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【セミナー概要】 血液疾患は頻度が少なく、難治性で重篤になりうる疾患が多いため敬遠されることが多い。実際に急性白血病や中・高悪性度リンパ腫は疾患の進行速度が速く、緊急で専門医に繋ぐ必要がある。一方で合併症や重篤な症状を発症するまで様子を見てしまっている疾患もある。脳梗塞が主症状である骨髄増殖性腫瘍や進行が遅い低悪性度リンパ腫・多発性骨髄腫などである。また、ビタミンB12欠乏性貧血は白血病を疑うような検査異常を示すが、補充療法のみで改善する。かかりつけ医が血液疾患をある程度知っておくことは、患者のQOLや予後の改善に重要であまた、また、 また、近年の医学の発展は今までは治療が難しかった患者の治療を可能にしている。例えば慢性骨髄性白血病に対してのチロシンキナーゼ阻害薬、多発性骨髄腫に対する様々な新規薬剤、悪性リンパ腫や急性白血病にも様々な新規薬剤が登場し、高齢者の治療も可能になっている。 本医療技術セミナーは「身体所見・症状と一般的な検査所見から血液疾患を疑い、どこまで検査を行うか」「血液疾患の検査・治療をどこまで行い、どこから専門医に紹介するか」をフローチャートで示すことで、皆様の一助になればと考えている。また、各疾患の診断・治療について症例を交えて説明し、皆様の血液疾患の理解を深め、患者のQOLや予後の改善に本セミナーが役に立てれば幸いである。
| | 10:00-12:00 「貧血性疾患・出血性疾患の診断〜専門医との連携を交えて」 ・鉄欠乏性貧血・ビタミンB12欠乏性貧血・溶血性貧血の診断と治療を中心に、専門医への紹介タイミングも交えて ・造血不全(骨髄異形成症候群・再生不良性貧血)の診断と治療、特に軽症再生不良性貧血の治療を交えて」 ・特発性(免疫性)血小板減少性紫斑病の診断と治療、紹介タイミングとガイドラインで示される血小板数と処置も含めて ・APTT単独延長をきたす疾患の鑑別診断と治療
12:30-14:30「造血器腫瘍の診断と専門医との連携」 ・急性白血病の診断と治療 ・骨髄増殖性腫瘍の診断と治療、専門医への紹介の重要性とタイミングについて ・悪性リンパ腫(低悪性度リンパ腫と中悪性度リンパ腫)の診断と治療、紹介タイミングや逆紹介などについて ・多発性骨髄腫の診断と治療
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|  | ■講師 | 渡邉純一 先生 | | (TMGあさか医療センター 血液内科 部長) |
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| | | | <略歴> 04年3月 防衛医科大学校医学科卒業 防衛医科大学校病院初期臨床研修医 06年6月 陸上自衛隊北部方面衛生隊 08年8月 防衛医科大学校病院専門研修医 11年8月 陸上自衛隊中央即応集団付 12年10月 防衛医科大学校医学研究科 16年10月 陸上自衛隊第5旅団医務官 18年4月 埼玉医科大学総合医療センター 血液内科 助教 20年8月 TMGあさか医療センター 血液内科 21年8月 TMGあさか医療センター 血液内科 部長
<資格> 医師・医学博士 日本内科学会 内科認定医、総合内科専門医・指導医、JMECCインストラクター 日本血液学会 血液内科専門医、指導医 日本造血細胞治療学会認定医 日本輸血細胞治療学会認定医 Infection Control Doctor
<所属学会> 日本内科学会、日本血液学会、日本造血細胞治療学会、日本輸血細胞治療学会、日本感染症学会
<著書> 単著: 血液内科ただいま診断中!(中外医学社) イラストで理解するみんなの血液内科学(中外医学社) 内科救急ただいま診断中!mini(中外医学社) 血液内科ただいま回診中!(中外医学社) 血液内科ナースのはじめかた(金芳堂) 共著: EBM 血液疾患の治療 2019-2020(中外医学社)など
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