本消化器病学会指導医、日本消化器内視鏡学会指導医。
【セミナー概要】
腹部単純X線の診断の有用だが、残念ながら実臨床ではあまり活用されていない。では、腹部単純X線が最も外来診療で役立つ診断は?というと『便秘』の診断なのです。
ガイドラインではあまり重要視されていませんが、腹部単純X線でなければつけられない便秘の診断症例は少なくないのです。
「お腹が痛い、背中が張る、おしっこが近い」などの症状を訴える方が「便は毎日出ている」と言うと通常便秘という診断にはなりません。しかし、腹部単純X線で『宿便』があると便秘かもしれないということで診断的治療をすると「便が以前よりもかなり出るようになった」「先の症状が改善した」と言ってもらえることがあります。この場合、「毎日便が出るのに症状の原因は便秘であった」ということになるわけです。
もちろんCTでも診断はできますが、すべての方にCTを撮影するわけにはいきません。被爆が少なく、安価で有用な腹部単純X線を使いこなしましょう。何よりも『便秘』はcommon diseaseで多くの方が抱えている日常的な病態です。もしかしたら不定愁訴と言われかねないunmet needsを抱えた患者を救うことが出来るかもしれません。
本講演では『便秘』の症例の振れ幅を認識し、便秘のEBMを一緒に考えてゆきます。
世に便秘の講演は数多あれど、これほど臨床に役立つ講演はないと思います。
本講演では腹部単純X線の有用性を症例提示を通して紹介し、所見の捉え方、患者の症状と照らし合わせた臨床推論の仕方を解説する。普段読影に慣れていない方にcoachingを目的とした講義を行う。明日からの診療に腹部単純X線を用いて診療に役立てていただきたい。
皆さま、奮ってご参加ください。
■ 講演プログラムおよび要旨(受講者各位の録画・録音は固くお断りします)
午前の部(10:00~12:00)
『改訂版 便秘を視覚化することにより顕在化する課題―便秘の診断に腹部単純X 線を活用しよう!』
「便秘」を問診だけで診断するのではなく、客観的に画像を用いて診断することで、診断の精度が上がる。
患者の訴える症状が必ずしも病態を表しているわけではない。『便秘』の疾患の振れ幅、鑑別診断、患者の便秘の程度の違いなどを症例呈示しながら解説する。
午後の部(12:30~14:30)
『透視力を鍛える!ここまで読める腹部単純X線診断』
初診時に腹部症状を訴える患者の診察時の腹部X線撮影すると意外な診断に繋がることがある。最新の経験症例を交え、症例の紹介と腹部単純X線の読影の仕方をcoaching する。
結腸癌、肝腫瘍、腸閉塞、ヘルニア、心不全、腹部大動脈瘤、腹部腫瘤、便秘などの症例を供覧します。
セミナー要綱
セミナーNO. | 750 |
開催日 | 2023年8月20日(日) 10:00~14:30 ※開場 9:30 |
セミナー会場 | アットビジネスセンター 東京駅八重洲通り (東京都中央区八丁堀1-9-8 八重洲通ハタビル6F) |
講師 | ■西野徳之 先生(総合南東北病院消化器センター長) |
受講料 | ■医師会員 会場:27,000円/ライブ生中継:無料/動画:無料 ■コ・メディカル会員 会場:10,000円/ライブ生中継:無料/動画:無料 ■ビジター会員 会場:40,000円/ライブ生中継:20,000円/動画:無料(※) ※会場またはライブ中継受講したセミナーに限り無料で受講可 会員に関する詳細は「会費・受講料」をご参照ください。 |
※料金には消費税を含みます